番外編SS 荷物持ち妖精の国へ
「ザップ、今すぐ来てーっ!」
朝起きてしばらくぼーっとしてたら、目の前に手のひらサイズの蝶のような羽がついた生き物、妖精のミネアが現れた。
「いやだ!俺は今日は寝る!」
僕はまた布団に潜り込む。本当に寝るわけでは無いが、この前の意趣返しで、すこしいじめてやることにした。
「何言ってるのよ、このトンチンカン!寝たいなら今度寝かせてあげるから、問答無用で来るのよーっ!」
なんか、メチャクチャだな、もしかして何かあせってるのか?
ミネアは小っちゃい妖精のくせに、僕の布団をガバッと取っ払った。どういう理屈なんだ?疑問はすぐに解決しないと。
「お前、その体でどうやって布団剥いだんだ?おかしいだろ」
「それはね、剛力の魔法からのー、風魔法をつないでガバッとやったのよ、あたしじゃないと多分できないわね!」
「おお、すげーな、じゃ、お休み」
僕は布団を取って寝るふりをする。
「ちょっと、あんた寝るんじゃないわよ。あたし、今大変なんだからーっ!」
うるさい奴だな。こいつがそばにいたら、本当に寝たくても寝れないな。
「解った、解った。それでどこに行けばいいんだ?」
「ありがとう、それでこそザップよ、じゃ行くわよ!」
一瞬にして、辺りの景色が変わり、僕は木々の下に寝ていた。しかも裸で…
「どこだ、ここは?なんで裸なんだ?」
「ここは、妖精の国よ、めったな事じゃ人間は入れないんだから。あたしに感謝するのよ。寝てないで立って」
僕は立ち上がる。一応股間は手で隠す。
「それで、俺の服は?」
「妖精の国には天然の物しか持ち込めないのよ、金属も持ち込めないわ。あんたの大好きなきったない皮のマントとかは多分オッケーだから、早く出しなさいよ、何時までもレディの前で裸でいるつもり?」
まじで勝手な奴だ。僕は愛用のミノタウロスの腰巻きを出して、腰と首筋に巻く。
「まずは、奴がどこにいるか皆に聞かないとね。ついて来るのよ」
「奴ってなんだ?」
「ティフォンよ!」
ティフォンって何だ?聞いた事ないな。
すみませんっ、時間がなくて、続きはよるに<(_ _)>