番外編SS 荷物持ち祭りに行く
「ううっ……」
体全身が痛い、昨日走りすぎたおかげで、ひどい筋肉痛だ。
それでも、朝の日課のハンマーの素振りはする。寒くなって籠もりがちで太り始めていたが、最近はしっかり体も動かしているので、ましにはなったと思う。
今日は昼はだらだら過ごして、夜は今この町でやってる祭りを回ろうと思ってる。けど、誰と行くかとか全くまだ決めてない。
とりあえず、食堂で朝食のフルーツと飲み物を買って考える。
たまには、マイと二人っきりで行きたいと思うが、そしたら、アンが拗ねるだろう。アンにその旨を説明すれば納得してくれるはずではあるが、アンの炬燵には誰かが必ずいる。その前でその話をしたら、からかわれるのが目に見えている。
それなら、アンを炬燵からどっかに呼び出す事にしよう。けど、呼び出して何て言うかだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「今日は、マイと二人っきりで祭りに行きたいと思うがいいか?」
僕はアンを廊下に呼び出して、思った事をストレートに言う。小細工は無しだ。自分でも男らしいと思う。
「ご主人様、それはいいですね、マイ姉様も喜ぶと思います。私もちょっと羨ましいですね」
「解った、今度二人でどっか行こう」
何とか第一の難関は乗り切った。次はマイをどう誘うかだ。