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番外編SS 荷物持ち立ち上がる【四】


「では、私から行きます!」


 まずは大技からというざっくりとした打ち合わせをしてたので、まずはアンが前に出てドラゴン化した。


「グォオオオオオオオーッ」


 まずは咆哮だ。恐慌効果のある声は魔物達の進軍を止めた。弱い魔物はこれでしばらく動けないだろう。そこにアンが突っ込んでいく。ブチブチ魔物たちを踏み潰して行く。全く容赦ないな。


「ゴォオオオオオオオオーッ」


 次は頭ふりふりのドラゴンブレスだ。辺り一面を焦土と化す。


 僕達が追いついた時にはかなりの数の魔物が動かなくなっていた。魔物の種類はゴブリン、犬頭のコボルト、豚面のオークなどまだ低級なものばかりだ。そいつらは臆病なはずだが勇敢に立ち向かってくる。誰か統率者がいるのだろう。


「次は妾の番だな」


 魔王リナは前に飛び出す。金色のビキニアーマーを纏い、白金色のツインテールをなびかせている。正直夏のビーチにふさわしい格好だ。冬の戦場にはとても場違いだ。


 黒煙が燻る中に着地し、自分の背丈の三倍はある大剣を左手で水平にもち、右手を開き前方に突き出す。


「ゴールデンダークロードカノン!」


 リナの右手から放たれた金色のエネルギー波が大地を削り、地平線まで突き進む。


「曲がれっ!」


 リナは地面を後ずさり削りながらも踏ん張り、手を左右にふる。エネルギー波は波打ち扇型にかなりの数の魔物を焼き払った。


 もしかして、僕達要らなかったんじゃ?


 気を取り直して群れよる敵と戦い始める。


「てえぃ!」


 戦士アンジュは赤い髪を振り乱しながら、両手に持った巨大な斧で前に立つ者をぶった切りまくっている。確かに強いが、この娘は将来嫁のもらい手はあるのだろうか?


「ファイヤーボルト!ていやぁ!」


 魔法使いのルルだ。炎の矢は大鎌の形になり俊敏にそれを振るい、魔物達の首を刎ねていく。大きな胸が四方八方に揺れている。痛くないのだろうか?あまり見ないようにしないと、またマイにどやされる。


「そいやっさ!」


 エルフの野伏レンジャーのデルはゴブリンを一匹掴むとそれをオークに投げつける。こいつ確か弓使いだったよな、この前は矢を投げてたけど、今は敵を投擲するようになったのか……

 進化なのか退化なのか?まぁ、矢のきれる心配はなくなるな。しかもこれでも彼女がこの中では一番非力なんだよな……


「とうっ!」


 神官戦士のミカが巨大な胸を震わせながら、それにも劣らない巨大なメイスを振るう。凶悪だ胸も攻撃も!

 メイスがあたった魔物は爆ぜてそれから出た骨とかが散弾のようにその後ろに降り注ぐ。しかも一振りで、数体を屠っている。まさに狂戦士、神官戦士には全く見えない。


 みんな大丈夫だな、つい最近まで、ゴブリンに囲まれて怯えていた少女たちには見えない。心配することはないが、強いていえば、さっきも考えたが嫁入り先くらいだろう。

 




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