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 雪の降る道


 今ですね、私の他作品の『最強最弱聖女』をノベルピアさんというサイトに投稿してます。なんと1PV=1円という凄いサイトです。まだ開設されて4ヶ月くらいなので今が上位に入るチャンスだと思います。皆さんもぜひ。それと応援もお待ちしております。


「雪だな……」


 なんか少し暖かくなった気がすると、空からハラハラと雪が落ちてきた。空を見上げる。ゆっくりと雪が降ってくる。寒いのは嫌だけど、この空から雪が舞い降りてくる様は素直に綺麗だと思う。雪の白さは僕の心まで白く染めてくれてるようだ。つい、しばらく見惚れていた。僕の今年の初雪だ。


 僕たちは今街道で王都へ向かってる所だ。いろいろ買い出す予定。

 マイとジブルも空を見ている。ちなみにドラゴン娘たちは留守番だ。


「これ、多分積もるわね」


 ジブルはそう言うと収納からフードつきのマントを出して羽織る。魔道都市の最新アイテムの撥水素材のやつだな。僕とマイもそれにならう。おお、これ暖かい。


「急がないと吹雪いたら帰れなくなるわ」


 マイが言う通り、吹雪いて視界が閉ざされたらこのメンバーだと迷子になりかねない。僕らは基本的に雪中では行動しないからな。


「そうだな、走るか」


 そして、僕らは街道を走り始める。


 けど、雪は勢いを増し視界がどんどん狭くなる。


「ちょっと、一旦止まろう」


 雪が街道を覆い始めた。辺り一面真っ白だ。あとしばらくで道が分かんなくなる。僕たちは立ち止まる。


「まさか、こんなに降るとわね。先がほとんど見えないわ」


 そう言うマイの顔色が悪い寒すぎるからだろう。


「これは歩くしかないわね。手を繋ぐわよ。はぐれるかもしれないから」


 ジブルを真ん中にして僕たち手を繋ぐ。雪は酷くなり、もう2・3メートル先しか見えない。これヤバいんじゃない? しばらく歩いて、誰が言い出した訳でもなく足を止める。


「雪、なめてたな。もう方向が分からないな。ジブル、なんか無いのか?」


炬燵こたつくらいしかないわ」


 んー、僕も収納の中には雪を防げるようなもの無いな。強いて言えば、仮設トイレくらいしか無い。まさかいきなりこんなに雪が降るなんて思わないからな。けど、このままじゃ凍えてしまう。止むなしか。




「なんとも言えないわね……」


 マイの目が死んでいる。


 僕とマイは便器の前で肩触れ合いながら座っている。小柄なジブルは蓋をした便器の上に座っている。ジブルの後ろには半分開いた魔道炬燵が温かい赤い光を放っている。仮設トイレはすき間なく雪をシャゥトアウトしてくれている。


「マイ、お腹すいたか?」


 腹が減ったら機嫌悪くなるもんだ。


「空いてない」


「温かいもの飲むか?」


「いらない……」


「眠いなら寝ていいぞ」


「………でりかしー……」


「……え?」


「何が悲しくて、トイレで飲食したり寝たりしないといけないのよ!」


「まあ、迷宮の中に比べたらマシだろ」


「ここは迷宮じゃないわ!」


 んー、何でそんなに怒ってるんだろう。寒くないだけマシじゃないか?


「ねぇ、なんかこれってエッチな小説みたいよね。暖かくなる事しましょうか? 1つのトイレに男が1人と女が2人♡」


 なんかジブルが目をギラギラ輝かせている。見た目子供なんだからそんな目しなさんなよ。


 ブチッ!


 幻聴かもしれないけど、確かに何かが切れる音がした。


「うきー! やってやろうじゃないの。暖かくなる事。かかってきなさいっ!」


 マイは立ち上がると手にしたデスサイズで仮設トイレの壁を切り裂いた。そして、それを投げ捨てると雪の中に飛び出した。あーあ、せっかくの暖かい空間が……けど、それがいい。少し体を冷やさないとな。僕はハンマーを手に外に出る。


「よし、マイ、吹雪が止むまで特訓だ。かかってこい!」


「わかったわ。手加減しないわよ」


 マイの嬉しそうな声。最初からこうしとけばよかった。


「……ザップ、たってない?」


 ゲッ、ジブル目ざとい。お前が変な事言うからだろ。


「ほっとけ」


「ほっとけないわ。責任取らないと」


 ジブルも杖片手に参戦してきた。


 それから僕たちは吹雪の中思う存分トレーニングした。


 雪対策はしっかりしましょう!


 


 読んでいただきありがとうございます。


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最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
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