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 IF アンを回復させなかったら?  


「そういえば、昔、私出会ったばかりの時、ご主人様に助けて貰ったんですよね」


 アンがしみじみと言う。何を今更だ。僕は今、タブレットを出して収納の中身をフォルダーに分けてる所だ。ソファに座る僕に息がかかるくらいの距離で後ろから覗き込んでいる。ブレスのフォルダーにアンのブレスを移してるのを見て昔を思い出したのだろう。


「ああ、あん時はお前のブレスが貰えなくなったら困るって無我夢中だったからな」


「またまたぁ。本当は私が可愛かったからつい助けちゃったんでしょ」


「おいおい、お前、可愛いって意味知ってるか? お前あの時は厳ついドラゴンだっただろ」


「あ、そうでしたね。けど、もし私を討伐していたら、素材で一財産出来てたと思いますよ」


 もう1人部屋にいる人物、ハイエルフのノノが立ち上がる。


「ん、暇だし、もしアンちゃんをザップが倒したままだったらどうなったか見てみる? 『精密な世界アキュレシーワールド』の魔法、改造したからみんなで見られるわよ」


 精密な世界。ノノ必殺の、記憶を頼りに様々な事象をシミュレートする魔法だ。


「いや、別にいいよ」


「まぁ、ご主人様、せっかくだから見てみましょうよ」


「じゃ、テスト運転いくわよ『精密な世界アキュレシーワールド』」



 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「ギャオオオオオオーッ!」


 僕のハンマーがドラゴンの眉間に突き刺さる。

 ドラゴンは頭を持ち上げのたうちまわると、大きく横に倒れ込み、痙攣して動かなくなった。


「え……」


 僕の心に歓喜の嵐が吹き荒れる。


「やった! やったんだ! 俺はドラゴンスレイヤーだーーーーっ!」


 僕は両手を突き上げ叫ぶ。そして、収納にドラゴンをしまうとマイが待つ部屋へと向かう。


「ザップ。凄いわ。凄すぎるわ」


 僕とマイはひとしきり抱き合ったあと、迷宮を抜け出した。


 そして、まっすぐ王都へと向かい、城門でドラゴンの死骸を出して、英雄として城に迎えられた。

 王様から褒美で勇者の装備を貰い、勇者アレフを軽く下して、荷物持ち勇者として人々に讃えられ、王国の騎士となる。さらに黒竜王、神竜王など様々な魔獣を倒して爵位をもらい、領土を手に入れた。そして、ずっと付き従ってくれたマイに意を決して告白して、しばらく付き合った後にプロポーズする。沢山の人に祝福されての結婚式の所で、僕たちは現実に戻ってきた。


 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「ご主人様、幸せそうでしたね……」


「もしかして、今からでも間に合うのか?」


 僕はアンににじり寄る。


「うん、間違いなく。アンはザップのお邪魔虫なのかしら」


 感情の無い声をノノは出す。


「え、何言ってるんですか? 冗談ですよね?」


 アンは涙目だ。全くメンタル弱いな。ドラゴンなのに。


「ああ、冗談だ。なんだかんだでお前は俺たちの大事な家族だよ」


 確かにさっきの僕は幸せそうだったけど、少女冒険者4人も、アシュガルドの連中も、メイド軍団も、地獄の愚者の面々も居なかった。アンがいたから沢山の出会いがあったんだろう。




 最強最弱聖女、乱入SS


【ゴールデンフィンガー(前編)】


 投稿しましたのでよかったら見て下さーい。(´▽`)ノ


 下にリンク張ってます。


 巨乳TS聖女と、お姉さん系美人エルフが戦う話です(笑)




 

https://ncode.syosetu.com/n5790hs/315/


 読んでいただきありがとうございます。


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最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
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