第16話 OLは新たな謎に直面した
私は開かないふすまを前に考え込んでいた。
ふすまを外すための隙間すらない。全力で体当たりしてみたけど、壊すことは出来なかった。う~ん、肩に貼った膏薬がいい感じに効いてきたわぁ。
向かって左側のふすまを開ければリビングだが、そこのふすまは何もしないでも普通に開け閉めできたのにね。
「新しい課題、というところかしらねぇ」
このふすまを開ければ、廊下を突っ切って、台所と風呂場に行ける。
さっきおでこをぶつけた額縁の裏側に出ることができるのだ。
言ってしまえば、この建物はそのくらいの大きさなのだ。
こじんまりとした田舎の一軒家。
ちょっとした規模のお屋敷ならば、本宅に隣接するようにひっそりと建てられた隠居所といった程度のものだ。
私の実家にも似たような建物があるからね。
そして、台所から勝手口を通り抜ければ、家の外に出られる。
これは普通どこにでもある一般的な家の造りというやつなんだけど。
相手からしてみれば、台所に入れないようにするためには、このふすまと廊下を塞いでしまえば良いわけで。
「うーん……」
ちょっとおなかが空いてきたかしらね。
そろそろお昼時だし。
エナジースティックだって、莫迦にしたモノではなかったわね。
腹持ちもなかなか良いし。
男性陣が愛用するのもわかるような気がするわ。
まあいいでしょ。食べ終わったら部屋の中を調べてみることにしましょうか。
リビングから入って、正面は押し入れ。畳1畳分くらいのものが、ふたつ。
だから正面のふすまは、どれを開けても押し入れ、という事だ。
向かって左側のふすまは… さっき試したけど開かなかったやつ。
右側の窓は縁側への出口だけど、リビングのと同じように、額縁になってた。
さっき布団をしまったのは左側の押し入れよね。右側の押し入れは…
何も入っていない、というか、姉さま達から渡された『聖典』を押し込もうと思って、中身を全部出したんだっけ。
とりあえず開けてみよう。
からり。
「…………」
ぴしゃっ!
「……何の冗談なのよ、一体これは……」
反射的に閉めたふすまの向こう側にあったのは、この家にある筈のないもの。
そう。
そこには。
……部屋が、あった。
というわけで、更新してみました。
調子に乗って、あしたも2回更新しちゃいます。( *´艸`)




