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姫騎士、堕つる

姫騎士「くっ……醜悪なオーク共に捕まってしまった……! クソ、殺すなら殺せ!」


オーク「へっへっへ……そんな簡単に殺すわけねえだろ。お前には俺たちの慰み物になってもらう」(ガサゴソ)


姫騎士「くっ、なんたる恥辱っ……!」


オーク「ふへへへ、これを見ろ!」


猫「にゃん」


姫騎士「ねこ!?」


オーク「お前にはこれから1週間、そこで縄で縛られながらこの猫が目の前で遊んでる姿を観察してもらう。当然お触り厳禁だ」


姫騎士「なんだと……!」


オーク「ふはははは、かわいい猫が擦り寄ってきてもなでなでさえできないとは流石の気高き姫騎士とて耐えられまい! 俺たちの拷問に情けない姿を晒すが良い!」


姫騎士「くっ……! いや、所詮は猫風情。こんなものに私が負けるわけが……」


猫「にゃーん」(スリスリ)


姫騎士「にゃんにゃん♪」


オーク「ぐへへへ、早速顔が緩んでるぜ。写真に撮ってインスタ送りだ!」(パシャパシャ)


姫騎士「はっ! いいや、今のは間違いだ。そうだ、私は姫騎士。一国を支える王家の娘にして、気高く戦場を駆ける戦士。我が肩には幾千万の民の命が乗っている。こんなオークの謀り如きに、私は絶対に屈しない!」


(〜5分後〜)


猫「にゃーん」(スリスリ)


姫騎士「にゃーん♡♡♡にゃーんにゃんにゃん♡♡♡♡」(ナデナデ)


オーク「いくらなんでも早すぎだろ、いつ縄解いた」(パシャパシャ)


姫騎士「私この子とここに住む……♡」(ナデナデスリスリ)


オーク「くっくっく、だがいずれにせよ姫騎士は堕ちたぜ……! 早速写真を撮りまくってインスタに上げてフォロワーを大量ゲットだぜ!」(パシャパシャ)


猫「にゃにゃにゃにゃん」


姫騎士「にゃんにゃん♡♡♡にゃんにゃん♡♡♡」(ナデナデスリスリ)



 こうして姫騎士はオークの手に堕ちてしまった。


 その後オークたちのインスタを見た王は、これまであまり笑わなかった娘の笑顔に感涙し


 彼らに感謝状を送ると共に、共存を目指し手を取り合うこととなった。


 あとオークの住処と人間の居住区に、なんとはなしに猫が増えたという。

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