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特攻装警グラウザー設定資料集  作者: 美風慶伍
2章各特攻装警一覧
6/13

【2-5:第5号機エリオット】

本編⇒【http://ncode.syosetu.com/n4530bf/】


機体名 :エリオット

形式№ :APO-XJ-E001

機体構造:内骨格+外骨格“防爆型ハイブリッド構造”

基本素材:“6元アルミ合金(Γ128チタン複合)”

     “高張力複合強化レザー布”

     “発泡性ダイヤモンドセラミックス”


主導力源:“プラズマハートユニット大容量タイプ

     (パルス駆動マイクロ核融合炉心+MHD発電ユニット)”

駆動源 :“電動性人工筋肉(電圧動力線+制御信号線分離駆動型)”

中枢部 :“クレア頭脳”

     “マインドOS”

     “高度戦略推論エンジン“〔シンクキューブ〕”

     大規模高速ネットワーク対応“サブ情報ユニット”

     “人工脊椎システム”

     “戦闘プログラム独立起動システム(別名:BOシステム)”

   

身長高 :193cm

重量  :150kg(標準装備時) 107kg(全武装全装甲解除時)


所属  :警備部警備1課(SAT、武装警官部隊・盤古連携)

基本任務:大規模戦闘行動、対機械戦闘、爆発物処理、テロリズム制圧

責任者 :身柄引受・指導監督:警備部警備1課課長・近衛 迅一

     開発責任者:第2科警研所長・新谷文雄

所有銃 :ベレッタM93R(9ミリパラベラム)


特殊機能:


 1)オールレンジアイ → ディアリオと同じ


 2)マイクロアンカー → アトラスと同じ


 3)高精度チタンナイフ → センチュリーと同じ


 4)メタルブラスター

 

・エリオットの胸部にあるプラズマ・ブラスター砲。胸部内にあるマイクロ波炉心内に重金属粉末を送り込み、これを高圧マイクロ波とプラズマハートからの熱流で高温加熱して電子遊離プラズマ化し、これを胸部全面のMHD推進装置で打ち出すもの。非常戦闘用の特殊重火器で高威力だが使用には制限がかかっており、指導監督役である警備部警備1課課長の許可が必要である。


 5)電磁レールボウガン


・左腕前腕部下側に備わっている電磁レールガン式のボウガン。銃身に小型カメラが備わっており、エリオット本人の視界が効かない状態でも、照準する事ができる。威力を自由に制御可能であり連射も可能。状況に応じて対物対人のその両方で使用する。


 6)イージスレーザー


・額と両肩口ある対ミサイル防御のためのレーザー迎撃装置


 7)ボムパック


・ウエストベルトに常時保管されている電子制御式の超小型爆薬、プログラム制御可能で、時限制御からセンサー感知式まで応用は広い


 8)マルチウェポンラッチ


 両肩・前腕・背部・胸部全面・両腰部・大腿部・下腿部・脚部――などに備わっているオプション兵装のマウントラッチ装置。マグネット式ではなく、分子間力を電磁気的に制御して物体と物体を密着吸着させてしまう新型技術を採用している。そのため外部の磁気的妨害を受けない他、脱着に掛かる時間は予想以上に短い。

 武装のマウントだけでなく電気力の出力ターミナルも備わっており、装備への電力供給も行える。


 なお、現時点で判明しているオプション兵装は以下の通り

 

a:プラズマガス仕様電磁バーニヤユニット


 両肩、背部、大腿部、下腿部の各部に合計8機備わった電磁制御式のバーニヤユニット。

 プラズマガスを噴射する形式のものでエリオットを空中投下するさいに地上到達時の衝撃緩和のために用いられる。連続噴射時間は10秒。

 これのみボルト固定されるが、切り離しをスムーズにするために爆破ボルトを使用している。


b:スモークディスチャージャー


 両肩や腰部に装着可能な煙幕発生装置。電磁的チャフとしての機能もありレーダー撹乱や通信妨害を行うことも可能。


c:指向性放電ユニット


 特殊な電磁ビームレーザーにより大気をイオン化させ、高圧放電をそのイオン化した大気を通じて直線的に目標へと到達させる特殊兵装。到達可能距離は大気状態により異なるが最大で500m程度と言われる。モード切り替えで無指向性で放電することも可能。


d:10ミリ口径マイクロガトリングハンドカノン


 両腕で携行可能なマイクロガトリングカノン。2種の弾薬を同時携帯可能で、自由に切り替えができる。弾薬をフル装備で最大重量が25キロに達するため人間では運用は無理。


e:多目的10センチ口径榴弾砲


 両脚下腿部側面に装着可能な10センチ口径の榴弾砲。致死性から非致死性と、弾種は多岐にわたっており、その行動目的により使い分ける。


f:射出式捕縛用ネット


 右腕前腕下側に装着可能な射出式の捕縛ネット。ネット外周部に小型のロケットモーターが多数備わっており、推進力をコンピューター制御することで捕縛目標を限定するなど、状況に応じた運用が可能。


g:脚底部高速移動ダッシュローラー


 両足の脚底部に装着する形式のダッシュローラー、最高速は105キロ



専用車両:装甲オフローダー『アバローナ』


 エリオット用に開発されたオフローダー車両。米軍でも採用されているハマーをモデルとしている。しかし、日本国内の道路事情に合わせてサイズ変更されているため、ハマーと同一サイズというわけではない。

 基本走行は超電導バッテリーとインホイールモーターで行われるが、重量物の運搬や不整地走行など特にパワーを必要とする状況では、多燃料式のガスタービンユニットを作動させて機械的にパワーアシストを行える構造となっている。

 基本オープン構造で二人乗り。後部は荷台となっていてエリオットの追加装備を運搬するためのもの。最高速度は190キロ



能力傾向:


 アトラス、センチュリー、ディアリオ、これら3体の成功を経て、満を持して警備部セクションへの配属を想定して開発されたのがエリオットである。

 機体構造としてはディアリオの開発技術がベースとなっている。ただ、ディアリオが外骨格の機体各部を内骨格化しているのに対して、エリオットは内骨格・外骨格の双方を装備している違いがある。

 高強度で頑丈なシンプルな内骨格を基本として、防御力を高めるために耐久力の高い装甲型外骨格とで構成されている。また、採用素材も従来の5元アルミに加えてΓ128合金を主母材として複合させた6元アルミ合金を採用し、さらに耐久性を高めている。

 エリオットは配属先である警備部の仕様要求を満たすために量産性は度外視して、その戦闘能力と防御力の追求に主眼が置かれている。そのため、明らかに量産化に不向きな内/外骨格を併せ持つ複雑な複合構造を採用したのも警備部の仕様要求に沿うことを想定したためである。

 一方でディアリオの時に行われた体内への特殊装備の搭載は必要最小限に留められ、必要な武装は体外に追加兵装として後付け式とすることが開発初期から決定されていた。そのため、日本国内の一部の政府系軍需企業にも非公式に技術協力を仰いで追加兵装の開発期間を短縮していると言われている。

 さらにその一方で、新機能として中枢部に付加されたものに以下の2つがある。

 1つはディアリオのサブ頭脳ユニットから派生したもので、もう一つの頭脳と言える高度戦略推論エンジンが搭載されている。現場ミッションにおける状況判断や情報収集などにおいてエリオットのメイン頭脳とは独立した形で速やかに必要な情報を獲得することを目的としている。

 もう一つが、戦闘プログラム独立起動システムと呼ばれるもので、別名をBOシステムと呼ばれている。これはメイン頭脳の人格プログラムとは独立して戦闘制御プログラムを装備し、必要なときのみ戦闘制御プログラム起動させる物である。

 戦闘ミッション時におけるメンタルのコンセントレーションを向上させるのが目的だが、戦闘用の各種プログラムがエリオットの人格に不必要な影響を与える可能性を低減させるのが目的である。

 このシステムの採用により非戦闘時のスムーズなコミニュケーション能力を維持するとともに、戦闘時における優れたメンタルコントロール能力を獲得するにいたったのだが、戦闘プログラムの起動時と非起動時において明らかに性格傾向が異なって発露する欠点があり、運用サイドから問題点として指摘されている。



開発経緯:


 エリオットは特攻装警の第5号機である。このエリオットがこれまでの特攻装警と大きく異なる点は2つある。1つは完全な攻撃任務専用の機体である点で、もう1つが現場からの求めを強く受けて開発されたと言う点である。

 もともと特攻装警の開発計画には、警視庁の中では機動隊が最も積極的であった。これはアトラスの頃から、特攻装警の配属の上申が頻繁に出されていた事からも明らかである。

 しかし残念ながら機動隊が特攻装警を必要としていたのは、あくまでも犯罪者制圧のための攻撃者としてであって、各種捜査活動を含めたトータルなアンドロイド警官としての要請ではなかった。

 アトラスからディアリオまでの特攻装警は、あくまでもアンドロイド警官の基礎技術の確立が急務であったため、機動隊の望むような攻撃任務専門の特攻装警はすぐには開発できなかった。

 機動隊ではこの現状をあえて受け入れ、性急に要求を通すよりも時期の到来を待った。そして、第2科警研と機動隊の間で入念な打ち合せ/事前調査が行なわれ、これがディアリオの完成を機に現実へと向う事となった。


(その際、機動隊と第2科警研との間に立ち、開発の指揮をとったのは新谷所長である)


 そして、開発された特攻装警第5号機はエリオットと命名され機動隊において武装勢力を相手に活躍する事となるのである。


 エリオットの実際の任務はそのほとんどが、重戦闘行動である。

 武装ロボット・アンドロイド、機械化テロリズムなど、既存の機動隊では対応しきれない物にのみ限り、エリオットは最後の切り札として行動を開始する。 

 その彼の配属についても、事の流れは非常にスムーズであった。これは4号機の開発決定以前から、機動隊側からすでに機能面に対する詳細な要望が出ていたうえに、一部で配属後の対応のシミュレーションもすでに提案されていたためである。

 着任後も即座に現場に出るような事はなく、機動隊はもとより武装警官部隊「盤古」からも協力を仰ぎ、再三にわたる仮想戦闘訓練を行われ入念な準備が繰り返された。

 その後、エリオットは機動隊の守護神的な存在として厚く支持を集め、その出動件数は決して多くは無いものの確実な戦績を残し高い評価をえる事となった。

 1年半前に成田空港で発生したテロ案件の際にも困難な空港施設への強行突入を成功させ、その高い任務達成能力は裏付けられている。

 なお、エリオットの存在は警察外部には極秘事項とされて秘匿されている。一般社会への影響が大きいことや、その任務に非合法案件が含まれるためである。


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