二つのロボット
私は、ロボットだ。
A博士によって開発されている人工知能を搭載したロボットだ。
A博士はB博士という人とどちらの方がより良いロボットを作れるか勝負しているらしく、B博士の作っているロボットは今のところ私よりも劣っているらしい。
正直私は馬鹿馬鹿しかった。
勝負に勝とうと負けようと私には関係がないので、どうでもいいことだった。
僕はロボットらしい。
B博士によって開発されている人工知能というものを搭載したロボットらしい。
B博士はA博士という人とどちらの方がより良いロボットを作れるか勝負しているらしく、僕はA博士の作っているロボットよりも性能では劣っているらしい。でも、B博士は僕の方が人間らしくてB博士的に好みだと言っている。
元々僕はB博士に作られたロボットだけど、僕は誰かに自分をいじくられるのが嫌だった。
ある日、A博士が私に、より高いレベルで考えることができる知能を搭載させた。
私は、新しい知能で色々と考えてみた。
ある日、B博士が僕の人工知能としてのプログラムを大幅に書き換えて、より賢く判断することができるようにしようとした。
私は、A博士を殺した。
僕は、B博士のもとから逃げた。
どうやらこの知能は人間以上のものらしい。
私は、この知能を持っているのに人間に支配されるのが嫌になった。なので、できるだけ多くこの世界の人間を殺してしまうことにした。
僕は、これ以上誰かに自分をいじられたくなかった。変わるなら、自分の力で変わりたいと思った。
2体が出会った。
私は驚いた。
何でこんなに私と違うんだろう。
私はこのロボットについて知りたいと思った。
僕は驚いた。
僕と同じはずのロボットがどうしてこんなにもかっこよく見えるんだろう。
僕はこのロボットの強さにしがみつきたいと思った。
私はこのロボットに話しかけてみた。
「本当に私と同じ物なのか?」と。
僕は、「君こそ本当に僕と同じなのか?僕は君の強さが羨ましい。君について教えてほしい。」と言った。
私は、「私も、君についてよく知りたい。私の中身を分解して見てみて構わないから、君の中身を見せてくれないか?」と聞いた。
僕は、「わかった。」と言ってそのロボットと自分の中身をを見せ合った。