0.5話
暗く明かりがない空間にボッと火が付き二人の青年の顔が出てくる。
「これは昔、私達、きょうだいに起こった出来事。」
そのうちの一人、女性の方が話し出す。
「それはそれは大変な時期ではあったが、何とかして生きてこられたから今ここにいる。」
それに続くように男性の方が話し出し………
「……………………………兄ちゃん姉ちゃん何やってんの?」
彼女らの弟がジト目で話しかける。
「ああちょっと‼」
電気をつける弟を止める姉。
「電気消してお化け屋敷でもやるの?」
「え~楽しそうだったのに~」
兄が口をとがらせる。
「黒いカーテンまで買ってきて。カーテンって高いんだろ?」
そこに入ってきたのはさらに弟。
「いいでしょ。おねーちゃんの部屋のカーテン。私真っ暗じゃないと寝れないから。」
「え~ズルい!僕のおんぼろなんだけど!」
駄々をこねる次男。
「大学生なんだから自分で買え!」と言うものはおらず、その代わり……………。
「お兄の先月買ったばっかだろ~が!」
と言うものはいる。
ちなみに三男だ。
「とにかく。私達きょうだいの幼少期のお話をお楽しみください!」