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56キレたら止まらない

夜和斗視点

 ぼくたちは砂漠地帯の清浄チート教団支部に来ていた。


「誰だ貴様たちは!」「ここは教団の支部だ! 団員以外はさがれ!」

「開けなさい! ロウってやつに用があるの」

 それでも開けない。

 ここは素直に開けた方がいいよ。本当に知渡子キレているからさ、飛び火しても知らないよ。


「開けろって言ってんだよ!」

 知渡子は爆破チートで教団の門を吹っ飛ばした。

 ああ、始まったか。復讐の時だ。


 破壊と無慈悲なチートの力。

 まるでこれは戦争……ではなく民族虐殺だ。

「オラァ! ロウってやつに会わせろって言ってんだよ!」

 教団のモブ団員の胸倉を掴む知渡子。その形相はまさに鬼だ。


「ロウさんでしたら、教会の奥におります」

「ありがと、ぶっ殺す!」

 なんか今日の知渡子もキャラ崩壊しているなぁ。


「知渡子、もうちょっと落ち着いて」とぼくは言うが、

「殺す殺す殺す殺す」

 知渡子さん、マジで殺すんですか? いやぼくも人を殺したことありますけど、あの時はモンスター人間だったのでノーカウントってことにしておきたいのですけど。それにぼくのカラダも乗っ取られていたし、そのくらいにしてあげたらどうですか?


「なんだ、あの穴から出られたのか! 凄いタフだね君たち」

「死ねオラァ!」

 知渡子は殺す勢いでロウを殴り始めた。

 もう殴る蹴るの暴行を加え始めたら止まらない止まらない。暴力で解決しようとする知渡子さん怖いです。

「ごべんなさい! ごべんなさい!」

 ロウは謝るが、それでも知渡子は殴るのをやめない。


「オラオラオラオラ!」

 ひでぇよ知渡子、ロウの顔面崩壊しちゃっているよ。

「知渡子やめろ! それ以上やったらロウが本当に死ぬ」


「殺すんだよ! 仲間だと思ってた奴に裏切られたなら命を持って償うのが筋だ!」

 そんな、知渡子……じゃあ仕方ない、殺しちゃおっか。ぼくもロウを殴るのに参戦した。

「ダメだよ夜和斗」と言いながらもマヒトもロウを殴るのに参戦している。


<あははははっ、なかなかに良い女だな、わたしの色に染まってきている>と、ぼくの中のタケコは言った。 

(まさかとは思うけど、お前が知渡子に何かしたのか?)

<わたしただのおばさんだから知らないわよ>

 ぼくのカラダに住まわせているんだから家賃くらい払ってほしいものだ。


「…………」とロウの意識はもう無いようだ。

 それでもただ一人、殴るのをやめない知渡子。

 もうやめてあげて、ロウが限界よ。


「知渡子! 流石にヤバいって」

 と、ぼくは知渡子を抑えた。

「夜和斗は満足したの?」

「ぼくは満足した、だからもうやめよう」


「そっか、じゃあ最後にここの教団支部ぶっ壊すね」

 いいね! それだ、それを待っていたんだ。え?

 知渡子は暴風チートで教団支部を吹っ飛ばした。



 めでたしめでたし

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