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雅と雅 (C)編  作者: 雅也
5/10

5話


                   5


 今日も、岡田の現場に、午後から行くことになっているので、午後からの昼礼が終わった後、ミヤは荷揚げの現場に向かった。


 昨日と違い、現場の作業員達が、快く迎えてくれて、仕事ってのは、人の気分で随分と作業が変わるものだとミヤは痛感した。

 これはやっぱり岡田の、みんなに対する人柄なのだろう、みんな岡田を信頼しているのが、肌で感じる現場だ。


「さて、よろしくお願いします」


 と、ミヤが作業員達に挨拶をして作業が始まった。


 皆の動きもとっても良く、結構時々力仕事になるのに、気分良く進んでいく。

 汗も掻いているが、気持ちよく進んで、どうやら、明日からは、もう来なくていいくらいに、作業は進んでいく。



 この日の作業も、終盤に近くなって来た所で、岡田が。


「ミヤくん、今日もありがとう、おかげで思った以上に作業がすすんだよ。残りもあと少しになって、後は俺たちで出来そうなんで、今日でミヤくんは終わりにしてくれていいから、浩クンに言っておいてくれ」

「はい、ありがとうございました。とっても楽しく作業ができて、オレも良かったです」


 すると他の作業員たちからも。


「ミヤ、また忙しい時があったら、来てくれよ、楽しみに待ってるからな」

「はい、ありがとうございました。でも、同じ現場なんで、結構あちこちで会いますよね」

「それもそうだな...、はは..、そん時は挨拶くらいは返してくれよ!」

「もちろんです!それじゃぁ皆さん、ありがとうございました」



 すっかり仲良くなった岡田の現場の作業員たちにお礼を言い、ミヤは自分の担当する作業ヤードに戻っていった。


 見た目イケイケの人たちも、結構しゃべってみると、いい人ばかりで、元気な職場にミヤは、(大げさだけど)人生のバッテリーにチャージしてもらった感じがした。


              △



 今日の業務も終わり、会社に帰って作業日報を提出して、タイムカードを刻印したら、時間は午後6時半になっていた。


(今日はなんか、充実して作業できた一日だったな)


 上気分で家路につくミヤであった。


              △


 家に帰る前に、ミィに連絡をする。

『今日はお店お休みだから、私の部屋に来て』

と言われたので。

『7時半ころには行けるよ』

と返事をしておいた。

 

 7時過ぎに家に着き、軽くシャワーを浴び、いつもの気楽な格好で

「晩御飯はミィのところで済ますから」

 と母親に言ってから、浜家に向かう。


『今出たから』

 とメッセージを送ると。

『は~い』

 っと、すぐ返事が返ってきた。

 家を出て30秒もしないうちに、店舗ではない本宅側に着くと、すでにミィが玄関先で待っていてくれた。

「入って」

「うん」

「あれ?」

「どうしたの?」

「何か、人の気配がない」

と、ミヤが言うと。


「今日はお昼から、ご飯を食べに、お爺ちゃんとお祖母ちゃんそれにお母さんお父さんの4人で、出かけてるの。しかも、その帰りに、カラオケにお爺ちゃんが行きたいって言ってたから、今日は結構遅くなるんじゃぁないかな?うふふ....♡」

「ミィそれって、計算高くない?」

「うふ♡ 分かる?」

「それもそうだけど、まだ何も食べてないんだオレ。何かある?」

「うん、えっと、空揚げとポテトサラダ、それにフリルレタスのサラダ、それにほうれん草の胡麻和え 漬物、それに、わたし特性の....、おにぎりでぇす! ババン!」


 すでにお盆に用意してあったものを、ミヤに差し出す。


「おぉ!しかも豚汁付きだ、ありがとう」

「それも、私がつくったものだよ」

「ありがたや ありがたや」


(やっぱいい奥さんになるよなミィは....)


 そう思いつつ、二人は夕食を楽しむのであった。



              △



「う~ん、満足 まんぞく」


 ミィが出してくれた夕飯を、二人でゆっくりと食べ、ミヤは出されたお茶を飲みながら。

「ミィってやっぱりいい奥さんになると思う」


(あ、照れてる、かわい~)


「「..........」」


「ねえ、ミヤ...」


「「..........」」


「オレ、幸せだ~...」


「「..........」」


「ねえ、ミヤ...」


「幸せ者だぁ~...」


「「.......」」

「いい加減にして!もう!!」

「はい!すみません。ミィちゃんさん」

「もう、分かってて言ってるよね!」

「はい!」

「でなきゃ、ボディソープの香りしないもんね」

「はい!」

「私に言わせる気?」

「いえ!...、では早速....」

「何その言い方、まるで私がスケベみたいじゃない」

「と、思う僕だった....、ってね」

「もう!.....」


 少し赤らめた顔と目がいつもと違う「女」の雰囲気を出している。


 それを感じ取り、ミヤはふざけるのを止め、優しい目でミィを見つめ返す。




 続けてミヤが.....。


「ミィ、いいから、こっちへおいで....」


「うん」


 二人はしっかりと抱き合い、甘いキスをする。


「ちょっと久しぶりだよね」

「そうだよな。オレたちって、あまりこういうのないもんな....、って言うか、出来る機会が少ないし」

「うん、そうだね、でも今日は、ゆっくりミヤを堪能させてもらいます。ちゅ♡」

「はは、お手柔らかに頼むよ ミィ....」



 強く抱きしめ合い、深いキスをしながら........。


「雅 好きよ....」

「そこは負けませんよ、ミィさん.......」



久しぶりの、二人だけの甘い時間が過ぎていく.....。




(すみません、もうこの辺にしときます。ま、とりあえず、この後二人は、より一層仲良くなったと言う事でした。(作))



              △



「ねえミヤ...、もう一回.......」

「もうみんなが帰ってくるかも....」

「え~ん、残念」

「でも雅...、ありがとう。やっぱ雅ってカワイイな」

「わたしも、大好きよ 雅」




(ははは....、もう勝手にしてください!(作))




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