5話
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今日も、岡田の現場に、午後から行くことになっているので、午後からの昼礼が終わった後、ミヤは荷揚げの現場に向かった。
昨日と違い、現場の作業員達が、快く迎えてくれて、仕事ってのは、人の気分で随分と作業が変わるものだとミヤは痛感した。
これはやっぱり岡田の、みんなに対する人柄なのだろう、みんな岡田を信頼しているのが、肌で感じる現場だ。
「さて、よろしくお願いします」
と、ミヤが作業員達に挨拶をして作業が始まった。
皆の動きもとっても良く、結構時々力仕事になるのに、気分良く進んでいく。
汗も掻いているが、気持ちよく進んで、どうやら、明日からは、もう来なくていいくらいに、作業は進んでいく。
この日の作業も、終盤に近くなって来た所で、岡田が。
「ミヤくん、今日もありがとう、おかげで思った以上に作業がすすんだよ。残りもあと少しになって、後は俺たちで出来そうなんで、今日でミヤくんは終わりにしてくれていいから、浩クンに言っておいてくれ」
「はい、ありがとうございました。とっても楽しく作業ができて、オレも良かったです」
すると他の作業員たちからも。
「ミヤ、また忙しい時があったら、来てくれよ、楽しみに待ってるからな」
「はい、ありがとうございました。でも、同じ現場なんで、結構あちこちで会いますよね」
「それもそうだな...、はは..、そん時は挨拶くらいは返してくれよ!」
「もちろんです!それじゃぁ皆さん、ありがとうございました」
すっかり仲良くなった岡田の現場の作業員たちにお礼を言い、ミヤは自分の担当する作業ヤードに戻っていった。
見た目イケイケの人たちも、結構しゃべってみると、いい人ばかりで、元気な職場にミヤは、(大げさだけど)人生のバッテリーにチャージしてもらった感じがした。
△
今日の業務も終わり、会社に帰って作業日報を提出して、タイムカードを刻印したら、時間は午後6時半になっていた。
(今日はなんか、充実して作業できた一日だったな)
上気分で家路につくミヤであった。
△
家に帰る前に、ミィに連絡をする。
『今日はお店お休みだから、私の部屋に来て』
と言われたので。
『7時半ころには行けるよ』
と返事をしておいた。
7時過ぎに家に着き、軽くシャワーを浴び、いつもの気楽な格好で
「晩御飯はミィのところで済ますから」
と母親に言ってから、浜家に向かう。
『今出たから』
とメッセージを送ると。
『は~い』
っと、すぐ返事が返ってきた。
家を出て30秒もしないうちに、店舗ではない本宅側に着くと、すでにミィが玄関先で待っていてくれた。
「入って」
「うん」
「あれ?」
「どうしたの?」
「何か、人の気配がない」
と、ミヤが言うと。
「今日はお昼から、ご飯を食べに、お爺ちゃんとお祖母ちゃんそれにお母さんお父さんの4人で、出かけてるの。しかも、その帰りに、カラオケにお爺ちゃんが行きたいって言ってたから、今日は結構遅くなるんじゃぁないかな?うふふ....♡」
「ミィそれって、計算高くない?」
「うふ♡ 分かる?」
「それもそうだけど、まだ何も食べてないんだオレ。何かある?」
「うん、えっと、空揚げとポテトサラダ、それにフリルレタスのサラダ、それにほうれん草の胡麻和え 漬物、それに、わたし特性の....、おにぎりでぇす! ババン!」
すでにお盆に用意してあったものを、ミヤに差し出す。
「おぉ!しかも豚汁付きだ、ありがとう」
「それも、私がつくったものだよ」
「ありがたや ありがたや」
(やっぱいい奥さんになるよなミィは....)
そう思いつつ、二人は夕食を楽しむのであった。
△
「う~ん、満足 まんぞく」
ミィが出してくれた夕飯を、二人でゆっくりと食べ、ミヤは出されたお茶を飲みながら。
「ミィってやっぱりいい奥さんになると思う」
(あ、照れてる、かわい~)
「「..........」」
「ねえ、ミヤ...」
「「..........」」
「オレ、幸せだ~...」
「「..........」」
「ねえ、ミヤ...」
「幸せ者だぁ~...」
「「.......」」
「いい加減にして!もう!!」
「はい!すみません。ミィちゃんさん」
「もう、分かってて言ってるよね!」
「はい!」
「でなきゃ、ボディソープの香りしないもんね」
「はい!」
「私に言わせる気?」
「いえ!...、では早速....」
「何その言い方、まるで私がスケベみたいじゃない」
「と、思う僕だった....、ってね」
「もう!.....」
少し赤らめた顔と目がいつもと違う「女」の雰囲気を出している。
それを感じ取り、ミヤはふざけるのを止め、優しい目でミィを見つめ返す。
続けてミヤが.....。
「ミィ、いいから、こっちへおいで....」
「うん」
二人はしっかりと抱き合い、甘いキスをする。
「ちょっと久しぶりだよね」
「そうだよな。オレたちって、あまりこういうのないもんな....、って言うか、出来る機会が少ないし」
「うん、そうだね、でも今日は、ゆっくりミヤを堪能させてもらいます。ちゅ♡」
「はは、お手柔らかに頼むよ ミィ....」
強く抱きしめ合い、深いキスをしながら........。
「雅 好きよ....」
「そこは負けませんよ、ミィさん.......」
久しぶりの、二人だけの甘い時間が過ぎていく.....。
(すみません、もうこの辺にしときます。ま、とりあえず、この後二人は、より一層仲良くなったと言う事でした。(作))
△
「ねえミヤ...、もう一回.......」
「もうみんなが帰ってくるかも....」
「え~ん、残念」
「でも雅...、ありがとう。やっぱ雅ってカワイイな」
「わたしも、大好きよ 雅」
(ははは....、もう勝手にしてください!(作))