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黒き大災害その2

目の前に突如として出現したドラゴンが生み出す光景にただただ呆然と見ていた。

おいおい、森が一瞬で吹き飛んだぞ。

そして、ドラゴンは顔の向きを変えて別の方向へ狙いを定めながら背を光らせる。

あの方向って確か……!?


キコが手を放しているので気にせず、走り出す。

すぐそばの外壁の瓦礫に飛び乗り、別の瓦礫へ跳びノリを繰り返し

ドラゴンへ高速で近づいていく。

そして、空を蹴るのを繰り返して空を跳んでドラゴンの太ももへ飛び乗って

そこからドラゴンの体を駆けて登っていく。

今にでも口からさっきの熱線を吐こうとしているドラゴンの顔面に

向かって跳び蹴りを喰らわす。


グゥ……!!!


悲鳴なのか驚いたのかわからないが声を上げるドラゴン。

一応、止める事には成功したようだ


ドゴォッッ!!!


そう思った瞬間顔を振るったドラゴンによって反撃されて地面に叩きつけられる。

衝撃と共に頭が真っ白になり、何も考えられなくなる。


[ケンさん!!はやくその場から動いてください!!死にます!!死んじゃいます!!]


アンジュの声を聞いて、意識をはっきりさせると

ドラゴンが口から蒼い光を溢れさせながらこちらを狙っていた。

やばい!!やばい!!やばい!!やばい!!やばい!!やばい!!やばい!!やばい!!やばい!!

即座に脳を覚醒させ、痛みで悲鳴を上げている体にカツを入れて走り出す。

俺がその場を離れてすぐに放たれる熱線。

後ろから聞こえる破壊と死の音

それが俺を逃がさんとばかりに追ってくる。

振り向いて確認したら、巻き込まれて死ぬ

そう俺の第六感が伝えていたためただただ必死に足を動かす。


このままじゃいつか捕まる、どうやって振り切るか考えていると

爆発音が聞こえ、後ろから聞こえてくる音が聞こえなくなった。

何があったとドラゴンの方へ目を向けると熱線を吐くのをやめて

別の方向を向いていた。


グルルォ……


ドラゴンが唸り声をあげながら再び息を吸い込み始める。

しかし、それよりも先に巨大な竜巻が一直線にドラゴンの顔へと直撃した。

あれはラオージュの竜巻か、ならあれを喰らえば多少は……

そう思ったが、腕を盾に竜巻を止めるドラゴンの顔には目立った傷は一つもなかった。

あれをもろに食らってあれだけだと……!?丈夫すぎるだろ!!


[えっと……ある程度分析結果出たんですけど……聞きますか?]


アンジュからの突然の質問。

もう声色からして洒落にならない異常な結果が出てるんだと思うんだが

倒すためには聞くしかない。


「気にすんな、出次第次々に教えてくれ!!」


[はい、えっと……あの怪物、ドラゴンを覆う鱗や甲殻はかなり丈夫です。

何より魔力を元とした攻撃には異常なレベルの耐性を持ってます。

数字として伝えると恐らくそういった攻撃による被害を90%カットすると思われます]


は…………?

ありえない数字を聞いて言葉が出なかった。

90%カット?90%に抑えるとかじゃなくてか?

そんなイかれた数字、チートコード使った時ぐらいしか聞いた事ないぞ。

ただただありえない数字に驚いている俺にさらに情報が伝えられる、


[更にドラゴンが扱うエネルギーですが、エネルギー源は恐らく空気です。

周りに空気が存在する限りエネルギー切れを狙う戦法は不可能だと思われます。

今のところ判明した情報はこれなんですけど……不味くないですか?]


不味いよ、不味すぎる。

そのいかれた防御力に追加してあの破壊力なのにエネルギー切れがないも当然

とかキコが黒き大災害とか言っていたその名に恥じなさすぎるだろ。

聞いた事について絶望しているとドラゴンの背が再び蒼く光り始める。

恐らくラオージュ達に向けて放とうとしているのか

俺でも逃げる事しか出来なかったんだ、あいつらに逃げ切れるとは思えない。

再び叩き落されるのを覚悟しながらドラゴンへ突っ込んで行く。

が、ドラゴンは蒼く光る口を開けながら急遽こちらを向いた。


「なっ………!?」


ブラフだと………こいつッッ!?

すぐに退き返して逃走する。

再び後ろから聞こえる全てを破壊していく音。

不味い!!不味い!!不味い!!不味い!!不味い!!不味い!!不味い!!不味い!!不味い!!不味い!!

必死に足を動かして逃走するが音は遠ざかる事は無くぴったりと俺を追いかけている。

すると突然、破壊の音が止む。

何があった……?

そう思い見るとドラゴンが目をこすっていた。何かが目に入ったのか?


「ケン!!!!」


アシェルの声が聞こえ、そちらの方向を向くとアマラの上に乗った3人のが見えた。

脱出できていたのか、良かった……。

だけど、今俺が狙われていたことを考えると駆け寄るのは愚策だ。

今は離れておいた方が―――


「ケン!!あいつらから連絡があったわ!!あの化け物に向かって広範囲破壊攻撃が

飛んでくるそうよ!!巻き込まれないように早く離れて!!」


何……ッ!?

広範囲破壊攻撃だと……!?

真っ先に思い浮かんだのは爆弾だった、あんなの来たら巻き込まれる。

すぐにでも逃げたかったが……


「わかった、向こうにいる連中に伝えてくるからお前らは先に離れてろ!!」


そう伝え、すぐに鬼の集団の方へ全速力で走って行く。

後ろからアシェルの声が聞こえるが今は無視だ。

すぐに見えてきたので大声を張り上げる。


「お前ら、早く離れろ!!この辺りも巻き込む攻撃が飛んでくるぞ!!」


それを聞いて、鬼の連中も動き出したのを確認した。

後は俺が注意を引けばあいつらに被害を及ばないはずだ。

すぐに来た道を逆走し、ドラゴンの真正面に立つ。

ドラゴンは顔を軽く振った後にこちらへ再び狙いをつけ

息を大きく吸おうとしたところであらぬ方向へ顔を向ける。


どうしたんだ……?


[ケンさん!!大きな魔力の塊がそちらへ一直線に進んでいます!!

恐らく先程の広範囲破壊攻撃かと思います]


もう来たのか……他が範囲外に出たのを祈りながら俺も巻き込まれないように

逃走を図る。魔力って名前についている以上巻き込まれたら絶対助からないだろう。

そう思いながら、ドラゴンへ目を向けながら離れると

ドラゴンは尾を振り上げて地へ叩きつける。


「な、何をする気だ……?」


するとドラゴンは今まで以上に大きく息を吸い始める。

まさか……あいつ、迎撃する気か!?

そう思っていると西側の空が紫色に輝き始める。

そっちに目を向けると、波動砲のようなビームが一直線に突き進んできた。

なんだ、ありゃ……あれは宇宙戦艦に積んでおくようなもんだろ……。

それがはっきりと視界に映ると同時にドラゴンの口から蒼い熱線が放たれる。

二つの巨大なエネルギーがぶつかり、轟音と閃光と衝撃が辺り一体を包んだ。

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