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実質的な答えと終わらない激戦

『王子の元へ向かいなさい』

だっけか、それを真に受けるか罠だと思ってあえて行かないか…

取り合えず、執事?が今どこにいるかだけは確認しておくか。

探知魔術を起動して見てみる。

ただでさえ異質なのに見ればいっぱつでわかるはず

確認してみると一目で分かるほどだった。

どこへ向かって行っているんだろうか……。

高さは変わってないみたいだから奥に進んでるようね。


「アヤカ、今私達がいる場所がここなの。それで、彼は今ここにいるんだけど

彼がどこに向かっているかわかる?」


城の構造を知らない以上アヤカの知識が頼りだ。

どこに向かえばいいかわかるといいんだけど。


「え、えっと……ここから見てこの位置は確か、大広間だったと思う」

「大広間か、ここに王子いるかもしれないわね」


悪はこういうところで待ち構えてたりするもんだからいそうだとは思う。


「じゃ、じゃあ、今すぐに行こう!!」

「いいの?」

「うん、もう私は大丈夫だから」

「そう、じゃあすぐに行くわよ」


行こうとしたけど、シェシュルは顎に手を添えて考えていて聞いていないみたい。

なので、肩に手を置いて声をかける。


「は、はい!?」

「ボーッとしてない、行くわよ」

「は、はい、す、すみません」

「今はまだ大丈夫だけど、この部屋出たらそうならないでよ」

「は、はい、気を付けます」


時々さっきのような揺れが続く中、部屋を出て元いたバルコニーのような場所へ向かう。

探知であいつの現在地を確認しようとしたところ探知に引っかからなかった。

感知度を最大にしても引っかからないって事は

結構な妨害魔術を使用したみたいだけど、なんで今までしなかったんだろ。

そんな事を頭の隅で考えながらもアヤカが言っていた場所へ向かう。


「アヤカ、向こうであってるわね」

「うん、向こうだよ」


罠がないかなど確認した後にバルコニーから大広間へ続く廊下へ向かう。

前みたいに毒罠に引っかからないようにはしたいわね。

それっぽいものがないか確認しながら向かう。


「シェシュル、特にそういうものはない?」

「は、はい、見当たりません」

「なら、一気に行きましょ」


そう言って3人で駆けていく。

そして廊下を抜けた先はとても広い場所で、奥には二人の男がいた。


「……ッ!!執事……さんとお、王子様……」

「おや、アヤカさんと……そちらのお二人もどうしました?」


優しそうな顔でいう先程の男ではない方の男。

あいつが王子とかいうやつか。

随分胡散臭い嫌な雰囲気を漂わせてる。

見てるだけで背筋に寒気が走るようなそんな雰囲気だった。


「どうしたも、こうしたもないよ。答えを聞きに来たんだよ」

「ふふっ……まだそう言う事を言っているのですか……。

彼から聞いたのではないのですか?利用されていたと」


それを聞いたアヤカの息が荒くなっていた。


「落ち着きなさい、あれは挑発よ」

「う、うん……そう、だね」


腰に携えた剣を構えるアヤカ。

こちらも矢を手に取っていつでも打てるようにする。

それを見た王子は左右に魔法陣を展開し、そこから街を襲った怪物を出現させた。

あいつら一体一体がかなり強いのよね、タイマンだと負けるかも……。


「……な、何あのキメラ…」


アヤカも知らないのね、本当に利用されてたって事か。

ところでさっき言ってたキメラって何かしら?故郷の方言なのかな。


「あなたには一切見せてませんでしたね、アヤカさん。

彼らはあなたが可愛いと言っていた犬達ですよ」

「え………あ、あの子……達?」


どうやら知っている子をあの化け物に変えられたみたい。


「………アヤカ、今は落ち着いて、ね」

「う……うん」


今、動揺されてしまうのは困る。

後で泣かれたりは良いから、今だけは目の前に対処してほしい。

化け物たちは一吠えした後にこちらへ向かってきた。

即座に手に持った矢を放とうとした瞬間突然後方から氷塊が

化け物に向かって飛んでいき土煙をまき散らす。あんな氷塊、一体誰が……。





























自分たちとてこんなに長と殴り合うなんて出来ない。

それなのに自分達より小さくて貧弱な人間が真正面から長とぶつかり合っている。

そんな信じられない光景に周りの鬼達は戦慄していた。

再び互いの一撃が直撃し、鬼は地面をめり込ませながら叩きつけられ人間は宙を舞う。

鬼は体の痙攣を力で無理やり抑え込んですぐに起き上がり

人間もすぐさま宙を蹴って地面に着地する。

互いに息も絶え絶えで、いつ倒れてもおかしくないほどだった。

だったのに倒れようとしない、相手に勝とうとしていた。


「人との戦いにおいて、傷の治癒を使うなど……反則だと思ってはいたが

まさか、その隙を与えては…それ以上の致命傷を負うから

使えぬなど思ってもみなかったわ………恐ろしい男よ」

「……最初は…種族差からなめてかかって来た雑魚だと、思っていたけど

まさか、ここまでやれるとは、な。鬼とは恐ろしいもんだ……」


互いに言葉を躱しながら息を整える。

が、それ以上はしなかった、それ以上をすればその隙に叩き潰されて勝敗が付く。

それを本能的に理解していたからだ。

そして、言葉を交わし終えた人間と鬼は再び真正面からぶつかりあう。

まだ、闘いは終わる気配の見せない。

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