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下水道

鳥型の魔具を追っていくにつれて風がどんどん強くなってきた。

そして風が強くなるにつれて砂や土が舞い始めた。

風って事はラオージュが起こしているんだろうな。

そう思っていると鳥型魔具が下降してきて地面へと着地して

こちらに顔を向けた後にぴょこぴょこと跳ねながら先へと進みだした。

こんな機能すらあるのか………。

その事に驚きつつも先へ向かう。

進むにつれて砂嵐は強くなってきた。


「ね、ねえ……このまま進んで大丈夫なの?」

「どうした、急に怖気付いたか?」

「ち、違う!!だ、だってもう空も覆って暗くなってきてるんだよ。

不安にもなるよ」

「空を覆ってる程だからいいんだよ。

この砂嵐は俺らを隠すための砂嵐なんだから」

「そ、そうなの?」

「この規模だぜ、外からじゃあ俺らは見えないだろうな」


そして、見えないのならで探知をしようにも俺らはほぼほぼ引っかからない上に

非常に引っ掛かりやすいのが近くにいる。

こんな状態で俺らを探し出して確認なんて出来んだろうな。

鳥型魔具を追いかけていくと見知った顔が2つどころか4つあった。


「お、坊主来たか」

「あぁ、来たが……なんでこいつらいるんだ?」

「そりゃこういう事を考えて俺が連れて来たんだ。

いなくなっても国に支障は無く、それでいて戦闘に慣れている

こんな両物件だ、おいておく方がもったいない」

「褒めているのかけなしているのかどっちよ……」

「褒めているとも。で、お前らにやってほしい事なんだが……」


そう言って、ラオージュは2時の方向を指差した。


「向こうにある下水道から国に潜入してくれ」

「下水道か……」


確かに潜入の一つとしてありえるものだが……

それを聞いて他が凄い嫌な顔をしている。そんなとこに入るの俺だって嫌だ。


「あんた、さてはこういう事を見越してあたし達に声をかけたわね!!」

「当然だろ。俺はこんなところに入るのはごめんだからな」

「あんた………最低ね」

「最低って料金を言ったら即食いついたのはお前だろ」

「だ、だから僕は怪しいって言ったんですよ。

な、なのに金額聞いて即刻了承したのはアシェルさんですよ」

「そ、そうだけど………」


アシェルがごねているそばを通り過ぎてラオージュが指差した方向に行くと

すぐそばに大きな下水道が見えた。

ダラダラと何とも言えない色の水を垂れ流していて、そこからは近づくだけで

悪臭が漂っていて更に暗闇に包まれていた。

この中を進むのに明かり無しは辛いな……。


「なぁ、剣の光を明かりに使えないか?」

「ど、どうだろ……やった事ないからわからないよ」


わからない、か……ってなると

俺は言い合っている3人の元へ向かった。

明かりならば良質な奴を使えるやつを知っているからな。


「シェシュル、来てくれるか?」

「ふぇっ!?ぼ、僕ですかぁ!?」

「あぁ、お前の明かりが必要なんだ」

「う………げ、下水道に入るんですよね……」

「そうだ、ただ嫌なら―――」

「い、いえ、大丈夫です!!ですよね、アシェルさん!!」

「え、あたしも!?」

「い、行かないんですか?」

「え…あ…う……わ、わかったわよ。行くわよ」


周りの空気に押されてアシェルが渋々行くことを認める。

いつもの面子+αって感じになったな。

さっさと行こうとしたところで


「待て小童。こいつ持ってけ」


そう言ってヴォンカは俺に腕輪を渡した。

なんだ、これは?


「そいつは我が祖国で先日開発された毒感知の試作品だ。

貴様が魔術の毒であっさり倒れたという話を二人から聞いていてな

少しでもそいつを防ぐためのものだ」

「ありがてえんだが、俺は魔具を起動させるための魔力もないぞ」

「そいつは知っておる。それを見越してかこいつは半日程度だが

自動で動いて感知する代物だから安心せい」

「そうなのか、ありがとな」

「礼を言うのならしっかり仕事は果たせよ」

「言われなくとも、やってくるさ」


腕に渡された腕輪をはめて5人で下水道へ入っていく。

く……臭い……。

近くに行くだけでもしかめっ面になると言うのに中に入るんだ

その臭さは絶大だ。


「く、臭いのですぅ。お肉が腐った臭いがするのです」

「う……トイレより臭いよ…」

「当然でしょ、そのトイレで流されたものとかが流れてるんだから」


各々臭いに文句を言いながらも先へと進んでいく。

シェシュルの明かりのおかげで周囲は照らされて視界は問題ないが……


「ひっ………ひゃっ!?」


そう言ってアヤカが後ろから抱き着いてきた。

ったくなんだよ……。


「どうした?」

「あああああああああああああああああれ………」


震える手で指差した方向にはおびただしいほどの黒い例の虫がいた。

あれは流石に俺も背筋に寒気が走った。


「…ちょっかいかけなきゃこっちに来ねえから安心してシャキッとしろ」

「でででででも………」

「わかったわかった、手ぇ繋いでやるからさっさと行くぞ」


ガタガタと震えるアヤカを引っ張る形で手をつなぎながら先へ進む。

臭いで吐くんじゃないかとか思ってたがまさかこっちでこうなるとはな……。

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