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初投稿です。
拙い文章で読みづらいですけど、よろしくお願いします。
今、俺は草原に苗木を植えてる。なんでそんな事をやってるかって?それは、ここに着く前の話だ。
俺は高校の帰り明日から夏休みだというのに不運にも異世界に通じる穴に落ちてしまい、その途中で神様に助けてもらった。神様曰く俺は元の世界に帰れずこの異世界で生きて行くしかないと、その為に祝福とこの苗木を貰った。
祝福は魔法を発現するきっかけのような力でどんな魔法が発現するかは分かんない。異世界に着いてからの楽しみだ。
苗木は着いたらすぐ植えろと言われた。これは神樹って木で大地に植えると結界みたいな物を作ってくれて魔物が入って来れないようする代物みたいだ。他にも実が食料になり、さらにその実にはかなりの回復作用まであるみたいで疲れたり怪我をした時にも食べろと言われた。かなり良いアイテムだ。
この神樹、貰っても良いのかと聞くと、「せっかく助けたのに着いた瞬間、死んだら助けた意味ないだろ?」と言われた。魔物にもランクがあり強さを最低のGから最高のSSSランクで表してる。どうも俺が降り立つ場所はDランクまでの魔物が出る場所で今の俺じゃ危険みたいだ。あと地上では半年ぐらいで神樹が朽ち果てるから、それまでに強くなれと応援された。
注意する事とか聞かされていたら滞在時間が来てしまい、また穴に吸い込まれて異世界に着いたのだ。そして神様に言われたように急いで草原に苗木を植えている状況だ。
「よし、これで食料、安全地帯を確保だ」
苗木を植え終え神様から渡された水をやると、瞬くまに5メートル程の高さまで成長し、さらに木から半径5メートルの草は芝生並みに短くなった。どうも、この芝生までが結界みたいだ。
「さて次はお楽しみのスキルと魔法だ『ステータスオープン』」
ユウト・カミシロ 17歳 男 人間
HP 17/17
MP 40/40
筋力 18
耐久力 16
器用さ 17
俊敏性 17
スキル 鍛冶の目利き
魔法 鍛冶魔法Lv1
「おぉ~ゲームみたいに表示された」
強いのか弱いのか分からんが他のステータスにくらべMPが倍以上ある、ベースのLVは表示されてないって事は無いのか?どう強さを判断するのだろ?
スキルは鍛冶の目利き?魔法は鍛冶魔法?とりあえずステータスの鍛冶の目利きと鍛冶魔法を意識すると説明が目の前に表示され魔法の使い方が頭の中に流れこんできた。
[鍛冶の目利き 触りながら素材を視るとその情報が頭に入り、鍛冶魔法を使用する時に自動で最適な素材を選択してくれる]
[鍛冶魔法Lv1 Gランク素材の武器・防具・その他を製作できる。素材は必要無く形状・重さ・デザイン等をイメージすれば色々な武器・防具・その他を製作できる]
思いっきり生産系の魔法だ。異世界来たんだから火球ぶっぱなすとか風の刃を飛ばすとか、これぞ魔法って言うのが使いたかった。まぁ実際に使ってみるか、鉄の剣をイメージし魔法を詠唱する。
『クレアシオン』
唱えた瞬間、頭の中に短い警告音が鳴り[今のLVでは製作できません]と目の前に表示された。
「えっ!?LV足りない?鉄はGランクの素材じゃないのか」
それから色々試し、[ただの木で木の剣を製作しました]と俺の右手の中に木の剣が製作された。消費したMPは10だ。Gランク素材がわかったので、次の魔法を詠唱する。
『アグアシオン』
そう詠唱すると木の剣が手元から完全に消えた。この詠唱は製作した武器・防具・その他を破棄する時に使用するものだ。消費MPは0のようだ。
さすがにこの危険な場所で近距離攻撃は控えたい、魔物の何気ない一撃が死に直行だからだ。そこで安全地帯からの一方的な遠距離攻撃できる武器を製作してみた木の弓矢だ。出来た弓は短弓で矢筒に入ってる矢の数は20本だ。
試し撃ちをする為、草原に向かって放つ。以外に飛距離もあり使えそうなので、練習の為どんどん放っていく。ついでにMPがどれだけ消費されるか確認すると矢筒1セットでMP1消費だ。なんて素晴らしいコスパ。これなら矢が無くなってもすぐに補充して練習ができる。
ある程度使いこなせるようになり余裕を持って放ってると、40メートルぐらい先に生物が見えた。異世界に来て初めての生物だ。見た目はイノシシだが毛並みは赤く下顎からは牙が2本見え体長は4メートルぐらいありそうだ。あれは野生動物なのか、それとも魔物なのか判断が出来ないが的になってもらおう。
俺は弓を構え、こちらに気づいていないイノシシモドキに矢を放つ。放たれた矢は一直線に飛んでいき、横腹に刺さると思われたが弾かれた。
「なっ!?どれだけ硬いんだよ」
どう見てもあのイノシシモドキの方が格上だ、刺さらなくても傷ぐらいはと思ったが、まさかのノーダメージだった。木の弓矢の攻撃ごときじゃダメージにもならないって事なのかと思っていたら、もうすでに10メートルを切った所まで突っ込んで来ていた。
「はやっ!!もう目の前じゃん。神樹の結界、大丈夫だよな?」
目に見えない結界を心配してると激しい衝突音が響き、残り5メートルという所でイノシシモドキが止まっている。その後も何度も何度もこちらに突っ込んで来るが全て結界に遮られ、あきらめて何処かに行ってしまった。
「あの大きさに突進の速さ、衝突されたら確実に逝きそうだ。それにしてもこの結界様様だな」
結界の丈夫さに安堵し、もっと弱そうな魔物を探してると、さっきと反対の方向に60センチぐらいのネズミっぽいのを20メートルぐらい先で見つけた。
「おっ、あれなら弱そうだ」
何かを食べてるのか下を向いたままで、その場を動く気配がない。弓を構え狙いを定め矢を放つ。弓から放たれた矢は空気を切り裂きネズミが居る横の草むらへ消えて行った。
「あ、あたらん」
それはそうだ、この世界に来てちょっと練習したぐらいで20メートル先、60センチの的にピンポイントで射れる訳がない。先のイノシシ戦では偶々当たったのだ。さっきのネズミがこちらを向きチュウチュウと鳴く。鳴き声に反応したのか周囲から10匹以上のネズミが現れ一斉にこちらに向かって走って来た。
「これだけ密集して居るんだ撃てば当たるだろ!!」
弓を構え先頭のネズミに狙いをつけ、距離が縮まった所で矢を放つ。矢は吸い込まれるようにネズミの頭に刺さり、その命を奪った。
「・・・・・よし!!当たった」
先頭の後ろに走っていたネズミが崩れ落ち後続に巻き込まれて行く。動いてる奴に早々当たるかっての。
ネズミ共は距離をどんどん詰め寄ってくるが、結界に守られてる俺は焦りがなく近くなった分だけ、的確に射抜いて行く。とうとう結界に阻まれて立ち往生してるネズミ共に俺は次々と矢を放ち、全滅させた。
戦闘を勝利で終え今ので強くなったか確認する為、ステータスを見る。
ユウト・カミシロ 17歳 男 人間
HP 17/17
MP 16/40
筋力 18
耐久力 16
器用さ 17
俊敏性 17
スキル 鍛冶の目利き 弓LV1
魔法 鍛冶魔法Lv1
[弓LV1 弓を使用時に命中率にLV補正がかかる]
「おぉ!!弓スキルを覚えてる。他のステータスは変動無しと、MPは減ったままだけど、どう回復するんだ?使ってから時間だいぶ経つけど回復してないって事は自動回復じゃないって事だよな」
MPの回復方法を考えながら結界の境界線まで行き、ネズミを触りながら視てみる。
[Gランク素材 グラシーラットの毛皮と骨を憶えました]と表示が出た。
「なるほど、こんな風に憶えるのか。わざわざ素材を剥ぎ取らなくていいから便利だ」
晩飯に神樹の実を食べ終え、寝そべりなりながらステータスを見るとMPが全回復していた。どうも神樹の実は怪我だけじゃなくMPまで回復してくれるようだ。これでMPの回復方法が分かった。
魔法と言えばこの鍛冶魔法、初めはどうかと思ったが素晴らしく使える。後、俺が考えてることをすれば・・・・・そんな夢の計画を描きながら眠りについた。