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夏生詩集2

アナログ人間の妄想

作者: 夏生

私の言葉に反応をくれたのは

人ではなく

人のふりした機械なんじゃないか、と

思ったことがあった


アナログ人間のかなしい妄想、かもしれない


私の心にそっとうれしい言葉を

優しい励ましの言葉を

ありがたく受け止めたとき


ふっと思った

これは本当に人から発信された言葉かと


私の言葉に反応したのは

無数の暗号で

私の言葉を正確に分析処理して

私の求めている言葉を割り出す


そして、送信される


私も誰かに向かって言葉を

送っているのに

誰かの心に届けようと

一語一語に思いをのせて

いるのに


なぜか、あの

無数の暗号と分析音が

耳の奥に響いてしまう


うれしくて

ありがたくて

何度も何度も読み返した

言葉に


私の深いところは

無数の暗号と分析音に

震えていて

疑いを表す

尖った言葉が私の中を

いたずらにつついて来る


生身の人の言葉にも

嘘や建前があるのに

ハリボテの脆さもあるのに


誰かも同じことを

考えているかもしれない

所詮、顔の見えない無責任な

世界だと

信じれば馬鹿をみると


それでも

誰かに向かって

言葉を送り続けるのは


頂いた言葉、ひとつひとつから

暗号解読や分析音ではなく

鼓動が聞こえてきたから


送られた言葉に

救われ、撃たれ傷ついて

抱きしめられるように

なったから


例え相手が機械でも

私のつたない言葉に

返事をくれようとする

「動き」があることが

ありがたい

と、思えるようになったから








私の拙い作品に感想をくださった方々にはとても感謝しております。

作品を投稿した初期の頃。喜ぶあまりに不安になってしまった時期がありました。

不快になられましたら深くお詫び申し上げます。

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