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姫勇者ラーニャ  作者: 松宮星
剣と勇者と英雄と
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北方の戦士の戦い! それぞれの役目!

 戦闘が始まってすぐ、男が声をかけてきた。

「すまんが、一緒させてくれ」

 シベルア語で声をかけてきたのは、斬首斧のように巨大な戦闘斧を背負った中年の男だ。鎧をまとい、口布で顔の下半分を隠している。

「言葉が通じる者が、ほとんどいないんだ」

 愛嬌のある目元が、悪戯っぽく笑う。

「構わない。だが、通訳は期待しないでくれ」

 私は、北方から来た男に微笑みかけた。

「共通語は再勉強中なんだ。かたことぐらいしかわからない」

 前回、勉強した時に比べ、理解の速度が圧倒的に遅い。呪いをかけられ理解を阻まれている気がした。だが、意地になって勉強し、挨拶文と簡単な単語だけはどうにか覚えている。繰り返し見直さないと、それすらもすぐに頭から消えてしまうのだが。

「俺はさっきしゃべった自己紹介しか知らん。それだけを学者殿から教わって来た」

 カカカとバンキグの戦士が笑う。

 バンキグ人と共に走り、ラーニャの邪魔をする敵を斬ってゆく。

 ラーニャの動きは驚くほど速い。短距離の移動魔法まで使う。もはや私では追っては行けない。並んでは共に戦えない。

 ラーニャに近づこうとする魔を、脇から退治し、彼女の戦いが他に妨げられぬよう援助するしかない。

「何と名を呼べばいい?」

「『ホウロウ、ノ、センシ。オノ、ヲ、ツカウ。ナ、ハ、ナイ』だ」

「長すぎる」

 自分が何と言っているのか、わかっているのか、この男は。

「ミラヌでいいだろうか?」

 カラドミラヌの名から部族名をぬいた名前を提案してみた。

「何でもいい」

 私は『極光の剣』を、カラドミラヌは『狂戦士の牙』を使う。二人とも大型の武器だ。巨大な武器を振りまわし、中下位魔族を倒す。

 しばらく共に戦って、何故、声をかけられたのか合点がいった。

 忍者ジライや東国の格闘家シャオロンも、シベルア語を話せる。だが、あの二人は速度を重視する戦闘(スタイル)だ。自分が共に行動しては相手の長所を削ってしまう、そう思い、私を選んだのだろう。

 考えなしのようでいて、きちんと考えて行動しているようだ。

「どうやってこっちに来た?」

「大魔術師様の魔法だ」

「カルヴェル様は北方にも、誘いに行っていたのか」

「うむ。赤毛の戦士アジャンが、カルヴェル様の分身と共に王城を訪れたのだ」

 赤毛の戦士アジャン……その呼称に胸がズキンとする。

「我が心の友の書状を携えて来たのだ。友からの願いに応じずば、男ではない。姫勇者殿と共に戦う為、俺は国を捨てたという事になっている」

 中年男が熱のこもった声で言う。カラドミラヌは、ナーダ国王に心酔していると聞いた。あの大男の豊かな包容力を思えば、わからなくもないが。

「国を捨てたのか……?」

「そうだ」

 明るくカラドミラヌが言う。

「捨てたが、又、拾ってもらう。大魔王討伐後に、又、国に戻り、士官する」

 何だ、それは。

「ルゴラゾグス様のお墨付きだ。英雄となったら、武の国バンキグに迎えてもらえる。大国シベルアへの言い訳も用意してある。俺はバンキグにたまたまご滞在だったカルヴェル様を護衛していて、魔族の開いた次元通路に落ち、シルクドに来たという事になっている。越境したのではない。巻き込まれたのだ」

 バンキグ国らしい、いい加減な作り話だ。

「だが、そういう事ならば、今、名を秘め、顔を隠す必要はないのではないか?」

 とんでもない! と、カラドミラヌは強い口調で言った。

「名を名乗るのは英雄となった時だけだ。戦場に屍を晒す時は、名もない戦士として逝く。魔に敗れるなどという不名誉、バンキグの戦士にはふさわしくない」

 カラドミラヌが明るく笑う。この男は外見と魂が一致している。湿った暗い情を知らぬ、カランと晴れた夏の空のような男だ。

「俺が死したら、『狂戦士の牙』はルゴラゾグス様のもとへ返るよう術もかけてもらった。こころおきなく俺は、友と平和の為に戦える」

 バンキグ戦士らしい潔さだ。

 横で戦う男が好ましく思えた。

 小物魔族を葬りながら、私は男に聞いてみた。あちらも下級魔族などものともしていない。会話の余裕がある。

「赤毛の戦士アジャンは……どんな様子だった?」

「どんなとは?」

「……左腕を失ったのだろう? おまえの目から見て、戦士としてどうだった?」

「それなりには強そうだった」

「それなり、か? それは、戦士としては一流ではなくなったという事か?」

「そうではない。よくわからんのだ。俺はあの男が両手剣を使うところを見た事が無かった。昔と比べ今がどうだとは言えん」

「そうか……」

「赤毛の戦士アジャンがどうかしたのか?」

「いや」

 私はそこで言葉を区切った。

「父親なのだ」

「ほう」

「一度も会った事はないがな……」

「そうか」

 カラドミラヌがカカカと笑う。

「では、おまえは俺にとって『心の友の友の娘』だな」

 は?

「他人とは思えん。しっかり守ってやろう」

「守らずともいい。私はアジの戦士だ」

「だが、『心の友の友の娘』でもある。好意は受け取ってくれ。友情の証だ」

 ラーニャも言っていたが……この男、やはり少し変だ。



 付近に黒の気が充満し、禍々しいものが召喚される。

 私はカルヴェル様からいただいた護符を用い、カラドミラヌは母国から持参した魔法道具を使用して瘴気をやり過ごす。

 心が感じた。魔界より召喚されたものは、高位魔族三体だ。 

 近くに、そのうちの一体が出現する。体こそ人間にそっくりだが、全身が羽毛に覆われていて、背中に茶褐色の翼を生やしている。顔も鷲そのもの。猛禽類の爪と嘴を持っている。

《五代目勇者レイモンド様の代の四天王フレズベルグです》

 大僧正候補サントーシュの思念が頭の中に聞こえる。

《出現国はケルティ。古えの狂える精霊を喰らい、あの姿となりました。風を起こし、死の翼をもって、攻撃をします。奴の羽根は毒を含んでいますので、不用意に触れぬよう注意してください。又、死者を喰らい、その能力を吸収する事でも知られています》

 ケルティに出現した魔なのか。

 ならば、アジの王の証『極光の剣』も対戦した事がある敵なのかもしれない。

 飛び道具も魔法もない私では、飛行する敵は倒しづらい。だが、ケルティと縁深い敵が、ほぼ目の前に出現してきたのだ。戦うのが運命なのかもしれない。

 なによりも、あの敵がラーニャへと向かわないよう、足止めすべきだろう。

 羽ばき空へ向かおうとした鷲男へと、誰かが弓を射た。新従者だ。だが、その攻撃は魔へと届かなかった。届く寸前、進路を反転したのだ。

「ぐ」

 矢は、矢を射た者へと戻っていた。

 己が矢に左肩を貫かれ、その者は砂地に倒れていた。

「羽ばたきで、飛び道具を送り返したな、あいつ」

 カラドミラヌの言葉に、私は頷いた。

 鷲男が高く昇って行こうとする。

 空に上がられては、私では手だしできない。

 愚かにも、尚、矢を射る者がいた。が、最初の男と同じ運命となっただけだった。

 魔法も駄目だった。炎魔法を仕掛けた魔法戦士は、返ってきた炎に驚き、悲鳴をあげた。

「××」

 大量の水が、魔法戦士へと一気に降る。両腕を火傷しただけですんだ魔法戦士が、へなへなと砂場に座る。怪我人を仲間と思える者達が連れてゆく。

「××××、××。×××××××、×××××××××」

 神官衣に白粉化粧をしたジャポネ人だ。あの男が水を降らせたようだが……あの格好は姫巫女の憑依体にそっくりだ。新従者となった、おつきの男か?

 気持ちの悪い化粧をした優男は、周囲を見渡し、私へと微笑みかけた。

「赤毛の×××××××。ちょっと×××。手伝って××××?」

 共通語らしいが、聞き取りづらい。何と言っているのかわからない。

 神官が、私の顔を覗きこんでくる。嫌な感じがする。姫巫女と気配が似ている。

《手伝ってくれへん? 守って欲しいんやわ。狙われるさかい》

 心話だ。

《ほな、いくで。頼むわ》

 こちらが答える前に、神官は内なる力を高めていた。

 遙か上空に行ってしまった鷲男が、ガクンと姿勢を崩し、落下してくる。

 神官がニィッと笑う。

 鷲男の背には、霊力で作られた大岩がのっかっていた。

《前から攻撃するんが阿呆なんや。羽ばたきで返されるんなら、背から攻撃すればええ》

「前から×××××××××××。×××××返さ×××××、背から×××××××」

 共通語で、周囲の者達に同じ事を伝えているようだ。

「ミラヌ、背後からならば反撃をされないそうだ」

 私のシベルア語に、バンキグ戦士はなるほどと笑みをみせた。

 霊力の大岩が、見る見る大きくなってゆく。

 鷲男は、無様に地に落とされた。だが、その程度の衝撃では、ダメージとなっていないようだ。鷲男は、鋭い嘴のある顔を、私のいる方角へと向けた。誰の攻撃を喰らい、落されたのかわかっているのだ。

《おあとは、よろしゅうに》

 神官が、ササッと私の後ろに隠れる。

 手で印を切り、呪文を詠唱しているから、何か仕掛ける気なのだろうが。

 鋭い爪が襲ってきたので、剣で受け止めた。

 背にはまだ大岩がくっついている。霊力により付着し重石となっているのだろう。

 しかし、飛ぶのは無理でも、動かせるようだ。

 鷲男が翼を動かす。

 羽が大きく広がる。

 背後からカラドミラヌ達が攻撃をしかけてくれたので、羽ばたかれずにすんだが。

 聖なる武器の攻撃を避け、鷲男が人間の間を駆ける。速い。ナラカほどバケモノじみた速さではないが、忍者よりも速そうだ。

 鷲の形の魔族が、すれ違いざまに爪でそこにあるものを切り裂き、毒の羽根を撒き散らす。

 背の重石の形が、徐々に変化する。太い鎖のような形となって、翼に絡みつき、縛ってゆく。

《しめなわ、や。『飛行』は完全に封じた。もう飛べん》

 神官は尚も呪文を詠唱している。

《地上に縛りつけてやった。後は、腕っぷしの強い方達がどうにかして》

 私は背後の男を守りながら、鷲男を見つめた。

 ケルティの狂える精霊に魔が憑依してあの形となった、と、大僧正候補は言っていた。

 (もと)は風の精霊だろう。

 何故、狂ったのだろう?

 何故、浄化されたのに尚も魔と結合しているのだろう?

 魔の心に問いかけてみたが、当然のように答えはなく、目で見ても、吹き荒ぶ風のイメージが伝わるばかりだった。

 と、そこへ……

 荒々しい攻撃の意志が、現れた。

 熱だ。

 雪崩のような炎だ。

 神官が悲鳴をあげた。

 頭の中に伝わってくる心話も、滅茶苦茶だ。相当、取り乱している。

 だが、彼がとっさに張ってくれた魔法障壁によって、この周囲にいた者達は命が拾えたのだ。

 神官を中心とする半球状のドームができている。周囲の六人と敵がその中に入っている。ドームの外は、炎だ。私達は炎の奔流の中にいるのだ。

 炎の生まれる先には……

 大きな口があった。

 鋭く尖った牙が一本で、人間一人分の大きさだ。

 巨大すぎる。

 黒い鱗に覆われた……黒トカゲか? 山のようにデカい。黒トカゲが口から吐く炎が、濁流のようになり流れてきているのだ。

「ジャリュウ」

 新従者達が口々に、大トカゲの名を呼ぶ。恐怖に身を震わせながら。

《火を吹く馬とか、邪龍とか。炎のもんばっかやないか。なに考えて召喚しとるんや、あの大魔王。釣り合い(バランス)悪ぅ》

 神官が毒づく。だいぶ冷静になったようだ。

 そして、カラドミラヌはというと……

 鷲男と戦斧で戦っていた。炎に飲み込まれている今の状況が見えているであろうに、まったく動揺せず目の前の敵と戦い続けている。

 素晴らしい精神力だ。

 カラドミラヌが鷲男を押さえていなければ、おそらく……

 神官が殺されていた。

 鷲男の狙いは、神官なのだ。

 そして、守護結界を張る者を失い、私達は炎に焼かれ死んでいたろう。

 周囲が炎だろうが、行動を変えるべきではない。魔力のない私達では、何もできないのだから。

 守護は、守護できる者に任せ、己のなすべき仕事をなせばいい。

 炎の中にいても、恐れる必要はない。必ず仲間が助けてくれる。そう信じればいいのだ。

「タスケテ」

 私は共通語で叫び、カラドミラヌへとあごをしゃくった。

 私の周囲の三人の戦士達は、果敢に魔と戦い続ける北方の戦士に気づき、慌てて援護に向かった。

 時々近づいてくる鷲男から背後の神官を守りつつ、私は鷲と人が融合した魔族を見つめた。

『極光の剣』に願えば、あの魔を葬るのは易い。夫ハリハラルドと共に私は剣に神の力を降ろした。剣に宿した神を解放する事で、私は奇跡を一度だけ起こせるのだ。

 その時、御力をどう使うかは私次第だ。『刃』とするか『守護』とするか『癒し』とするか。

 けれども、

『刃』としても、大魔王を葬る事はできない。

『守護』としても、世界の崩壊を止める事はできない。

『癒し』としても、死者の復活はできない。

 剣を通じて、今世にもたらせる神の御力には、制限があるのだ。どの程度の事までができるかは、持ち手である私には、直感的にわかるが。

 今、『刃』とすれば、鷲男を一撃で葬れるだろう。

 しかし、奇跡は、たった一度しか使えない。

 今、ここで使って良いものか、ためらいがある。

 奇跡の機会を抱えたまま、何もせず死すのは愚かだ。が、人の力で切り開ける危機を、神に頼って乗り切るのも愚かだ。

 使うべき時を、正しく見極めねば。

 やがて、我々を包んでいた炎が消える。

 邪龍は攻撃対象を切り替えたのだ。

 地響きをたてながら、遠のいてゆく後姿が見える。

 ラーニャを追いかけて行ったのだろうか?

 僧侶ナラカに加え、あんな巨大トカゲが相手ではラーニャは苦戦しよう。

 早く駆けつけるべきだ。

 だが、その為に、今、力を使うのか?

 使って良いのか?

 心が迷う。

 どうすべきか……



『あなたは敬虔深く優しく強い方だ、あなたが心のままに生きても、決して神の御心から離れないでしょう』



 支えとなった言葉を思い出す。



 私は、まだ……



 アジとハリの神の力を使いたくない。

 時は、まだ至っていない。

 心がそう告げる。



 私が駆けつけなくとも、ラーニャは大丈夫だ。

 信じよう。

 他の従者仲間が、必ず勇者を守る。

 今は、ただの己のなすべき仕事を果たすだけだ。

 目の前の敵を倒す事に全力を尽くす。

 それだけだ。



 背後から、水音がした。

 肩越しに振り返ってみると、神官が竹筒の水筒を口に運んでいた。

《護衛ありがとさん。もうええよ。アレはもう怖くない》

 見れば、鷲男を縛るシメナワが大きくなっている。

 翼ばかりか、体を覆っている。首から膝上まで。もう手は動かせず、足もまともに動かせまい。

 カラドミラヌ達の攻撃をかろうじて避けている、全身が羽毛に覆われた、人の形をしたもの。

 その鷲によく似た頭部を見ていて……

 唐突に、理解した。

 女性だ、と。

 女の精霊なのだ、と。

 だが、体は男性なのだ。

 二人いるのだ……

 そうわかり、私は走った。

 何故、精霊が狂ったのかはわからない。

 何故、浄化された後も、魔と結合し続けているのかも。

 しかし、このままでは、還れない事だけはわかった。

 還らず、男と共に居るのが精霊の望みなのかもしれない。

 けれども……その歪んだ姿を、このままとどめさせるのは気の毒に思えた。

「眠れ」

『極光の剣』で、魔の表面のみを撫で斬る。

 頭部から足元までも。

 浄化ではない。表面を覆うものを落とす為だけに、剣を振るう。

 精霊を切り離した所で、カラドミラヌの戦斧が魔を斬り裂いた。浄化の光に包まれ、四天王であった魔は消え果てた。



《おもろい祓いをするなあ、赤毛の娘はん》

 話しかけてきた神官に、共通語で答えた。

「アジンエンデ、ダ、シンカン」

《キヨズミと呼んで、アジンエンデはん》

「キヨズミ」

 そんな名前だったか。

《あげる》

 キヨズミが懐から、細く長い紙の束を取り出す。呪符の束だ。百枚以上はありそうなそこから、無造作に何十枚か抜き取る。

《魔法、使えんのやろ? 持ってるだけで効果がある、ありがた〜い呪符。お守りや》

 ニッと笑って私に渡し、神官が手を振る。

《用事あるんで。ほな、さいなら》

 そして、スタスタと何処かへ行ってしまう。

 邪龍とは別方向……

 私とは進むべき道が違うようだ。

 先ほど、共に戦っていた戦士三人も、何処かへ向かったようだ。

「ミラヌ」

 私は貰った護符を半分ぐらい、バンキグの戦士に渡した。

「魔法が使えない者のお守りだそうだ。持っているだけで効果があると、さっきの男が言っていた」

「男?」

 北方の戦士が、いぶかしげに眉をしかめる。

「男……?」

「キヨズミと名乗った奴だ。白い服を着てたろう? ジャポネの神官の男だ」

「男ぉ〜?」

 カラドミラヌの顔が、青ざめる。

「信じられん……化粧をしていたぞ……」

 バンキグの男は、ぶるぶるとおぞけをおさえるように両手で己を抱き締めた。

「やはり、南は頽廃の地だったか……化粧をする男など……戦士ではない。役者か道化師か、シベルア人の好きないかがわしい……」

 長くなりそうなので、話を打ち切るように簡潔に言った。

「変でも、今は仲間だ」

「ぉ? おう」

「行くぞ、邪龍と戦おう」

「おう! あのデカいトカゲだな! わかった!」

 声をはずませ、カラドミラヌが私について来る。

 距離がかなり離れてしまったが……

 邪龍は、今、歩行をやめ、己の背に向け炎を吐いていた。

 誰かが戦っているようだ。

 加勢すべく、私は走った。

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