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姫勇者ラーニャ  作者: 松宮星
砂の国にて
75/115

出て来い、四天王! 月夜の砂漠!

 ペリシャに入国した私達を、軍隊が取り囲んだ。

 数百の数だと思う。

 案内役兼護衛を名乗る軍に、私達は太守の館へと導かれた。



 国境の町に、人影はなかった。

 戒厳令でも出てるんだろう。

 敵国インディラの王家の子らの入国だもの、私達を見れば民は大騒ぎするだろう。下手すりゃ暴動にまで発展する。

 周囲の軍人達のピリピリした雰囲気からも、ペリシャ人の私達への敵意をひしひしと感じた。


 まあ、それはいいんだ。

 そういうの、覚悟の上で入国したんだから。

 でも……

 太守の館に入った後の事は……もうムカつく! としか言いようがない。



 私はアジンエンデと一緒に、豪奢な部屋に閉じ込められた。

 むろん、監視付きで。

 扉や窓の前の無粋な男どもを無視して、私はペリシャ風の綺麗なの絨毯のお部屋でゴロゴロしていた。

 アジンエンデと一緒なんだ、おしゃべりで暇つぶしができりゃ良かったんだけど……

 ペリシャの監視役がついている中、シベルア語できゃぴきゃぴ話すのはマズい。北方の言語なんて理解できる人、少ないんだし。『我々にはわからない言語で怪しく話してました』なんて上司に報告されちゃ、事態がよけいこじれちゃう。

 アジンエンデは、以前使っていた共通語勉強用の本を取り出して目を通していた。忘れてしまった言語を、もう一回、学び直す気のようだ。本当、マジメで、努力家。尊敬しちゃう。

 ペリシャ風のお菓子やお茶が出てきたが、手はつけなかった。

 いくらなんでも、いきなり暗殺! はないとは思う。が、『忍の毒見が終わったもの以外は口にされませぬよう』と、ジライに強く言われているのだ。



 んでもって、しばらくしてから、ようやく他のメンバーが部屋を訪れてくれた。

 『男』達は、太守と面談してたらしい。

 男だから。

 女と違って御身分の高い方にお会いできるわけだ。

……だから、やなのよ、ペリシャ教徒って!

 だが、聞けば、ジライも面談拒否られ組だったようだ。身分が低いって理由で、召使(って事になってる忍者達。アーメットを含む)と同じ部屋に押し込められたらしい。『王宮付き忍者頭』だもんねえ、嫌われるわよね、ジライも。

 敵国とはいえ、王子は王子。ガジュルシンは王子として丁重に扱われたようだ。

 シャオロンは身分こそ低いけど、シャイナ皇帝拳法指南役って肩書を持っている。先代勇者と共に大魔王を倒した『英雄』だしね(ジライも英雄なんだけど。忍者頭じゃ、警戒しか買えないわよね)。

 まあ、二人が面談かなったのはわかる。

 でも、新しく一行に加わったインディラ寺院の二人の方も、同席したと聞いてびっくりした。変装して入国したとはいえ、入国書類にはちゃんとインディラ僧であることが明記してある。敵対宗教の中心人物なんて、ペリシャのお偉いさん、嫌がりそうなもんだけど。

 大僧正候補サントーシュ様は、私の疑問に対し、柔和な笑みで答えを返した。

「私の得手が『移動魔法』だからですよ」

 得手が移動魔法?

 サントーシュ様が頷く。

「ご存じのように、移動魔法は魔力消耗の激しい魔法です。普通の魔法使いでは、町一つの距離を一人で跳ぶだけでも、全魔力を消耗してしまうほどに。移動魔法は、普通、連続使用ができないものなのです」

 うん、そうよね、普通は。

「ですが、私は『移動魔法』との相性が良く、小指の先を動かすような微弱な力で容易に跳べてしまうのです。やったことはありませんが、百人の人間を大陸の西から東まで百遍は連続移動させられると思います」

 へぇぇぇ。

 サントーシュ様の笑みは、徳深い僧侶らしい落ち着いたものだ。

「太守様からは砂漠への軍隊の移動を頼まれましたよ」

 砂漠への軍隊の移動?

「うん……」

 ガジュルシンが、何とも微妙な顔をしている。何と言おうか考えてるって感じ。

「砂漠の魔族討伐及びイスファンへの援助物資運搬の為の軍隊だよ」

 援助物資運搬……?

 食糧や水を、魔族に囲まれてるイスファンの街に届けるんでしょ? 

 どうして、砂漠に……

 と、言いかけて、気づいた。

 つまり……

『移動魔法の使い手』は便利だから利用させてもらう。でも、敵国民である姫勇者一行は断じて首都イスファンに入れないってわけね……

 あああああ……

「だからね、ラーニャ! 軍隊の移動はサントーシュ様にお任せして、姫勇者一行は砂漠を荒している魔族討伐を受け持つんだ! 砂漠を荒している魔族さえ退ければ、僕等がこの国に滞在する理由もなくなるしね!」

 ガジュルシンが、畳みかけるように言う。

 うん……

 平気……まだ、平気。

 ブチ切れない。

 私、勇者だもん。これぐらいじゃ怒らない……

 四天王やナラカをぶっ倒しに来たんだから、ペリシャ国の思惑なんかど〜でもいいわよ!

「四天王情報は?」

「そちらはこれといって……」

 ガジュルシンが溜息をつく。

「イスファン周囲に魔族が大量発生するまで、ペリシャではいたって平和だったそうだ。小物魔族がたまに出没するぐらいで、魔族との大規模戦闘は一度もなかったそうだよ」

 姫勇者一行に、ペリシャ側から伝える情報の限りでは、そうなのか。まあ、そのへんの裏はジライがとるだろうから、とりあえず、いいや。

 砂漠の騒動はナラカが犯人だろうけれど、直接、動いているのは四天王フォーレンって奴なのだろうか?

 どっちにしろ、先に倒すのはフォーレンって奴。とっとと、ぶっ倒そう。

 んでもって、この国を出るのだ。

 ナラカとの最終決戦がペリシャってのは、個人的に嫌。

 できれば、ペリシャ以外の地で戦いたいわ。

 まあ、相手次第だけど。



 ガジュルシンとサントーシュ様は、魔法的な話し合いをしていた。

 緊急時に、互いに連絡をとりあえ、合流できるようにだそうだ。ペリシャ側の許可はもらってるらしい。



 合流したばっかりでお別れってのも急な話だわ。

 せっかくの大僧正候補に、インディラ(いち)の武闘僧なのに。

 イムラン様の両手両脚の装甲……心ゆくまで触りたかったなあ……



* * * * * *


 

 姫勇者一行に合流した早々、二人のインディラ僧は別行動となった。

 どちらかが緊急事態となったら合流するやもしれぬということだが。



 どうもよくわからぬ。



 ナーダを見ていれば、インディラ教が『人道支援』が好きなのはわかる。

 希望したところで、インディラ僧侶ではペリシャに入国できないゆえ、姫勇者一行に混じらせてもらった……と、いう理由も、わからんでもないが……



 それだけで、大物を二人も寄越すまい。



 二人を姫勇者一行に加わらせた真の理由は……

 もと大僧正候補ナラカの討伐に参加させる為……

 そんなところか。魔に堕したもと同門の者を寺院はきちんと処分したのだと、他宗教やさまざまな国家にアピールしたいのだろう。

 対外的面子に拘っているのは、この二人なのか、高僧どもなのか……

 大僧正ではなかろう。有髪の僧侶を大僧正候補としたり、大僧正候補に私兵(忍者軍団)を持つことを許したり、破戒を黙認したり、務めを全部放り出して天体観測をしたりと……

 あのジジイは、宗教家の代表としては規格外だ。人どころか魔族にも慈愛の目を向けているとか。ナラカを裏切り者とは、思ってなさそうな。



 現大僧正候補の情報は、以前より、持ってはいる。

 第一王子が、やたら、大僧正のもとへ行っておったゆえ、王宮付き忍者頭として、奥の院に入れる人間を調査しておいたのだ。



 現大僧正候補サントーシュに、悪い噂はない。信仰心に篤く、学業は優秀。温和で、争いを好まぬ、理知的な『人物』と報告にはあがっていた。

 第一王子が姫勇者の従者となった時も、問題が起きなかった。ガジュルシン王子が『インディラ寺院の代表』となったのだ、当然、僧侶どもは面目を失っている。殊に、『大僧正候補』にとっては屈辱的な落選のはずだ。

 だが、サントーシュは、穏やかに代表を譲り、その後、まったく不満を口にしていない。侍僧に対しても愚痴をこぼす事すらなかったとか……

 


 宗教家といえども、人間。

 第一王子に対し含むところがない、とは思えぬのだが。

 監視と警戒は必要だろう。

 けれども、わけのわからん理屈で、己が悪感情を押さえつけるのも、又、宗教家。

 まったく怨みつらみが無いという可能性も……わずかだがありうるのだ、宗教家ならば。



 そういえば……

 ナーダはサントーシュと面識があるはずだ。

 あの阿呆、殺人的に忙しいスケジュールを調整して、ほぼ毎年、大僧正との面談を果たしている。

 奥の院を訪れた国王に、大僧正候補が挨拶に訪れぬはずがない。

 もと大僧正候補のあやつの方が、宗教家の人物の見極めができるはず。

 人なりについて、問い合わせてみるか……



 ついでに、イムランの方も。

 部下からの報告によれば、インディラ一の武闘僧イムランはナーダと親しい。ナーダがウッダルプル寺院を訪れる度に、顔を合わせているようだ。

 共に故ジャガナートに学んだ、兄弟弟子だからだ。

 稽古と称し格闘勝負をしていると聞く。寄る年波に勝てないのか、最近は、ナーダの勝率が落ちているそうな。

 なかなかの手だれといえよう。

 こちらは、姫勇者一行に悪感情はない……そう思えるが……

 情報は多い方がいい。



 動きづらいこの国で、調査せねばならぬ事が増えた……

 ペリシャで、よけいな事まで心配せねばならぬのは煩わしい限りだ。



* * * * * *



 お見事……

 その一言につきる。

 さすが、ラーニャ様……



 二人のインディラ僧と別れた後、ペリシャ側の魔法使いに連れられて、姫勇者一行と五人の忍は砂漠の真っ只中に放り出された。

 勇者を名乗るインディラ王家の姫に、ペリシャは何の期待もしてなかった。

 エウロペ国王の要請に従い、入国は認めたものの、もてあましていたのだ。存在しているだけで火種となりかねないラーニャ様を。砂漠へと向かわせたのは、魔族鎮圧を望むというよりは、(てい)のいいやっかいばらいだろう。

 砂漠で寝泊まりせよと、天幕と水や食料はペリシャ側から用意されていた。ジライさん達の事前調査の結果、毒物の混入はなかったそうで、その点は良かったけれども。

 護衛役という名の監視役の軍人が三十人ほど、オレ達につきそった。じつに動きづらい状況なのだが……



 ラーニャ様は、そんな瑣末なことを気にかける方ではなかった。



『次元扉をぶっ壊すわ』と、宣言すると、砂漠から砂漠へ、いきなり跳んだのだ。

 オレ達勇者一行どころか監視役の軍人までひきつれて。

『勇者の剣』の力で。

 混乱するペリシャ側を完全無視で、次元扉やら出現しかけていた魔族を葬ると、『次』と言って又、跳び、更に他の場所へも移動して、次々に次元扉と魔族を倒して行ったのだ。



 オレには魔法の知識は、ほとんどない。

 が、移動魔法の連続使用、それも四十人もの人間を運び続けるなんて、普通はできないという事は知っている。

 又、魔法で跳べる先も、自分か同行者が行った事のある場所のみなのだと、昔、カルヴェル様から伺った。

 外部から魔法援助があれば、初めての場所でも跳べる。が、砂漠に移動魔法用の魔法陣はない。

 初めて来た国で、望む所へバンバン移動魔法で渡って行くなんて、ありえない話なのだ。



 奇異の目を向けるペリシャ側に、ラーニャ様は胸をそらせておっしゃった。

『勇者だからできるのよ。魔族を倒すのが、勇者の仕事。あんた達は黙ってみてなさい』



 ラーニャ様の説明不足は、ガジュルシン様が補った。

 魔族の居場所は『勇者の剣』が察知する、穢れの滅亡を望む剣に勇者は導かれるのだ、と。



 心が通い合ったわけではないが、少なくとも、オレ達と行動を共にしている軍人達にとっては、ラーニャ様は『敵国の王女』から、『凄まじい能力のある勇者』へと認識は改まっただろう。



 ラーニャ様の頼もしい戦いっぷりを見守りながら、オレは、イスファン郊外の荒れ地を思い出していた。

 土饅頭が盛り上がった土砂の小山が、不規則に並び、幾つも幾つも、何百何千と何処までも続いていた場所。

 盛り土だけの墓々。

 英雄シャダム様の眠る地にも、魔の穢れはもたらされているだろう。

 あの方の墓所の邪を祓いたかった。が、今は勝手はできぬ身だ。

 全てが清められる日が、早く訪れる事を祈るしかなかった。



『今のところ、もう無し。魔族はいない』

 と、ラーニャ様が宣言したので、砂漠に天幕が張られ、そこで夜を明かす事となった。

『又、どっかが開いたら、跳んでくけど、全員、跳ばすのも何よね。私と一緒に跳びたい代表、選んでくれる?』

 ペリシャ軍の副隊長と部下二名が同道する事となり、ラーニャ様の天幕のすぐそばに自分達の天幕を張っていた。

 勇者側の人間としては、アジエンデさんかジライさん、そばに居る人間を同行させるおつもりのようだ。



 ガジュルシン様とアーメットと同じ天幕で、オレは夜を過ごす。

 今夜は働きどころはなさそうだ。

 バンキグでの四天王との再戦以来、ラーニャ様は飛躍的にお強くなられた。

 剣との結びつきが強まったからだ。

 大魔術師カルヴェル様のような圧倒的な力をもって、お一人で、望みのことを全て成し遂げられるようになっておられる。



 けれども……

 カルヴェル様はおっしゃっていた。

『万能な人間など居らぬ。皆、どこか欠けたる者なのよ』。



 状況は変わっている。

 だが、知恵の巨人の見せた未来から抜け出せたかどうかは、まだわからない。



 ラーニャ様を信じ、そして、見守ってゆこう。

 いざという時、ラーニャ様の為に動けるように。



* * * * * *



 来たな……と、感覚でわかった。



 私が簡易寝台から体を起こすと、その横で眠っていたアジンエンデまで体を起こした。

 あら、まあ。

「起きてたの?」

「いや、おまえが動いたので、起きた」

 真っ暗だったけど、私もアジンエンデも暗闇の中でごそごそと動いた。

 天幕の中は、私達二人しか居ないものの、灯りはつけずにおいた。

 起きて動いていると、ペリシャに気取られたくない。まあ、まったく漏れてない可能性のが高いんだけど、どれぐらいが剣の有効範囲かわかんないんで大事をとって。

 二人とも、すぐに動ける格好で眠った。武器も手元にあり、背負えるように準備してある。

 アジンエンデが、はっきりと言う。

「私も一緒に行くぞ」

 どうだろう?

 アジンエンデの同行は認められるだろうか?

「私はおまえの護衛だ。出かけるとあらば、ついて行く」

 そう言われては、伴わないわけにはいかない。

 まあ、いいか。

 危ないようなら、ここまで彼女だけを送り返せば。



 移動魔法で私は、砂漠へと渡った。

 アジンエンデも、一緒だ。

 ストーカーはいない。私が起きた時、側にいなかったので、置いてきた。



 ペリシャ側には内緒の移動だが、バレるはずがない。



 私の周囲以外、時が止まっているから。



 感覚でわかる。

 時の結界が張られている。

 ナラカが、シャイナの皇宮で張った奴だ。

 あの時、ナラカは自分の周囲以外の時を凍結し、内廷で探し物をしていた。闇の聖書が内廷で使用されていないか、過去見の魔法で調べていたようだ。

 時の結界内に籠ると、中で何日過ごそうが、外では時がずっと止まったままなのだそうだ。

 けれども、剣は私の周囲の時を、ナラカと同期させた。

 魔に堕ちた友の存在を感じとり、私にナラカを討たせようとしたわけだ。

 今も、剣が私の周囲の時をナラカと同期させている。

 私の側を離れたら、アジンエンデの時も止まる。周囲の他の者達と同じように。



 ナラカは、月を見上げていた。

 うっとうしいほどに長い黒髪を一つの三つ編に束ね、長身で細い体は黒のローブで覆っている。右手に握るのは魔術師の杖だ。

 周囲は砂つもる砂漠。視界を遮るものなど何もない。だだっぴろい砂漠で、ナラカは天を見つめていた。

「『絵』になるな」

 と、アジンエンデが小声でつぶやく。ナラカは美形らしい。よくわかんないけど、そうみたい。ジライにグラッときたことといい、アジンエンデはもしかすると面喰いなのかも。

 彼女の吐く息が白い。

 白銀の鎧をまとっているから、私は何のことないけど、夜の砂漠は冷える。特に、今、冬だし。

 ゆっくりと、ナラカの視線が動く。

 私の姿をみとめるや、柔和に微笑む。きっと、その笑みは、世のお嬢さん方のハートを鷲づかみレベルなんだろう。私には、ただのいけすかない笑みだけど。

 ナラカの体がまとっている気が、小さい。

 本体じゃない。

 分身だ。

 ちょっとがっかり。

 でも、戦いに来たわけじゃないし、いいか。

 四天王フォーレンを倒すまで、こいつは私達とやりあう気はないそうだし。

「ご招待に応じていただけて嬉しいです、姫勇者様」

 時の結界なんて、ナラカに会うまで聞いたこともなかった。

 結界魔法の達人のこいつ以外使えないと思う。

 んなの使われれば、何かと思って顔を見せるのは当然じゃない。

「アジンエンデが一緒でもいい?」

 私の問いに、

「別に構いませんよ」

 と、ナラカがのんびり答える。

「ちょっとお話がしたかっただけですから」

「ラーニャ、すまん」

 アジンエンデが、私の耳元で小さく言う。

「シベルア語で話してもらえないか?」

 あ。

 共通語、使ってたか。

「会話、シベルア語でいい?」

「はい、わかりました。赤毛の傭兵のお嬢さんを仲間外れにしたら、かわいそうですものね」

 友と会話しているような、気さくさだ。

 だけど、こいつは、大魔王なんだ。

 人の良さそうなその笑顔を見ているうちに、何か言い知れぬ嫌な予感がした。

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