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姫勇者ラーニャ  作者: 松宮星
思い出は美しく
46/115

万事解決? 大人達のイケナイ夜!

「拉致はしたが、監禁ではないぞ。森の中で懲らしめたのだ、閉じ込めたわけではないゆえ『監禁』はあてはまらぬ」

 あっさりとそう言い切る、ジライが憎たらしい。

 覆面を外し白い美貌を私に見せているのだが、その表情も実にふてぶてしいものだ。

「縄痕も残らぬよう全身にも手首にも布を巻いてやった。虐待もしておらん」

 殴り飛ばしたい衝動をかろうじて堪える。

 この部屋にはセレスも、ガジュルシンも、ガジャクティンも居るのだ。

 怒りのままにジライを殴るわけにもいかない。



 政務を終えセレスの別宅へ戻った私を、手をつないだガジュルシンとガジャクティンが迎えてくれた。

「ごめんなさい、とーさま」

 と、頭を下げたガジャクティン。

「ご心配をおかけしてすみませんでした。僕達、仲直りできました」

 と、晴れ晴れとした顔で微笑むガジュルシン。

 これは夢だろうか……と、思った。私の息子達が揃って笑顔で迎えてくれるだなんて!

 良かった。

 本当に良かった。



 そう思ったのだが……



 事の経緯を聞いて、怒りのあまりめまいを感じた。



 私の頬がぴくぴくとひきつっているのを見てとったのだろう、父親と義理父親が喧嘩を始める前に、セレスが子供達へと声をかける。

「二人が仲直りしたって、ウシャスの所には使いを送っておいたわ。ガジャクティン、明日でもいいけど、早い方がいいと思うの。お母様の所に謝りに行く?」

「いく」

「いい子ね」

 セレスがにっこりと微笑む。

「じゃ、今晩はあっちで、お母様のお部屋にお泊りしてらっしゃい」

「かーさま……ぼくと、ねてくれる?」

「ん?」

「にーさまと、おなかのこがいるから、できのわるいこは、いらないんでしょ?」

 それも、家庭教師に言われたのか?

「馬鹿ね」

 セレスがガジャクティンの額を、右の二の指で小突く。

「ガジュルシンはガジュルシン、あなたはあなた、お腹の子はお腹の子よ。みんな違う子だから面白いのよ。ウシャスは、みんな、大好きよ」

「ほんと?」

「本当よ」

 セレスが私の息子を抱き締める。

「あなたがう〜んと甘えれば、ウシャスも喜ぶわ。でも、乱暴にドーンってぶつかっちゃ駄目よ。お腹の子がびっくりしちゃうから」

「うん」

「お部屋に帰ってお泊りの支度してらっしゃい。ガジュルシンに手伝ってもらうといいわ」

「うん」

「行こう、ガジャクティン」

 促す兄に、弟が勢いよく頭を横に振る。

「まって」

 そうして、私の前にトコトコと歩いて来る。

 いや、私の前にたたずんでいる男の前へか。

 私によく似た糸目で、ガジャクティンがジライを見上げる。睨むかのように。

「ぼく、もう、らんぼーしない」

「………」

「わがまま、いわない。りっぱなおうじになる」

「さようか」

 さようか? さようかって……ジライ! 意を決してこの子が話しかけているんだ、もう少し優しい態度をとってくれても!

「だから……」

 ガジャクティンが怒りの為か恐れの為か、ぶるぶると体を震わせながらも、懸命に、自分を縛った男を睨みつけた。



「にーさま、イジめちゃダメだからね!」

 


「ガジャクティン……」

 目に涙をたたえ、ガジュルシンが弟を見ていた。今すぐその体を抱きしめたい! と、その顔を感動に染めて。

 セレスも、けなげな子供を微笑んで見つめていた。

 だが、ジライは……

「今、きさまが何を言おうが信用せぬ」

 と、ジロリと睨みつけたのだ……五歳児を。

「いいか、小憎、よく聞け。失った信頼を取り戻すには時間がかかるのだ」

「しんらいを、とりもどす?」

 ジライは頷いた。

「きさまは、このところずっと悪い子供だったのだ。後宮の者もこの別荘の者も、おまえを悪い子と思うておる。なのに、いきなり、今日から良い子ですと言われても信じられるものか」

「いいこになるもん!」

「皆から良い子だと思われたいのなら、ずっと良い子で居続けろ。さきほど言った言葉をやり通せ。一年後まで、おまえが自分の言葉を守れたのなら、我も信用してやろう。きさまは良い子で『立派な王子』だとな」

 ジライ……

「まもるもん!」

「では、やってみせよ」

 フフンとジライが笑う。五歳児に対し嘲るように笑いかける。約束を守るなど、出来ないだろう? 出来なければ思いっきり笑ってやると言うかのように。

 そうか……

 好き勝手に生きている我がままな男ではあるが……ジライは人心掌握に優れた忍者なのだ。私とは全く違う教育方法だが、子供の自発意志を促すのは非常に巧みだ。

「さ、行こう、ガジャクティン」

 兄に促され、ガジャクティンが廊下への扉に向かう。部屋を出る前に振り返り、『にーさま、イジめちゃダメだからね!』と、念を押すところが……実にかわいい。我が子ながらいい子だ……

 子供達が部屋から出ると、ジライは更に煽るように嘲笑を浮かべた。

「で? 国王陛下、何が言いたい? 聞いてやるぞ」

「………」

 私は喉まで出かかっている言葉をのみこみ、礼儀正しくジライへと頭を下げた。

「私の家族の問題を解決してくださった事は、深く感謝します」

 しかし、結果良ければ全て良しとは言えない。

「ですが、命令の拡大解釈や、禁止事項以外は何でもOKなんて考えはやめてください。私が望んでいない事は、絶対にやらないでください」

「承知しておるぞ、国王陛下」

 そんな事を言われるのは心外だとばかりに、ジライが片眉をしかめる。

「国王陛下ならばこう望むであろうと考えて行動しておるわ。まあ、もっとも、我らは違う人間。うっかり主君のお心を読み違える事も、たまにはあるやもれしぬな」

「ジライ〜〜〜〜」

 ジライは顎をしゃくりあげ、冷たく笑う。

「間違った解釈がされるのが嫌ならば、何がダメなのか事前に明確にしておけ。ご命令には従ってやる」

 嘘ばっかり。

 細かくあれこれ禁止したところで、駄目だ。命令の抜け道を探し出し、命令違反とならぬ形で、自分の意志を通す……

 ガルバもそうだった……

 忍者とはそういうものなのだ……

 睨みあう私とジライの間に、セレスが割って入る。

「さ、国王陛下、子供達と一緒にあなたも別荘に戻りなさいな。今夜は家族水入らず。ウシャスを安心させてらっしゃい」



* * * * * *



 廊下には、アーメットが待っていた。心配そうに僕等兄弟を見つめる義弟に、僕は事情を説明した。

「今夜は、城の方に泊まるよ。母上のお部屋にガジャクティンと一緒に」

 そう言うと、アーメットは満面の笑顔で喜んでくれた。

「それがいいよ。よかった。ガジャクティン、いっぱいいい子にして、ウシャス様を喜ばせてやれよ」

 素直な弟が『うん』と答える。

「ありがとう、アーメット」

「ん?」

「君がいてくれたから、僕は頑張れた」

 そう言うと、義弟は明るい笑みを浮かべた。

「オレ、何もしてないよ。ガジュルシンが強いから頑張れたんだよ」

 アーメット……いい奴。本当に気持ちのいい笑みだ。

 僕と手をつないで歩くガジャクティン。アーメットは弟にニコニコ笑顔を向けてくれる。

「よかった、ガジャクティンも元気そうで、普通に縛られただけみたいだな」

「ん?」

「ジライ父さんが縛ったって聞いたからさ、逆さ吊りとか、海老責めとか、タヌキ縛りで宙吊りとかされたんじゃないかなあって」

 はい……?

 アーメットが明るく笑う。

「ジャポネじゃその手の拘束が盛んらしくてさ、忍術修行させられてんだ。ああいうの、むちゃくちゃ痛いからさ、ガジャクティンがされなくて良かったよ」

 なに、それ……?

 忍術修行ってそういう事もするの?

「ガジャクティン、ごめんな、忍者ってさ、感覚変なんだよ。オレも縄抜けの練習してるし、縛り縛られってあんま気にしないんだよね。だから、ジライ父さんもガジャクティンの警護の奴もやっちゃったんだと思う。悪気はなくても、びっくりするよな、ごめんな」

「ボク、びっくりしなかったもん」

「そっか? うん、なら、いいや。ごめんな」

「アーメット……」

 忍者って危険なだけではなく……常識からかけ離れた職業なんだろうか?

 義弟はジライから忍者修行をつけられているけど……

「忍者になるの……?」

 よくセレス様もジライも、アーメットが王子でいられるのは十才までだと言っている。

『ジライの息子のあなたが第二王位継承者じゃ、マズいでしょ? 十才になったら後宮から出て行ってもらいますからね』

 セレス様は、世俗を捨て髪を剃ってインディラ寺院に入るか、病死の工作をして以後お庭番として新たな人生を進むかのどっちか選んでね、とも言う。

 冗談なんだろうと思うようにはしてる。二人ともふざけてるだけだって……王子から忍者なんてありえない……

「なんねーよ、忍者なんか」

 アーメットが嫌そうに顔をしかめる。

「闇に生き闇に死すなんて、向いてねーもん」

「それは……そうだね」

 君は太陽みたいだから。

「オレは、ずっと王宮にいるよ」

 アーメットが僕とガジャクティンを見渡す。

「ずっと、ガジュルシンとガジャクティンと一緒だ」

「いっしょだ」

 アーメットと顔を合わせ弟がキャッキャッと笑う。

 僕もずっと一緒がいい……

 でも……

 あのジライとセレス様を相手に、アーメットの希望が通るのだろうか? 

 言い知れぬ不安を感じた……

 アーメットが僕のそばから居なくなるだなんて、想像もしたくない……そんなの耐えられるわけがない……



* * * * * *



 夕食の席は、お母様、私、アーメットの分しかなかった。

「お父様は?」

 と、尋ねると、

「今夜はガジュルシンとガジャクティンとウシャス様のお部屋に泊まるんだって。さっき出かけたよ」

 と、既に席に着いているアーメットが答える。

 何それ?

 私がお部屋の模様替えをしてる間に何時の間にそういう事になったわけ?

「今夜は、一晩中、お父様と手をつなごうと思ったのに〜〜〜〜〜」

 昨日はガジャクティンがお父様の左腕を独占したから、今夜は私の番だと思ったのに〜〜〜〜

「ラーニャ様、よろしければ、ナーダの代わりに私めが一晩中」

 何処からかわいて出た変態忍者は、右足で蹴り飛ばして黙らせた。

「私もお城に行く!」

「いけません」

 女主人の席に着いているお母様が、威厳にあふれた顔でおっしゃる。金の髪を美しく結い上げたお母様は、胸元が大きく開いたセクシーな夜用のエウロペ風ドレス姿だ。

「今夜は、ガジュルシンとガジャクティンの仲直りを、親子で祝うのよ。よその子は我慢なさい」

「よその子じゃないわ! 私もナーダお父様の姫だもん!」

「戸籍の上では、ね。でも、あなたの本当のお父様は、ジライでしょうが。今日は本当の親子のお祝い日なの。無関係な子は邪魔しちゃ駄目です」

「う〜〜〜」

 私は床に転がっている変態忍者を目の端で見てから、お母様をうわめづかいに見つめた。

「今夜一晩だけ?」

 お母様は肩をすくめた。

「たぶんね」

 一晩なら……我慢しよう。

 すっごく嫌だけど。

 お父様とずっと一緒にいたいけど。

 でも、泣いて暴れてひっくりかえって手足をジタバタさせるお子様ガジャクティンとは私は違う。九才のレディーなんですもの。我慢しよう。

 明日の夜、今日の分も含めて、お父様にかわいがってもらおう。



 向こうが親子水入らずなら、こっちもそうか……ジライは食事をとらず、給仕してるけど。

 でも、変態忍者と生意気な弟と一緒でも、楽しくも何ともない。ドレスアップしたお母様はお綺麗だけどね。

 お父様と一緒の食卓のウシャス様と義弟達が羨ましかった。



* * * * * *



「今夜は一晩中、ラーニャのおててを繋いでいてあげるんじゃなかったの?」

 胸元がおへそまで開き、左側に腿までのスリットの入った真黒なイブニングドレス。椅子に座るかなりHなドレスの私と、その前に跪く私の奴隷。子供達はもう寝床に入った時間、これから楽しい夫婦の時間が始まるのだ。

 私の足を食い入るように見つめているから、わざと両脚を組み直した。ジライの興奮が手にとるように伝わってくる。スリットから脚のラインが綺麗に零れるようにしてから、意地悪く言ってやった。

「ほぼ一か月ぶりの再会なのに……ラーニャを誘うなんてねえ……おばさんより、若い子の方がいいんでしょ?」

 そして、冷たい目で見下してやる。

「本当、残念だわ。セレス様こそ唯一の女王様と、私を崇め奉っていた第一の奴隷はもはやこの世の何処にもいないのね」

「めっそうもございません」

 慌てて平身低頭するジライ。

 体を低くしたところを狙い、踏みつける為にわざわざ履いたピンヒールで、椅子に座ったまま、ジライの左肩から背をぐりぐりと踏んでやる。

 痛みよりも喜びの濃いうめきを漏らしながら、ジライが女主人の心をほぐそうと言葉を続ける。

「セレス様こそ至高の美。この世にセレス様ほどお美しく貴き女王様はおれらませぬ。他の者など、セレス様の前には塵芥(ちりあくた)も同然。私はセレス様からお声をかけていただけば、幾千幾万の彼方より駆けつけましょうぞ」

「あら。ラーニャも塵芥なの?」

「ラーニャ様は特別」

 ジライが顔をあげる。ほれぼれするような美しい顔。でも、その美は歪んでいる。私からのいたぶりも、軽蔑も、嘲りの言葉も、ジライには快感なのだ。

「ラーニャ様はセレス様のお身体より生まれた、セレス様の分身。セレス様への愛ゆえに愛しいのです」

「うまくごまかしたわね」

 口元に手をあててクスクスと笑いながら、踵に力を入れた。

 低い声で嬉しそうにジライが喘ぐ。

「でも、体は二つには割れないわ。ラーニャから今夜一緒に寝てあげると言われてたら、あなた、どうするつもりだったの? あっちへ行ったわよね? 愛しい私を捨てる気だったんでしょ、卑しい奴隷の分際で?」

 そうだと認めたら蹴ってやるつもりだった。でも……

「そのようなお答えをいただければ、そういうこともあったやもしれませぬが……」

 ジライの顔に、プレイの為の芝居ではない感情が浮かぶ。

「まずありえぬこと。お声はおかけしてみましたが……断られると見越した上の戯れにございます」

 私の可愛い奴隷の笑みは寂しそうだ。

「私はラーニャ様に好かれておりませぬゆえ……」

 胸がキュンとなった……

「馬鹿ね」

 そんな憐れを誘う顔をしちゃ駄目よ、ジライ。

 かわいくってかわいそうで……

 かわいがってあげたくなっちゃうじゃない……

「あなたみたいな変態M男が父親だなんて、誰だって嫌に決まってるじゃない」

 私は執拗に踵でジライの左肩と背中を責めた。

「女に踏みつけられて、アソコを嬉しそうにピクピクさせてるんでしょ? そんな異常者が父親だなんて……ラーニャもかわいそうだわ」

「う」

「目の前に尊敬に値する立派な義理の父親がいるだけに、嫌よね。本当の父親が、あなただなんて、幻滅だわ。きっと視界の端にも入れたくないと思ってるわよ」

「あぅ……」

「なあに、想像したらますます嬉しくなっちゃった? そんなに実の娘に蔑まれたいの? あなた、頭がおかしいんじゃない?」

「……申し訳ございませぬ」

「いい事、思いついた」

 私はフフンと鼻で笑った。

「あなたのいやらしくって情けない姿を……ラーニャに見せてあげるの」

「!」

「あなたの、とびっきりを見せてあげましょう。私の鞭に悶え悦んでいる姿がいい? 蝋燭を何本も体にたてて、ひくついている姿のがいいかしら? Hな性具で身動きできないほど縛りつけられてるのもいいわよね。どうせ嫌われてるんですもの、格好つけないで、徹底的に嫌われちゃいなさいよ。男としての尊厳の欠片もない白豚ぶりを、たっぷりと見せてあげるといいわ」

「あ、あ、あ、あ」

「想像して御覧なさい、今、ここにラーニャがいるのよ。あの子がジーッとあなたを見てるの。何って、きたならしくって、みっともないのかしらって、うんざりするでしょうね」

「……っ」

「目の穢れだと思うわね。大きく溜息をついて、嫌そうに言うんじゃないかしら。あきれかえった顔で、あなたにふさわしい言葉を投げつけてくるわよ……ほら、聞こえない、あの子の軽蔑しきった冷たい声が……」

「………」

「『変態』って」

「ああああああああ」



 ジライがやたら興奮してくれるので、プレイのダシにラーニャを使って三回ほどやってしまったわ……




 終わった後、二人で寝台に寝そべる。

 許可してあげたから、ジライは私を抱いて腕枕をしている。

 けだるさと充足感を感じうつらうつらとしていた私に、ジライがもじもじとして質問してきた。

「それで、あの、セレス様……さきほどの話……」

 話……?

「私達の……その営みに……ラーニャ様をご招待するというのは……何時のことでございましょう……?」



(…………………………)



 恥じらいながら、頬を染めて、視線を外して言うセリフ? いかにも楽しみにしてますって、雰囲気いっぱいじゃない、それ!



「ラーニャも他の子供達も、寝室には招きません」

 え〜〜〜! と、不満顔の忍者。

 私はジロリと睨みつけた。

 そんなに見てもらいたいの? 実の親のSM性行為を。

「早すぎる性教育は子供の健全な発育の障害となるわ。閨房のことを匂わすのも駄目よ」

「ですが、セレス様、実際、世の中で行われている事を隠し蓋をしては偏った教育になるのでは」

「隠すのが普通のものをわざわざ露出するのも、偏った教育よ!」

「む」

「婚約とか結婚の話があがるまで、性教育は本の上だけで充分です」

「しかし」

「いいの! 私だって十八まで知らなかったんだから!」

「では、ラーニャ様が十八となったら解禁に」

「なりません!」

「むむむ」

 思わず、溜息が漏れた。

「……あなた、ラーニャの性奴隷にもなりたいの?」

「私といたしましては、ラーニャ様がそうしたいとお望みでしたら……否があろうはずもございませぬ」

 又、もじもじしながらジライが言う。

 んもう。

 台詞も動作もかなり変だけど……

 頭の中までちょっとアレなジライにしてみれば、親子の触れ合いをするのも、SM主従関係になるのも一緒なのよね。大好きなラーニャに気にとめてもらいたいってだけなんだもの。



 ラーニャがジライにそういう関係を求めるなんて、絶対ありえない事だけれども……

 ありえない事が起こってから慌てても手遅れだわ。

 もと大魔王教徒で、東国忍者の里で育ったジライにしてみれば、近親相姦は禁忌(タブー)じゃない。世間一般の親子の常識なんて通用しないのだ。

 ラーニャから求められても、絶対に応じちゃいけない事だけは明確にしておこう。間違った解釈がされないように、具体的に。

 自分の都合のいいように曲解されたら困るもの。



 ジライを思い通りに動かすのは難しい。

 ちょっとだけナーダの苦労がわかったわ。

セレスに褒められるジライは描けず……残念。でも、ラヴラヴです!

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