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森の落ち実と空腹
お腹が空いた。
コン吉は森の中へ入る。
木々の間を、鼻を低くして進む。
落ち葉が足の下で小さく砕ける音がする。
どんぐりを見つけた。
地面に散らばる、茶色く艶のある実がいくつも。
コン吉は一つを前足で軽く押さえ、
鼻先で転がしてから、ゆっくりと口にする。
渋みが舌に広がり、歯で砕くと中から白い実が覗く。
一つ、一つ、ゆっくりと、ゆっくりと。
周りを見回す。
もう落ちているのは見当たらない。
木の幹に残る実も、まだ固く青い。
お腹は満たされてはいない。
でも、十分だ。
コン吉は丘へと向かう。
尻尾を低く引き、足音を忍ばせて。




