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TSしたダンジョン配信者は無自覚で無双する〜かわいい見た目と超絶スキルで美少女をイレギュラーから救いバズりの嵐を生む〜  作者: マグローK


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第55話 ボステイム……?

 届いた!


 俺の手は、堕天使に届いた。俺の読みは間違いじゃなかった。


「くっ!」


 瞬間、太陽のような強烈な光に、俺は反射的に目を閉じてしまった。


 反撃に対処できない!


 すぐに身構えたものの、起こったのは光だけだった。吹き飛ばされるような爆風なんかはこない。


 しかし、何かが当たっている気はする。


「なんだ、これ……?」


 光はまぶしすぎて、とても目は開けられないが、それでも、痛みとは全く違う感覚だ。


 むしろ、ひなたぼっこでもしてる時のように、ぽかぽかとして気持ちがいい。


「それに、なんだろう。なんだか、とてもやわらかい……?」


 俺の体に当たる何かを、恐る恐る確かめると、それは、ふわふわとしていた。そう、まるで、もふもふの動物を撫でている時のような感覚だった。


 そんなものが今、俺の胸元にある。


 それこそ俺の胸のあたりに、ふわっふわした感触が当たっているのだ。


 そういえば、右手で触れた堕天使の体が、いつの間にか無くなっている。


 俺は、暗がりから外へ出た時のように、ゆっくりと目を開いた。いつの間にか、光は収まっていた。


 だがもし、俺のスキルの効果がなかったのなら、やはり反撃を警戒しなくてはならない。


 と思ったが、感触通り、手の先に堕天使の姿はなかった。


 代わりに、それこそふわふわとした真っ白な翼をもった生き物が、俺に寄りかかっていた。


 気持ちよさそうな顔で眠っている、幼い女の子にも見える。そんな、翼の生えた生き物。


 まるで天使だ。


「あ」


 俺がぼけっと見ていると、天使のような女の子は動き出した。


 パッと目を開いて、困惑した様子で自分の体を確かめている。


 おそらく、この女の子が、俺たちが戦っていた堕天使だろう。俺のスキルで見た目が変わったってところか。


 どう出る。


 俺は、体を動かすことなく身構えた。


 このまま諦めてくれると俺として嬉しい。体が触れ合っているのだ。この距離だと、何をされても終わりな気がする。


 警戒しながら、俺が女の子の様子を観察していると、女の子は、俺が見ていることに気づいたように顔を上げた。そして、


「えへへ」


 とはにかんだ。


 あ、これは終わりだ。俺はそう確信してしまった。


 今のはどんな攻撃よりもダメだ。


 いわゆる戦意喪失ってやつだ。


 今までは、弱体化と同時に攻撃がクリーンヒットしていたことで、一切の迷いもなく、攻撃したモンスターを倒すことができていた。


 だがこうして、女の子の姿で、しかも、恥ずかしそうに笑われては、俺にできることはない。


 俺はロリコンじゃないが、ロリコンでなくとも関係ない。こんな小さな子どもに手を上げるやつは、きっと人間じゃない!


「あ、えっと……」


 俺が何もしないことに不信感でも抱いたのか、困ったようにおどおどし出した女の子。


 とりあえず、頭だけでも撫でてから降参しようか、とか考えていると、


「プープププププー」


 急に、ファンファーレが聞こえてきた。


 そして、どこからともなく、紙吹雪が散ってくる。


「あぁ……」


「とっとと」


 女の子も、俺の胸から離れてしまった。


 今の姿に慣れてないのか、女の子はよたよたしている。


 もう、何かの術中なのかもしれない。一挙手一投足から目が離せない。


 だが、こんな女の子が生き残るなら、俺は後悔はない。


 ダンジョンの奥深くに、一人残してしまうのは心苦しいが、それでも、俺はきっと、他の探索者に道を示せたんじゃないかと思う。


 俺が覚悟を決めて腕を広げると、女の子は、あっ、と声を漏らし、一歩前に出てから、頭を振った。どういうわけか、女の子は我慢するように踏みとどまると、その場にひざまづいた。


 女の子はそのままの姿勢で微動だにしない。


「あなたを主人として認めるデス」


 女の子は、綺麗な姿勢のままで言った。


「どうか、末長くよろしくお願いしマス」


 少し舌足らずで、しかも、カタコトな感じで、女の子はそう言った。


 それから顔を上げると、俺を見てニコッと笑った。


「え?」


 一瞬、なんのことだかわからず、反応できなかった。


 だがすぐに、受付のお姉さんが、いつかダンジョンへ潜る際、俺に話してくれたことを思い出した。


 力を示せば、ダンジョンのボスでもテイムすることができるとかなんとか。


 またしても、俺が反応を示さないことで、女の子は困ったようにおどおどし出した。


 どうやら、攻撃の意思は全くないらしい。俺の感知する反応も、敵ではないことを示していた。


 全ての情報が統合され、目の前の出来事が、夢ではなく現実だと知らせてくる。


「え、嘘。嘘だ。俺が? え、えええええ!?」

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