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月曜日.4

セクシーヌ先生は、白衣を脱ぎかけの途中で止める。綺麗な肩よこんにちわ………じゃなくて。

長い髪をかきあげてセクシーだ。



「あの隕石のこと?どうすっかなー?」

「その隕石を投げたりしない!」

アリアは、隕石を軽く上へ投げてはキャッチしているのを繰り返す。


「まーまー。どうしたものかしら」

「ふふ。うぶな坊やね」

「………」

なんか、面倒な女性と巡り合わせる運命なのだろうか。


そこへ、予鈴の鐘が鳴ったので僕たちは教室へ戻ることにした。

隕石落ちても授業はするんだね。


「ふふ。さよなら坊やたち。怪我したらまた来てね。さんきゅ~」

投げキッスをして僕たちを送り出す先生にゴンザレスたちは目をハートにしてるけどアリアのことが好きなんじゃないのか?




「……アリア。俺様はお前のことが……」

「はいはい。キモいから行きますよ」

「そうですよ。望みミジンコ以下なんですから」

ゴンザレスたちも、特に絡むことなく戻っていく。

ゴンザレスの友達はよくはっきり言うな。



しかし、すぐにセクシーヌ先生に呼び止められる。

「待ちなさい、二人とも」

「な、なんでしょうか?」

「思いきったことが出来るのは子供の内よ。いろんな気持ちいい経験をして大人になりなさいな」

「……言い方」

「そして、私の胸に帰っておいで」

「帰りませんよ」

「もう、セクシーヌ先生ったら。ルナを誘惑しないで!」

アリアが慌てたように僕の左手を掴むと歩き出す。

誘惑と言うか素のような気がしてきた。やべぇ奴だ。



「私はいつでも保健室で待っているわよ!」

あの人も変わった人だよ。そう思いつつも今は現実に向き合う。隕石より授業だけど。集中出来ないよ。



うん。授業中なのにみんながチラ見してくる。

さっきの隕石のことなんだろう。

みんながヒソヒソ話している。居心地悪いなと思っていたら科学のツラッツラ先生がいきなりバンと黒板を叩くと叫んだ!?



「俺っちは!俺っちはぁ!ヅラじゃあーない!名前がヅラに似てるだけだ!」

そう言い捨てるとなにか落としながら教室を出ていく。あ、ヅラを落としてる。


みんなポカンとした後で、大爆笑。まあ、向こうの勘違いだけど、自分のことを噂されてると思ったのかも。


「ひ~、ひ~、ふぅ~!ひ~、ひ~、ふぅ~!おっかしいぜ」

なんか、出産する人の息遣いに聞こえるよ!

そう言いつつもクラスメイトの一人がヅラを拾い上げて返しに行く。


「なんか、授業が終わっちゃったね」

「そうだね」

隣の席の女子と話しながらやっぱり考えるのは隕石のことだ。こいつをどうしたものか。ホントにおとぎ話みたいに返しに行かないと行けないのか。


そこへ、前の席のモヒカンが振り返って尋ねてきた。

「ひゃはー!ところでルナ!お前さん隕石拾ったよなぁー?まさかのまさか!アリアと一緒に返しに行くのかい?」

胸元の鎖をやたらとじゃらじゃらさせている。


「え?う、うんまあ……」

「ひゃはぁー!そんなことよりみんなでモヒカンにすればいいのにさぁー!」

「それは違うと思うよ」

彼はみんなからモヒカンと呼ばれている。

どうしてモヒカンなのか。単に昔のマンガの悪役に憧れて思いきってモヒカンにしたんだって。とても弱そうで似合ってないんだけどね。

まあ、それも風の噂で僕はぼっちだから話すのなんて用がある時くらい。



「なんだって!?アリアちゃんとどっか行くだなんてふてぇ野郎だ!」

「アリアちゃんはなぁ!ぼきにだけ優しく微笑んでくれる女神なんですよ!」

「お手手つないで、あんよが上手とか言われたいんだろぉ!」

「そうだぞ!ぼっちのくせになんたること!役目を変われ!」

なんだか酷い言われようだな。そう思っていたその時だった。

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