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6.5 ぶりッ子の主張
ぶりッ子だなんてよく言えたものだ。
自他共に認めるゆるふわ女子、私、有辺 絵茉。
私ね、どういう巡り合わせなのか、彼と出逢ったの。多分、赤い糸、ってやつ?
彼が中三の頃の夏だったんだけれど、私、ヤバかったのね。
―え?何がって、そりゃあグレてたに決まってるでしょ!察してよ!!
地元じゃ私の名前言っただけで皆チビっちゃうぐらいブイブイ言わせてたんだよ?
ところが、彼。
友達が殴られたから、って私のトコ来て、何するかと思ったらビックリ‼
・・・彼、こう言ったの。
『いきがるのは辞めて、俺の友達に謝れ。でないと殴り返す。』
私、彼のこと殴れなかったの。
だって、あの人他の不良のトコも一つ一つ回っていった挙げ句にタコ殴りに遭ってて、既にボロボロだったんだもん。
自分がボロボロになっても友達を思い続ける、そんな彼の勇気に心惹かれたの。
私みたいな荒れてる人でも一目惚れさせちゃうぐらいの男気があるんだから、他の女には渡す気にはなれない。
彼は私と共に、愛の逃避行をする運命なんだから。
『ハルト、早く選んで‼』