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トネリコの繋ぐ宙―奈落篇―  作者: あーもんどツリー
5 掌から零れ往く・・・。
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憎悪

辿る。

道を辿り、噂を辿り、彼の遺した(しるべ)を辿ってようやく、ここまで来たのだ。

それだというのに、それに気が付かないとでもいうのか、そこにいた彼は、路木ハルトは反応の一つもしないままだった。

しかも、それのみであればまだ善かった。


「・・・そんな、まさか!」


ハルトはカルト宗教を装った強盗団ムスビの首長として、そこに君臨していたのである。


「私の部下を可愛がってくれたようだな。礼をしよう」


洗脳でも受けたのか?

そこにいる彼は和沙の知るハルト。

その影はみじんもなかったのである。


「路木ハルトはどこだ?!彼をどこにやったんだ?!」


和沙は怒りもさることながら、自責、無力感に襲われ、自我を保っていられなくなった。


「フフフ。貴方の言うハルトという若者を、私たちは知りませんよ?」


「嘘だろうが。俺はハルトのことを若者とは言ってないぞ?」


「・・・流石ですね」

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