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憎悪
辿る。
道を辿り、噂を辿り、彼の遺した標を辿ってようやく、ここまで来たのだ。
それだというのに、それに気が付かないとでもいうのか、そこにいた彼は、路木ハルトは反応の一つもしないままだった。
しかも、それのみであればまだ善かった。
「・・・そんな、まさか!」
ハルトはカルト宗教を装った強盗団の首長として、そこに君臨していたのである。
「私の部下を可愛がってくれたようだな。礼をしよう」
洗脳でも受けたのか?
そこにいる彼は和沙の知るハルト。
その影はみじんもなかったのである。
「路木ハルトはどこだ?!彼をどこにやったんだ?!」
和沙は怒りもさることながら、自責、無力感に襲われ、自我を保っていられなくなった。
「フフフ。貴方の言うハルトという若者を、私たちは知りませんよ?」
「嘘だろうが。俺はハルトのことを若者とは言ってないぞ?」
「・・・流石ですね」




