迷宮入りなんて嫌なんだからね!(懇願)
お亡くなりになった?丹生さんの正体などが判明します。
ニヴルヘイムへの行き方を探して、ハルト一行は頭を抱えます。
そんな話です。
丹生 縷兵衛。
二つ名:雑念と狂信の賢者、推定十万歳。
彼は表向きでは雨浦の町長だが、本当の姿は、《地獄》ニヴルヘイムの管理者である。
死んだ人間が実は、死人の国の王・・・。
要するに彼は死んだ訳ではなく、在るべき場所へ里帰りしていたのだった。
そんなことも露知らず、ハルト一行はニヴルヘイムへの行き方を模索していた。
「ヒントがもしかしたら、この中にあるかも知れない。校長は俺たちの動きも今後の展開も、何もかもを分かっていて御使いを頼んだ・・・?」
そんなハルトの独り言を皮切りに、ローラー作戦が決行された。
厚い本だらけの、図書館さながらの家の中を右往左往、そうしてかき集めた本を、分担して読む。
その繰り返しをして、一喜一憂、そしてまた、一冊一冊、読んで読んで読み倒す。
ハルトはそうして、久方振りに自分の時間を読書という行為に費やした。
「・・・・・・」
よもや、こうしてまた読書する事があるとは。
彼自身、夢にも思わなんだ。
「・・・アッ!」
探し始めて五日目程だったか、とうとうその文献を見つけたのは。
発見者はハルトではなく、絵茉であったが。
『ニヴルヘイムへの門前に立たんとする者』
『タイル張りの王の間、その中枢にて』
『ベヒモスの主、女王ヘルの末裔の名を唱えよ』
どういうことだ?
女王ヘル・・・って地獄の女王・ヘルの事だよな・・・。
ということはその末裔って。
「丹生さんじゃないのか?」
「違うでしょう。」と桜海。
「丹生さんは人間ですよ?彼が地獄の王になるには地獄は過酷過ぎます」
忘れかけてたけど、この女子たち人外なんだよな・・・。
桜海さんは毒龍だから、地獄の環境とかでも生きていけるのかな?
「じゃあ、誰だろう?」
「その前に。タイル張りの王の間ってどこ?」
「あ」
言われてみれば、それも分かってないじゃないか。
解けない問題を前に、俺たちは頭を抱えるのだった。
やっとファンタジー?要素が強く出てきました。
ニヴルヘイム、と聞いて察した方も多いのでは?
そう。これは作者の好きな北欧神話の流れを散りばめた物語なのです!
気付く人はもうキャラ名のパターンも読めているのかな・・・?
と謎の期待(^言^)グヘヘ
ところで、謎の答えは何でしょう・・・?
次回もよろしくお願いします!