速報:俺氏の足、徒歩により死亡w
足が痛めど。
行かねばならぬ。
例えそれが無駄足でもね!!
「なぁ」
「はい?」
「いや、なんで行動の選択肢はいろいろあるのに、その中で旅なんだろう、って」
「ええ、それは学校長の命令ですから」
マジか。
「襲撃犯の特定・逮捕も兼ねて、校長の御使いを頼まれまして。・・・無論、その間は公欠扱いです」
そういう使い方していいのか?公欠って。
まぁ、校長直々の御使いだし、いいのか。
少し時間が空いてから、そういえば御使いの内容を聞いていなかったな、と思い、まず桜海に聞いてみることにした。
「・・・で、御使いってのは?」
「《ユグドラシル》全土の実在を確認することです」
いきなり聞き慣れない単語が出てきたな。
と思考にふけっていると不意に絵茉が声を掛けてきた。
「あとね、ちみもうりょう?をばっこ?してこい、ってさ!」
え?何かとても嫌な響きの言葉が聞こえたような・・・。
そしてまた不意に、今度は璃瑠が声を掛けてきた。
「ですが、まずは次期校長宛ての手紙を、届けないといけないな。住所はそう遠くはないから」
・・・手紙か。一番簡単そうだな。それなら俺じゃなくて校長自身で行けるんじゃなかろうか。
いや。
行けないから俺達に渡したのか・・・?
色々考えてしまったが、璃瑠の放った次の言葉で俺は、ふと我に返った。
「ざっとここから832キロメートル。途中の交通手段はないから、歩きだな」
え。
8、3、2・・・。キロメートル。
遠い。遠いじゃないか。
足が確実にやられる奴じゃないの?
そんな文句を彼女らに言えるはずもなく、人間と人外×3の高校生パーティーは果てしない距離を徒歩で往くのだった。
私自身でもせいぜい歩いて15キロメートルあるかないかです。
主人公のハルトみたいな甘い奴が、果たして旅に出てうまくやっていけるかは、私には分かりません。
結局、なるようになれ、ですね。