突破
ーー現闇団アジトーー
元は初代光団拠点だった場所だがどう言う訳か高層ビルの形に建て直され、負のオーラを感じさせて居る。ブレードにとって闇団と、ダークヒーローズと戦う事は彼此長い年月の為慣れて居た。当たり前と成った。
ブレードは周囲の探索から戻った。
「あれ、ご主人達は? 」
慣れ切って居た為に力の弱い人間を心配する余裕を持てた。
ブレードはクーアに何となくに聞いてみた。ピー助は建物の方を向いて警戒し続けた侭。
「・・・さあ」
返って来た答は不明瞭。本来、紫Gとレツ達の様な種族的強者にとって人間、弱者は死んでもどうでも良い存在である。しかしブレードはそんな奴。元々弱者だったから人間の心配もする奴だ。種族的強者、黄楊も昔は弱者だった。
クーアは初めてブレードに会った時に感じた違和感はこの思想の違いだった。
「捕らえられた者を助けに先に行かせた筈」
其れを聞いてブレードは顔を顰めさせた。顔面に鱗が一瞬だけ鱗が見えた。
「はあ!? 危険な事だぞ!? 其れを俺の同伴無しで行かせたのか!? 」
光団、ライトヒーローには人質とも戦力とも成る様々な種族の者を見付けに行かせた。
「詳しい事は言えないけどさ、其の仕事とかさせるしか無かったんだ。後、紫Gと黒いのも一緒に行かせたし」
神には神なりに考えと言うものが有る。其れは実の親が過成の高位だったブレードも良く知って居る訳だが、今の人格を形成させたと言っても過言では無い人間を危機に晒したのだ。怒らない訳が無い。
「代わりに自分達はボスをぶっ倒しに行く。解った? 」
一呼吸置く。落ち着きを少しだけ取り戻したブレードは頷く。と同時に耳鳴りが聞こえる。
「龍斗達と感情の竜のは? 」
深呼吸をしたが、焦燥の色と耳鳴りは消えない。痛みに慣れた勇者だ、何とも無い。
「夢鳥の残骸を探しに行かせたよ」
夢鳥は特殊霊鳥だから残骸と言って良いか解らないが。
「言って良いか? 何時の間に? 」
「君があの嵐親子を探してる途中で」
先刻、此処を良く知る二人を呼びながら探して居た。
「まあ遅く無いか」
トーンを落とした声を聞いて眼の前の要塞を見据える。
ーー内部ーー
一方、弱者チームは逃げ惑って居た。後ろに見えるのは完全にとり憑かれたウェフと半狂乱の葛。此方も黒月とシルクが急激に力を持ち始め、何時リミッター解除の様な事が起きても可笑しくは無い状況迄来て居た。黒月の額の月が赤く強く光る。シルクの背中に薄っすらと翼が見える。
「シルク、黒月、天井を壊して道を塞ぐって出来るか」
「・・・」
二人は黙った侭、龍斗に言われた通り天井を破壊し、障害物を作った。
「お前の言う事は聞くんだな」
此の後輩二人は龍斗に対して大きな信頼を抱いて居る為、どれだけ怪物に近付こうがどれ程異形に成ろうが懐くだろう。
「駄目だ! 攻撃が・・・! 」
衝撃波と殺意の塊で出来た腕が紫Gを襲い、頑丈な壁に勢い良く叩き付けた。龍斗も巻き込まれ、無事では済まない。
骨は幾つか折れ、動けずに居ると銃弾がーー
先ずは5人




