長詩〔ウツロコトバ〕
〔ウツロコトバ〕
僕はきっと気づいていた
この時代をぼやいても
不平不満をもらしても
何も変わらないと
そっと呟く言葉は
無意味なようで
わっと押し寄せる
罵声の雨に
外を覗いて息を吐く
「この時代は可笑しいな」
溜めた言葉を吐き散らし
ただ空へと放ったんだ
いつか
いつか
誰かに届くよに
僕ら時代の犠牲者で
もっと後の未来に
生まれたかったよ
ハッと気付いた時には
手遅れでして
そうこの世界に
叫びを上げる
人を見つめてただ嘆く
「愚かな人ばかり」
浮かぶ思いをねじ込んだ
その言葉は不可思議で
僕ら
僕ら
何故に生きるのか
これはウツロのコトバで
きっと夢の続きで
有りたかったよ
どれほど悩んでも
あれだけ苦しんでも
嘘で虚ろで
塗り固めてさ
笑っててさ
笑うだけでさ
ウツロコトバを繋げてた
その未来は呪われて
僕は
僕は
無駄に思うので
これがウツロのコトバで
そっと肩を寄せ合って
乗り越えていく
そうウツロコトバさ
嘘で
弱さで
僕のことなんだ
言葉見つめて前向き
やっと気付けたから
生きていけるんだ
僕は生きてる