【プロットタイプ】エリ・エリ・レマ・サバクタニ
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
我が神、我が神、何故私をお見捨てになられたのですか?
余りにも理不尽な罰。
占いのテレビ番組で、手相の特集が組まれていた。
――運命線と感情線の間にある十字、これが神秘十字線です。これがある人は強運と霊感に優れますが、その霊感の強さ故にストレスを抱える人も多いでしょう。
「これよく分からないんだよねぇ〜。運命線の上にあるあるものだけとか、隙間にあるものならば全般とか。物によって違うっちゅーか」
そう言って、右手を見る。親指で掌を弄り、気にした様子を見せる。その癖、適当な物言いだった。強い興味を持っていない様だった。其れぐらいの物なのだろう。
「あるのか?」
「あるよ。運命線と重なるのが一つ。消え掛けの含めると三つ。だから鏡花は神仏の御加護を受けながら生きているのです!! 頻繁に巡礼も……って、途中から興味失せない!! 本読むな!!」
最初の回答さえ分かれば良い。其れ故に気になる事もあった。
夜の十時。就寝時間。ひたひたと足音を立てながら俺の部屋に忍び込んで来た。そうしてする事と言えば、ベッドに潜り込み、添い寝を試みようとする。
無理矢理体を捩じ込もうとする時は、大抵欲望を発散させたい時である。手っ取り早く、盛るだけ盛らせて眠りに着く。そうでもしないと落ち着かないと言う様に。
近頃は膝上に乗り上げて、ベタベタと身体に触れてくる事も多かったが、金曜も土曜の夜這いを仕掛ける事はしなかった。続けて本能のままに下がると、急激に齎されるホルモンバランスの乱れによって、心身を壊すから。
――鏡花は神仏の加護を受けているのです!!
何が加護だ。加護を受けているならば、そんな日常の一幕で身体壊さねぇだろ。そもそも巡礼の妨げになる様な体質にはしないだろ。
「瑠衣たん……苦しいよ……」
血走った目。息が荒い。興奮を抑え付ける様に人差し指の関節を噛み締める。
相も変わらずこの時期が来ると、理性と本能のせめぎ合に神経を消耗している様だった。
――神は穢れを嫌うよ。
其れは友人の口から頻繁に聞く言葉であった。だらしのない鏡花の身なりを整えさせる為に、頻繁に告げられる小言であった。頻繁に巡礼を行う、少なからずの信心深さを持つ鏡花にとっての非常に強い効果を持つ忠告であった。けれども其れを聞く度に、別の事を考えていた。
――では何故、信心深い貞操観念を壊す程の本能を与えておきながら、其れに対する過剰な罰を与えるのか。穢れを嫌うのならば、最初から歪みなど与えなければ良いものを。
けれども寵愛を受けたからこその独占欲であり、自分以外に対する者に目を向けた罰なのだろう。
手相に 神秘十字線 ってのがあるんですよ。
感情線と運命線の間にある十字の事。
狭義で言えば運命線と重なってないと駄目だとか。
だからよく分からない。占い師に聞かないと。
自慢ですが、乾燥してても分かるのが一つ。
しっとりすると見えてくるのが二つあります。
祝祝!! ぱちぱち。
で、この線があると先祖や神仏の加護が強く、強運に恵まれるそうです。
ちなみに、宝くじが当たった事はありません。
身体は老いる一方です。
で、此処からが本題。
本当に神仏の加護を与えれているのなら、そもそも本人を苦しめる様な体質にはしないでしょ?
性欲強くさせないし、性癖捻じ曲げないし、其れを合法的に発散させても、心身ボロボロにはさせないでしょ?
だから瑠衣はこう考えました。
寵愛から来る罰なのではないか。
歴史的背景的のシスターや巫女は神様と霊的に嫁ぐ為に生涯未婚なんだそうで。
結婚すると、仕事が疎かになるから、そうなっているらしい。
だから本来は神様に捧ぐ為の体質を、人間に向けたが故、つまり浮気したからこその罰なのではないか。
確か昔のキリスト教では石投げの死刑だよね。
拷問に近い形の死刑なんすよ。
でもそれを鏡花は理解してない。
なのに、ずっと仄かな信仰心を残し続けている。
その皮肉から『エリ・エリ・レバ・サバクタニ』。
意味は上述の通り。何故神は私をお見捨てになられたのか。
本当かどうかは分かりませんよ。
ただそうした空想を見た方が、瑠衣的には納得出来るし、面白いと思っているだけ。




