【束縛】②ファンメとか企画もの
『お勉強会??』視点:草樹 時期……学生結婚後すぐ?
学園の呼び出しに落ち込み、家に帰る。
「おかえりなさぁ~~い♪」
最近、ますます可愛くなる麗彩。
顔は、綺麗!心は……くふふっ……可愛い♪♪
俺が育てたようなものだよね!……けど。
「どうしたの??」
「麗彩、話がある。」
俺の真剣な顔に手を伸ばし、背伸びして頬キス……
あぁ、どうでも良くなってしまう。いやいや、ここは心を鬼にして!
「成績を言ってごらん?」
「あぁ。ふふ……赤点が5つ?」
「笑い事では、ありません!勉強会ですよ!!」
「はぁい、先生♪」
あれ?麗彩に言われると、ゾクゾクする!?
リビングの机に向かって座る。
「よいちょっと♪」
「あの、麗彩?勉強するから、今日は前に座りなさい。」
俺の膝に、いつものように斜めに座って甘える。
勉強のできる姿勢では……
「ダメ?きちんと聞くから。」
「じゃぁ……」
俺のばかぁ~~
「ねぇ、草樹……お願いしても良い?」
「何?」
「次のテストで一番になったら、子どもが欲しいの。」
「次って、太西も合同だろ?」
「だ・か・ら♪やる気の為……ね?」
「あぁ、良いよ。一番になったらね。」
俺は赤点5つに騙された。
俺が愛情を込めて、甘やかしても……受け継がれた才能は……
(麗彩は、諷汰と円華の子。頭が良いんです……)
『依存症』Side:草樹 登場人物:麗彩
明け方、学園からの呼び出しから帰宅。
ベッドに行けば、麗彩を起こしてしまうだろうな。
そう思って、リビングのソファに横になりながら新聞を広げた。
眠いようで、眠れない時間に静けさを意識する。
普段は気にしない時計の秒針の音が耳に入り、孤独を味わうようで不安が襲う。
新聞の文字は目に映るのに、思考にまで届かない。
そんな俺の暗闇に差し込む光が、癒すような温もりと香りを与える……
いつのまに寝ていたんだろうか。
目に入るのは、俺に被さるように寝ている麗彩。
しかも、その上から毛布を覆って……
起こせばいいのに。
ふっと笑みが漏れ、俺は幸せを表すような重みを受け入れて眠る……
『双子で家飲み』Side:草樹・登場人物:連歌・小鹿
インターホンを鳴らし、鍵を勝手に開けて入る。
そして、鍵を閉め……大きな声で、いつものアイサツ。
「こんばんはぁ~~。お邪魔するねぇ?」
俺は、双子の兄……連歌の家に飲みに来た。
「こら、草樹!!いつも言っているでしょう?セキュリティーに障害が出るから、鍵を自己流で開けるのは、止めてって!」
小鹿が出迎え、お叱りを受けちゃった。
いつもの事だけど……
「元気だよね♪」
ニッコリ笑顔を向けた俺に、小鹿は苦笑した。
「ふっ……同じ顔で、爽やかに笑わないでよ。」
ん?けど、ちょっと嬉しそう??
「草樹。姫は、どうしたのです?」
リビングのドアから不機嫌に俺を出迎え、帰れムードの連歌。
「……ふふっ。ひいじいちゃんから、呼び出しだって……俺の訪問頻度を、嫌ってるんだね。」
俺は毎日のように、彼女に会いに行く。
まるで、家族と同然のように生活に馴染む……
彼女の生活の一部になりたいんだ……
「入って、飲んでて……おつまみになる物、何か作るわ。蓮美は、寝ちゃったし……我が家は、気にしないから。」
優しいなぁ~~高校時代のピリピリ感が無くなって、連歌もホッとしてるだろうな。
【ひゅっ】
速いスピードの何かが、俺に向かって飛んできたので、手で受け止める。
……コップ?当たったら、ケガするよね??
「ちっ……小鹿の愛情を、俺から奪うつもりですか?覚悟は出来ていますよね、草樹……」
キレぎみじゃん?小さい男だなぁ~~
「草樹……俺は、お前ほど手加減が出来ないとでも?」
役員の俺が、飛んできたコップを受け止めると理解しての攻撃……
けど、俺の思考まで読まなくても良いのになぁ。
「えぇ~?俺、天使だし♪」
ニッコリ笑顔の俺に、苦笑の連歌……
「周りから聞いているのですよ。姫への想いを抱く小学生に、大人げないことを、したそうじゃないですか。」
どれの、ことかなぁ~?
思い出せないから、ま……良いか♪
「草樹、今日は泊まっていく?」
台所から、料理しなら小鹿が訊いた。
「いや、帰るよ。歩いて来たし……」
車は持っているけど、基本的には乗り物って好きじゃない。
姫が現れなければ……俺は、一生……歩きの生活だったかもしれない。
この学園都市は、なんでもそろっているし……雑種の俺達が、他所へ行くことも許されない。
それも、不満に思うこともなく……窮屈だと、思ったこともない。
「お前は、本当に……自由ですね。」
連歌が、俺を……そんな風に思うのは、どうしてなんだろう?
「連歌の方が、よっぽど……自由だろ??」
俺の疑問に、お酒を一気飲み……
あ、やば……ペースが上がってる。話題を間違えたかも??
「俺は、そういう……お前が、キライです。いいですか、草樹……」
愚痴が始まった。……絡み酒だよね、連歌って……
けど、普段……クールに見せている連歌の内面を知りたくて……
俺は、こうやって一緒に飲むんだ。
双子……身近な存在で、俺とは異なった存在。
小さな時は、行動が違えば違うほど……自分を見失った。
俺の存在を大きく揺らしたのは、連歌なんだよ……本当は。
「俺は、お前が……羨ましい。けど、お前と同じでは……」
そうだね、相手は一人……一生に、一人だけ。
呪いから解かれても、それは永遠に変わらない……不変……
俺は呪いという不朽の鎖に、繋がれていたい。
姫は、俺を……選ばないかもしれないから……
「聴いているのですか?草樹……」
あはっ……まだ、続いてたんだ?
「連歌、俺も……大好きだよ♪」
笑顔を向けた俺に、赤面……そして、グチグチが再開……
うん、俺とは違う存在。君がいるから……今の俺があるんだ。それを否定しない……
連歌に救われる。自分を保っていられる……大事な兄貴……
けど、愚痴は飽きたかなぁ??
おつまみを食べ尽くし、コップのお酒を飲みほした。
「小鹿ぁ~~、ちょっと♪」
台所で洗い物をしている小鹿が、手を拭きながらリビングへやってくる。
いつも思うけど、連歌のせいなのかな?
俺に対する警戒心……全くないよね?
「これ、食べて♪」
連歌の家飲み時に常備したものを、ポケットから出す。
「ありがとう……チョコ?」
毎回の事なのに、覚えてないんだろうなぁ~~。
美味しそうにモグモグ……
連歌を見ると、お酒を注いで飲み干し……ペースが半端ない。
そろそろ、帰宅の頃合い……立ち上がり、伊達メガネをかける。
「小鹿、俺の腕においでよ。」
相手じゃないから、感じないんだけどね?
抱き心地は、姫と違って……実は、ちょっと……ぬいぐるみ感覚の、お気に入りだったりする。
「あれぇ?連歌……雰囲気が違う?」
ふふっ……酔っていても、分かるんだよね。小鹿は……
そっと抱き寄せる。飲むのに夢中な連歌に、声をかける。
「連歌?あんまり、俺をイジメると……小鹿をもらっちゃうぞ♪」
姫が大人になったら……小鹿のように、連歌と区別してくれるだろうか?
「……な!?返しなさい。それは、俺のです!!」
小鹿を連歌に返し、イチャイチャを始めた……
そっと、玄関に向かう。
中から鍵を開け、外に出て……自己流で鍵を閉めた。
夜空を見上げ、足取りは軽く……想いは複雑に、ほろ酔いで……
甘くない短編……読んでくださり、ありがとうございます。
この現実逃避の妄想が、頭に浮かんで……どんどん妄想。
草樹って、謎が多いんですよね(苦笑)
ま、どうでも良いような設定と言うか……
連歌はバイクが大好きで、小鹿に内緒で消えたりします(爆笑)
草樹は、今回の短編で明らかなように……姫の送り迎えでしか、車に乗りません。
基本は歩き……体力作りも兼ねていると、思ってください♪




