【束縛】①予告とかだったもの
『草樹の高校時代』side:草樹
「草樹、今日も彼女のところ?」
「あぁ、任務を終わらせてからね!」
連歌に引き止められ、答える。
「え、草樹くん……彼女いるの?!」
通り過ぎる女の集団に聞かれていた。が、気にしない。
「写メ、見る?」
「きゃぁあ~~。嘘うそぅ~~??」
何が、ウソ?うるさいな……
「見ないの?」
本当は、見せたくてしょうがない。
「見る、見ます!!」
携帯を取り囲む。
そこには、可愛い……俺の麗彩の笑顔。
「……。」
女の集団が、沈黙……
可愛すぎて、声も出ないのか。ま、しょうがない。ふふふ……
隣で、連歌が大きなため息。
一人が俺に訊いた。
「……可愛い……ね。……あの……姪??」
は?
「いや、俺の彼女。」
「……え……。彼女……?」
何度も訊くな!!
でも、言いたい。
「うん、彼女!!麗彩。婚約者だ。」
何故か、集団は……暗い顔で……消えるようにいなくなる。
……?変なの。
「連歌、お前にもやらないぞ?」
「ふっ……俺は、別のエモノを見つけたからいい。くくっ……」
連歌の楽しそうな笑顔。
よかった、呪いから解放されて。幸せになれよ……。
「で、そのエモノは?」
「あぁ、くすくすくす……追い詰めてる最中ですよ。楽しいね……」
「それは良かった。あ、任務に行かないと!遅れちゃった。」
俺は、任務で実績を積み……役員の上層部を狙っている。
麻生学園と姉妹校を自由に行き来できるように。役員衆……槌という枠。
いつでも護れるように。いつも、そばにいたいから……。
携帯の待ち受けの麗彩は、3歳。うん、采景と同じ……綺麗な顔。
俺の、麗彩……誰にも、やらない……。くすくすくす……。愛してる……麗彩。
紫貴一言。草樹……怖い。やっぱり、危ない人だ。
麗彩は諷汰の子だし、麗季の綺麗なのも混じるのかな??
とにかく、書くなら……抑える人物を作らないと。
高校生の連歌の相手は、出ませんでしたね……。
『未来の予告』side麗彩
「麗彩、今日……遊びに行かない?」
教室で、遊び人の男に声をかけられる。
「ごめんなさい。私、婚約者がいるの。生れたときから、その人にしか興味ないから……」
「知ってる。松木先生だろ?やめとけって!絶対、アイツおかしいよ。」
馴れ馴れしくて、うるさいな。
……今日、珍しく草樹が現れない。
「ね、どう?ちょっとぐらいさ。」
はぁ。
「嫌!」
「下手に出ていれば……」
手が、私に近づいた。
それを受け流し、胸座をつかんで投げ飛ばす。
草樹対策に、父母……母方のおばあちゃんと、曾じいちゃんの勧めで護身術を学んだ。
しかも、高度な技ばかり。何でも、草樹が特殊な役員らしくて……強いらしい。
ま、私に強引にはしないから……。
ゴミ掃除も終わったし、草樹がいないなら……遊びに行こうかな?さぁ、どこに行こう……?
「麗彩ちゃん!」
「……あら、景彩……どうしたの?」
名の通り、私の……弟。2歳下で、今中二。つまり、私は高校一年生。
もうすぐ結婚しよう……なんて話を始めた、草樹。
私は草樹以外の男の人と付き合ったことがない。
けど、大上家の人はみんなそう。何でも、呪いがあって……一生に一人しか選べなかったと。
でも伝承では……運命の人。
じゃあ、私はそうなの……?
草樹は、呪いで……麗季さんを好きな時期があった。
雑種だから、一生の相手は判らなかった……と言った。
呪いから解放された私たちは、幸せなのかな?
「景彩、あんた……好きな女の子いないの?」
「いたら、姉の姿見て追いかけないよ?」と、可愛い笑顔。
景彩は、おばあちゃんやお母さんに似て可愛い系の顔。恨めしい……
草樹は、私の顔が好きらしい。
……嫌い……この顔。はぁ……
「麗彩!!」
いつの間に背後を取られたのか、草樹に抱きしめられる。
【ガブッ】
噛み付いたが、腕は離れない。噛み付いたままの唇に、キスをしようとする。
顔を押し退け「離して。」と、お願いすると……放される体。
草樹は私が噛み付いた部分に、唇を当て……舐めた。
【ドキ……】
その、仕草に鼓動が速くなる。
「おぉ。景彩、いたのか!」
今更?
「うん。草樹、これ……あげる!」と、紙袋を渡した。
ガサガサと開ける草樹を見つめる景彩の眼が……熱い??
「お、美味そうだ。」
中は、カップケーキ。
采景くんに、料理を学んでいると聞いていたが……。まさか……
「いい、お婿さんになれるぞ?」
褒め言葉?に、顔が赤くなる。……家の弟……大丈夫なんだろうか??
紫貴一言。
あれ?変な展開……。景彩は、反対する側の人間で考えていたのに……天然??
そうか、美彩に似てるのか?円華じゃないよね……明らかに、隔世遺伝。
この短編では、麗彩は不満げ……でしょうか。嫌いではないみたいだけど?
実際に書き始めたら、人格が違うかもしれないし……。(←景彩は変わってますね)
未来をほんの少し垣間見た感じで……宜しく!!
『束縛』視点:草樹・麗彩
時期:【束縛】の少し後かな??
結婚して、一緒に暮らす。
いつも一緒。なのに、女子高生の彼女に近づく男は減らない。
いや、実際には近づく気配の男だ。
くくっ……見てんじゃねぇ。彼女を見て良いのは、俺だけだ。
今日も、麗彩の知らないところで始末する。
「ね、誰のものを見ているの?許可は、やらないよ。覚悟は良いかな♪」
痛い目をみても、視線を奪うのは麗彩なのかな……
俺の視線だけじゃない。心も奪う……
誰にも見せず、誰にも近づかせないで……俺だけを見て。
俺だけの存在を求めて。他の誰のことをも考えないで欲しい……
二人の家……二人だけの世界……
「ただいま。」
「おっかえりなさぁ~い!!」
抱きついて目を閉じる彼女を抱きしめ、キスを落とす。
俺は目を開け、彼女の頬に手を当てた。
その手に、頬をすり寄せ……俺だけに向ける笑顔。
俺の麗彩……君と出会ってからの俺の人生は、君が中心。
喪ったら、生きていけない……君は、同じだろうか?
「草樹、ご飯が冷めちゃうよ?ね、明日は休みだし……良い?」
甘えた視線で、俺の腕に胸を押し当てる。
学園は、“おおかみ”達を利用してきた。雑種の俺たちも……
俺も、学園を利用する。だから、結婚も容易だった。
妊娠や出産も問題ないだろう……それでも、麗彩は学生なわけで……
もちろん、求められるのは嬉しい。
俺の束縛の中、それが当然のようにそばにいる麗彩……
「麗彩……呪いから解かれ、それでも俺を選んだこと……後悔しない?」
「どうして、線を引くの?」
俺の無意識の何か……それを麗彩は感じ、俺に問う。
「最近、麗彩……子どもが欲しいって言うよね。」
嬉しいはずのコトが、不安を呼ぶ。
解放されたはずの呪い……長い永い時間……
解放したのを一番、身近で感じた。選ばれた双子……選んだ立場……
すべてが終わったはずだった。なのに、解放後の試練……
麗彩が求める子供は、何を経験する?
自由に選べる普通の恋愛……麗彩も……
「草樹、あなたの不安が、私の不安になる。お願い……」
綺麗な顔……綺麗な髪……大事に、大切に見守ってきた。誰にもやらない……
今は、この幸せを感じたい。
これから何があっても……君を守る。子どもも……命に代えても、守り抜くから……
俺の束縛に、留まって欲しい。
「ご飯、食べようか。」
「ん……。お風呂、準備しておくから少し待ってて。ね、一緒に入ってくれる?」
……か、可愛いぃ~~!!
麗彩は、俺に身をゆだね……俺の愛情を受け入れる。
君に触れるのは、俺だけ。
甘い……愛しさの際限のない感情……どこまでも欲し、満足できずに求め続ける。
いつか君が、俺のことを嫌になって消えたりしないだろうか?
俺の束縛に、君の愛情は変わらずに永遠だろうか?
「麗彩、愛していると言ってくれ。」
「……愛しているわ……あなたは、私を愛してる?」
「俺の束縛で、それを問うの?」
「足りない……もっと、頂戴……」
紫貴の一言?
ん??何だ?久々に書いたら、何だか変だぞ?いや、合っているのか??
この二人も、何だか違うんですよね。束縛色……
彼の愛情が、不思議な感覚になるのは、『時間の共有』が原因かな??ま、いいか♪
草樹って、何気に……中心にいるような気がします。
何故でしょう……私にも分かりません!!




