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C【派生シリーズ】邪  作者: 邑 紫貴
9おおかみで勝負

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鬼畜ですか?


聖城まさき 麒麟きりん。麻生学園 中等部一年。

俺には自覚がないが、鬼畜だと言われる。

多分、父さんの所為だ。

任務で、家に帰る時間帯が悪いと……

「駄目、麒麟が……ぁ……っ。」

母さんが、父さんに襲われている。

あの、俺……中学生ですよ??教育的に、どうなんですかぁ~~。

「麒麟、見物料をとろうか?お前には、早いよ。さっ、ハウス!」

俺は、犬か!!

父さんは鬼畜だけど、エロイけど……優しいのは知ってる。

俺の性格は、父さんに似た。

「行ってきます!」

家を出て、学園に戻る。今日は張り込みだ。

家に戻らないことが多いのは、別に両親のイチャイチャが原因ではない。

役員に推薦を受け、父や母のしてきたことを経験したかったんだ。

それに、誰かを護って鬼畜の汚名を晴らすのだ!!


「ね、麒麟?……君のお父さんは、役員で活躍してたけど鬼畜だと知られてるよ。優しいのは、みんな知ってるし……鬼畜って、そういうのとは違う気がする。」

この冷たい台詞を吐くのは、大上おおがみ 双葉ふたばだ。

「麒麟は、優しいよ?鬼畜だけど……」

そして、フォローし切れてないのが一葉いちよう。双葉と年子の兄貴だ。

「うるさい!!」

「こら、二人とも……麒麟がかわいそうでしょう?……」

優しいが、フォローできないのが大上おおがみ 景彩けいや

みんな親類になる。

俺の母さんは、大上本家の人間。

一葉たちは、分家。景彩の父親は、母さんの兄貴だ。

「一葉、図書室でイチャイチャしたって本当か?」

目を輝かせて訊くのは、景彩の相手……海波みなみ先輩。

またその話……

俺の周りは、相手が身近にいる。

景彩は中ニで海波先輩は中三。一葉と双葉は相手も同じ中一。

「ふふっ、知ってるよ。役員の人に怒られたんだろ?」

「そうなんだよ。私たちは、相手を見つけると一生好きだ。呪いに関係なく、血がそうさせるんだろうね。イチャイチャぐらい、大目に見てほしいよ。」

「海波、そういう問題じゃないよ?俺は他の人に見られるのは、嫌だからね!」

「麒麟は無理か……相手が小学5年だろ?……ん?そういえば、お前の父親は関係なく襲ったっけ?」

そう、父は小6の母に手を出そうとしてた。

呪いでその姿だったんだけど……関係なかったみだいだし?

「まだいいよ。優貴さんも、相手は小6だったでしょ?詳しくは知らないけど……綾さん、綺麗だしね。」

双葉がニヤリ。

「ふぅ~ん。綺麗なオネエ様ね……」

「何、穂波……やきもち?」

「……言ってろ。」

穂波ほなみは、海波先輩の妹で……双葉の相手だ。

拗ねたように離れる穂波を、双葉が嬉しそうに追いかける。

「あの二人、付き合ってるんだろ?」

一葉が俺に訊く。

「どうかな~。形は、どうでもいいんじゃない?想いは通じてるんだし。」

「景彩、私もイチャイチャするぞ!!さ、行こう!」

「もう……」

…………。

「いいなぁ~。俺も、瑠璃に甘えよう。じゃ、麒麟またね!」

一気に人がいなくなるのは、最近のおきまり。

はぁ……相手ね。見つけて、嬉しかったのは本当だ。

呪いから解放されたけど、契約のキスもした。

けど……相手は、小学5年生。

俺も彼女のところに足を運ぶ。

「麒麟、こんにちは。」

俺の相手、松木まつのき 蓮美はすみだ。

「蓮美、調子はどう?」

「はい。今日は、麒麟の重みにも耐えられます。」

…………。

「あのさ、上には乗らないよ?」

「……?以前、雨の日に……むぐっ……」

俺は、慌てて蓮美の口を手で押さえ……周りを見渡した。

「蓮美、あの日のことは言わない約束だよね?」

耳元で囁く俺を見つめる。

眼……が、色気を伝える。卑怯だ……

【ペロッ】

舐めた?!!

慌てて手を離す。

「麒麟、いつまでも押さえられてると……苦しいです。」

俺の離れた手を引き寄せ、両手で握りキスをする。

【ゾクッ】

「……ね、蓮美?俺も男だよ……我慢できなくなる。」

「ふふっ。しなくてもいいです。ね、触れて?」

……あぁ、父さんの我慢なんて馬鹿にしていた。

鬼畜の大げさな話だと……理性は、どこまで持つのかな??

「駄目だよ!調子が良くないんだろ?」

最近、蓮美は自分の体力……魔力なのかな?

それを古い大木に分けているらしい。

「優しいのね。物足りないわ……。ね、キスして?ねぇ……体力を分けて欲しいの……」

何だか、魔女というより……ヴァンパイアみたいだ。

おおかみの雑種も混じってるんだよね?

「この間みたいなのは、駄目だよ?俺だって、任務とか……あっ」

【チュウ~】あぁ、やられた……

君からのキスは甘く、採られる何かに酔っているように感じる。

俺は、二の舞を防ごうと蓮美の体を押したつもり……

そう、そのつもりだった。体は正直だ。

「……んっ……はぁ……駄目です。麒……」

両手は蓮美の体を押さえ、俺から蓮美の唇に吸い付く。

舌を口に入れ……その後の記憶がない。

気を失った……。

あぁ、情けない。俺って…………

気が付けば、中庭に横になっていた。

体のダルさに動けず、蓮美を呼んでみる。

「蓮美……いるの?」

「はい。水を持ってきました、飲んでください。」

「ごめん。もう少し、待って。動けないや……」

「麒麟、激しすぎます。少しでよかったのに……戻し……」

俺は蓮美の口に指を当てる。

「……黙って。俺も、反省してるんだ。蓮美……いつまで続けるの?あれ……」

「采景君の子供が生れる前には、終わります。多分……近いです。麒麟……それが終わったら……」

俺は、また意識が遠くなる。

眠気に襲われ……蓮美の声が聞こえない。

ただ近くに座わって俺の手を握り、頬をすり寄せる。

冷たい何かは、涙じゃないよね?……拭ってやれない時に、泣かないで。

自分がもっと……情けなくなるから。

俺の対……


数分後。目を開けると、隣で蓮美が寝ている。

あれ、また俺の上着がはだけてる。これじゃ、俺が襲ったみたい……

「麒麟、あなたと言う人は……」

この声……

「恵、誤解だよ!!」

慌てて起き上がった俺のベルトが、地面に転がった。

…………。

何で!?

「……彼女を起すか、起きないのであれば……抱えて来なさい。」

「はい。あの、恵?俺、本当に何もしてないよ?」

苦笑いの恵が、背を向けて歩き始める。

あぁ、こんな姿を公にした状態ではいけない……か。

「蓮美……?」

「……ん……まだ、駄目です。……それ以上は……」

…………。

あれ、やっぱり俺が悪いのかな??

俺、被害者だよ……。

起きないので、いつものように抱き上げ……恵の後を追った。

もうすぐ君の役目が終わるのだと思う。

終わったら、イチャイチャできるよね?


任務用のある部屋に入る。

蓮美を、長いすに寝かせた。

……あ、太ももが見えてる。白い肌……美味しそうだな。

手を滑らせたら、気持ち……

「こら、麒麟。動きが止まって、背中から邪な空気が駄々漏れてますよ?」

ギクッ……

「へへ?そんなこと、ないよ?」

恵は、大きなため息を吐いた。

「あ、スカートは直してあげなさい。ただし、触れないようにネ!」

……どんだけ、信用がないのかな??

スカートをそっと直し、恵の前の席に座る。

「麒麟。呪いは、解放されました。しかし、学園も係わってきた時の犠牲たち……彼らの過去と、あなたたちの過去が関係あるようです。先見が、未来を垣間見ました。役員は、そのときの中心があなたたち若者だろうと……。将来、あなたたちが未来を導くか、護るのか……」

「恵、蓮美は……もうすぐ、何かが終わると。」

「あの木、それが……答えなのでしょうか。発祥の地……魔女の家系が護っていると思っていました。異世界の彼女が、入り口は別のところにあると言うのです。すでに閉ざされてはいるが、何かが……あると。」

「追放された身では、情報に限界があるね……」

「いや、まだ……与えられたほうなのかもしれない。」

見えない未来……

時の犠牲たちのいることが、まだ……俺たちの……本当の解放ではないのかな?

魔女から、遠い家系の蓮美。その力は、何のためにある?

俺の体力を奪うことまでして……何を、急いでいるの?

蓮美……俺は、君を失う夢を見るんだ。

俺達は呪いから解放された。君以外の人を選ぶことも出来る。

俺は、こんなに必死で……君を求めているのに……




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