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第一章(1) 最初で最後の、一人街歩き

願いが叶わないと知ってもまだ、願いを捨てる覚悟が決められなかった。しかし、次第に願いを持っていることもしんどくなってきてしまった。

そして、月光姫として生きていくしか私の生きる道はないと諦めたある日のこと、これ以上苦しむことがないようにと、最後に一つだけ夢を叶えようと思い立った。

その夢は、街を歩くこと。

私はいつも、一人で屋敷の外に出ることを許されないから。


私に付いている女中は、私のことなど全く興味がないため、お金を渡し自由に買い物をしていいと言うと、簡単に私を街へ連れて行ってくれた。街に着くと、簡単に私を一人にしてくれた。


平民の格好をした私は一人、フラフラと街を歩きました。どのお店も賑わっていて、とてもまぶしいのです。

「観光客かな?」

私にそう声をかけてきたのは、若い男性。

「一人?」

「ええ」

よくよくその男の人を見ると、服は他の平民が着ている物とは違う、質の良いもの。

「僕で良かったら案内するよ」

そういうお誘いは、受けてよいのでしょうか?

「あ、誰かと待ち合わせとかあった?」

「い、いえ、案内していただけると助かります」

よく無いと思いつつ、一人で街を回ることに限界を感じていた私は、その男の人の提案にのることにしました。

その男の人の案内は的確で、嘘のおつかいの品物も良いものを買うことが出来て、満足した私なのでした。

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