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第四章(4) 彼女のいない不安と知らせ By リオセスリ・テスロ
あの日から、社交場でベルア姫の姿を見かけなくなった。
月光姫の信者の知り合いに話を聞いてみたところ、月光姫は月に一度のパーティーですら出席していないという。
はじめの頃は何とも思っていなかった状況が、こうも長く続くと、不安が募る。
僕が忍び込んだことがバレたのか?
それとも、あの父親に逆らって・・・・。
ただ単に怖い。
何が起きているのか、僕にはわからない。
知るすべはあるが、知ったところで僕にできることはないから、動くに動けない。
だから、僕はこうして、毎日のようにパーティーに参加している。
雑談のように多くの人が話している中で、月光姫の話が出ないことはない。色々な人と話すうちに、様々な噂が流れていることを知った。
『月光姫は神になった』
『月光姫は神の子を身籠っていらっしゃる』
という信者の噂から、
『誰かに娶られた』
『拐かされた』
などという不安になる噂まで。
そんな日々を過ごしていたある日、僕に知らせが入った。
ベルア姫暗殺計画を入手した
というものだった。




