登場人物紹介
※ネタバレを含みます
・アメリア・パーソンズ
菊理転生先名。侯爵家令嬢で第一王子の婚約者。
作中でガーディナー大公となるが、誰もこの名で呼ばない。それどころか王国時代の名残で『陛下』と呼ばれる。
婚約解消後に発生した戦争&政変の果てに、国の空中分解を防ぐ為の中継ぎの王になった。元々一代限りの爵位だった事から、国名は王国から大公国に代わるだけで済んだ。
次代の王を決める為の草案は『アメリアの配偶者を決めても国のトップは女大公のままだけど、草案を受け入れたら男のトップに切り替わるかも』と、考えたものが続出したので受け入れられた。
内容を詰める会議は恐ろしく荒れたが、国のトップに男を据えたい一同の思いが一つとなり、候補の三家も了承した結果、三年で正式に纏まった。
十年後には、正式に次期大公が決まり、アメリアは即位二十七年目で、次期大公と交代・隠居した。隠居生活と言う名の放浪の旅に出て、一年後に別世界に去った。
・エリオット・セレスト(十八歳)
セレスト王国の第一王子。アメリアの婚約者だが、仲は悪い。アメリアの義妹のジュリアと知り合い仲良くなる。義務を放棄して、婚約者の義妹との仲を深めた事が原因で婚約解消、王籍を剥奪され、婿入りでジュリアと婚姻する。ジュリア共々王都に立入禁止二十年を言い渡される。
なお、書類仕事は全く出来ない。顔を出せば良いだけの公務しか行っていなかった。更に交友関係も狭く、幼い頃に付けられた側近候補は『口煩い』の一言で全員遠ざけた。伯爵としての仕事は、書類のサインしかやっていない。
アメリアとの婚約は祖父の先王が決めた事。ジュリアに好かれていない事を知り絶望するも、生涯を掛けて振り向かせる努力をした。子供は息子のみ出来る。
・ジュリア・パーソンズ
アメリアの義妹。パーソンズ家の庶子。娼婦の娘と陰口を叩かれているが母親は男爵家の庶子。
容姿端麗だが物覚えの悪いアホの子。貴族としての最低限の礼儀作法すら覚えていない。生活魔法も使えない落ち零れ。天然な性格で第一王子の心を掴む。が、構ってくれれば良いだけの性格で、エリオットの事は好きではない。
エリオットと正式に婚姻し、息子を出産するも、子供が嫌いだった事から乳母に押し付けた。
・パーソンズ家
侯爵家だったが、当主が主犯の『前妻毒殺と長女の毒殺未遂』と複数の不正が元で領地の一部没収、伯爵位に降格。当主は投獄、取り調べ後に絞首刑。
更に当主が溺愛していた次女が長女の婚約者を捕まえた事から、次女は第一王子と強制婚姻。後妻共々王都に立入禁止二十年を言い渡される。