ありゃりゃのりゃ
絵本用のお話を童話っぽくしたものです。「♪ありゃりゃのりゃ」のところを歌うようにリズムをつけて読んでみてください。
おじさんが おおきな いけで さかなつりを しています。けれど いっぴきも つれません。どうしてかというと……。
さかなたちが おひるねを していて えさに きづかないからです。
♪ありゃりゃのりゃ。
おじさんは つぎのひも いけに いきました。けれど やっぱり つれません。どうしてかというと……。
さかなたちが えんそくに いっていて おるすだからです。
♪ありゃりゃのりゃ。
おじさんは また つぎのひも いけに いきました。けれど やっぱり つれません。どうしてかというと……。
さかなたちが うんどうかいを していて えさに きづかないからです。
♪ありゃりゃのりゃ。
おじさんは また べつのひも いけに いきました。けれど やっぱり つれません。どうしてかというと……。
さかなたちが テレビに むちゅうで えさに きづかないからです。
♪ありゃりゃのりゃ。
おじさんは さらに べつのひも いけに いきました。けれど やっぱり つれません。どうしてかというと……。
さかなたちが おかしパーティーを していて えさに きづかないからです。
♪ありゃりゃのりゃ。
おじさんは さらに さらに べつのひも いけに いきました。けれど やっぱり つれません。どうしてかというと……。
さかなたちが おそうしきを していて えさに きづかないからです。チーン。
♪ありゃりゃのりゃ。
おじさんは こんどこそと いけに いきました。けれど やっぱり つれません。どうしてかというと……。
「ぷぷっ。こんな えさで ぼくたちを つるつもりなのかなあ」
「そんな ドジな さかなは いないよねー」
「もっと おいしそうな ものなら いいけどねー」
さかなたちに ばれていたからです。
「おーい。これでも ひっかけておけ」
さかなたちが、おじさんの つりばりに なにかを ひっかけました。すると……。
「おっ? おっ? おっ?」
てごたえを かんじた おじさんが、つりざおを ひっぱりあげました。そこには、こんな かみきれが ひっかかっていました。
『あっかんべー』
おじさんは くちを あけたまま ぽかーん。めが てんに なっています。
♪ありゃりゃの ありゃりゃの ありゃりゃのりゃ。
おしまい
読んでくれてありがとう。