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もしも魔法が使えたなら  作者: きすぎあゆみ
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10・新しい担任と転校生

続きを投稿します。

宜しくお願い致します。

 智ちゃんや掲示板の周りにいた仲良しグループと、六年三組の教室に行くと、去年同じクラスだった同級生が何人かいたし、ワルテットや初めて同じクラスになる人達もいた。


 一学年三クラスしか無い学校なので、始めて同じクラスになった人でも顔と名前は一致するし、友達の友達や智ちゃんの友達もいるので、人と話すのが苦手な僕でも、それなりに仲の良いグループの中に混ざる事は出来た。


 それを見たワルテットの僕を見る目が一瞬「キラーン」て、まるで獲物を見付けた肉食獣の様に光った気がした。気のせいだよね、マンガじゃあるまいし。

 

 仲良しグループで春休みの事や、春休みの宿題の事、転校生の話題等で盛り上がっていると、朝礼のチャイムが鳴った。


 黒板に席順が書いてあったので、皆が席順通りに自分の席に着いていく。基本的に僕の通っている小学校では、男女隣同士でペアを組む様に机が並べられていて、それが横に四列、縦に五列の約四十人一クラス。


 進級したばかりなので席順は出席番号順になる。出席番号順でペアを組んだ場合は殆どの確率で智ちゃんが同じクラスなら、同じ「た行」で智ちゃんが僕の隣の席になる。今回も例に漏れず、智ちゃんと隣同士の席に着く。


 自分の席に着くと、近くの席のクラスメイトと新たな話題で盛り上がっていく人や、周りに仲の良い人がいなので静かになる人に分かれる。僕の場合は、智ちゃんから話題を振って来るので、内心はともかく、当たり障りのない答えを返すばかりだった。



 チャイムが鳴って暫くすると、教室の引き戸を開けて、美人の女性が入って来て教卓の後ろに立った。背筋がピンッと伸び歩き方に迷いが無い、目的に向かって一直線に最短距離を突き進む、そんな感じを受けた。


「おはようございます、五年生の時に学級委員長をしたことがある人は?」


 数人のクラスメイトが手を挙げる、その中に知ちゃんもいた。


「それではあなた、号令をお願い!」


「は、はいっ、」


 美人教師は、教卓から一番近い女子を指名した。


「起立、気を付け、礼」


「「「「「「「「「「おはようございます」」」」」」」」」」


「おはようございます」


「着席」


「私は、この六年三組の担任になりました、姿月さくらです皆さん小学生最後の一年間宜しくお願いします」


「「「「「「「「「「宜しくお願いします」」」」」」」」」」


 美人の先生だ。肩の少し下で切り揃えられた少し明るい色のチリチリ?パーマかな?の髪の毛で、瞳の色も茶色。目付きは少し鋭いかな?目付きが悪いと言う意味では無く、目力が有る?って言えば良いのかな?今日は始業式が有るので紺色のパンツタイプのスーツ姿。


 僕の語彙では、キャリアウーマンとか仕事が出来る女?位しか表現が出来ないけど、先頭に立って皆を引っ張って行くタイプの先生に思えた。


「次に転校生を紹介します。館林さん入って来て」


「は、はいっ」


 そんな返事と共に一人の美少女が教室に入って来た。色白で長い真っ直ぐな長い髪、大きな目には長いまつ毛、黒目黒髪のハーフっぽい女の子だ。


 緊張した様子で若干表情が硬くなっているが、美少女が見せるそんな表情だからこそ思わず見惚れてしまう。たぶんクラスの男子は見惚れていたと思うし、女子でも見惚れていた子はいると思う。当然、僕も見惚れていた男子の一人だった…。


「館林さん、クラスの皆に自己紹介をして下さい」


「今日から同じクラスになりました館林きららです。父の転勤で東京から来ました。皆さん宜しくお願いします」


「「「「「「「「「「宜しくお願いします」」」」」」」」」」


「館林さんの席は出席番号が九番だから、この列のうしろから二番目の空いた席があなたの席です」


「はい」


 転校生が僕の前の列で智ちゃんの席の前の空いた席に着いた。一瞬、館林さんと目が合った気がしたが、気のせいだよね?


「田坂です宜しくね」


「館林です、こちらこそ宜しく」


 知ちゃんと館林さんが、簡単な挨拶をしていた。


「今日はこの後、始業式があります、始業式の後にホームルームをしますのでその時に、先生と皆さんの自己紹介をしたいと思います。始業式がありますので、廊下に整列して体育館に移動して下さい」


 って事で、体育館に行き、始業式が行われた。


 異動や新任で来た先生の紹介や、学校行事には付き物である校長先生の長ーい話や、校歌斉唱等があったが、無事終了して、今は教室に帰って来ていた。




「館林さんの家、ひまわりタウンなの?」


「うん、お父さんの転勤でこっちに来たけれど、お父さんの会社が一軒家を社宅みたいな感じで借りてくれたの」


「私の家も、ひまわりタウンで、こっちの高木の家もひまわりタウンだよ!」


「宜しく」


「そう言えば、新築したけど空き家だった家に、誰かが春休み中に引っ越して来てたよね。小さい公園の隣にある家」


「たぶんその家と思う。小さい公園の隣で学校に行く時は、そこに集まるってお母さんが言っていたし」


「登校班が集まる公園の隣の家って事はたぶん間違いはないと思う」


「そうなんだ。そしたら、明日からは一緒に登校することになるのかな?」


「ひまわりタウンに小学生は、20人くらいいて2班あるけど、たぶん家が近いから私達と同じ班になるはずよ」


「じゃあ、明日は学校に行く時からお世話になります」


「はい、お世話します」


 てな感じで、女の子同士、早くも仲良くなって盛り上がっている。時々僕に話題を振られるので、油断出来ない。




「高木、また明日」


「うん、また明日」


「田坂さんまた明日」


 今日は、午後から入学式が有るので、児童会の委員以外は集団下校になる。智ちゃんも児童会役員なので居残りになるので、いつもの登校班のメンバープラス館林さんで帰る事になった。


「兄ちゃん、この外人さんみたいな人が転校生?」


「転校生の館林さん、公園の隣の家に引っ越して来た」


「うん知ってる、少し前に引っ越しして来ましたって家に来た人だよ!」


「秀二知ってたの?」


「うん、兄ちゃんは自分の部屋から出て来なかったから会って無いけど」


「…まあ、それなら仕方が無いか」


 秀二は館林さんの事を知っていたらしい。そういえば、新しく引っ越して来た人がいたとかいなかったとか…。聞いた様な気もしないでは無いけど。


「高木君、弟さん?」


「弟の修二です、綺麗なお姉さん」


「館林きららです、よろしく秀二君」


「よろしく、きららちゃん」


 早速、優秀な我が弟は館林さんと仲良くなった。それを見た班の他の子達も、自己紹介をして仲良くなっていく。僕はあまり人と話すのが得意ではないので、館林さんと皆の事を見ていた。


「兄ちゃん、智ちゃんときららちゃんとどっちがタイプなの?」


「…はぁ、いきなり何?」


「スポーツも勉強も出来る活発な智ちゃんと、綺麗で御淑やかなきららちゃん、好きなのは?」


「知るかっ!」


 もしかして、僕が智ちゃんの事を特別な目で見ているのを知っているのか?何と答えていいのかわからず、強引に会話を終わらせる様に答えるのが精一杯だった。それを見た秀二はニヤリと笑い、まるで僕の事なんてお見通しみたいな、そんな笑みだった。


 班での下校中館林さんと秀二が列の後ろで話していたが、僕と違って出来る男の修二は初対面の人相手でも物怖じしない性格であるのと、館林さんとは一回会っているし同じ登校班と言う事も有り下校中ずっと話をしていた様だ。


「さようならー」


 いつも登校班が集まる公園に着いたので解散する事になる。みんな家に帰るとお昼御飯が待っているので、解散すると駆け足で家へと帰って行く。


「高木君、秀二君さようなら」


「さようなら」


「きららちゃんさようなら」


 館林さんと別れ、秀二と二人家路に着く。今日は塾が無いので、お昼ご飯を食べたら魔法の練習が出来る。


「「ただいまー」」


そう思いながら家へと入って行った。

勢いと思い付きで書いております。

読んで頂いている皆様、内容の齟齬等はご都合主義と言う事でご容赦下さいませ。

感想やアドバイスを頂けると嬉しいです。

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