薬と毒はコインの裏表 抗がん剤の話
今まで薬を飲んで副作用がひどくて無理と思ったのは鉄剤ぐらいでした。
それでも決まった期間は気持ち悪くても飲んだと思います。
大腸がんの手術後、リンパ転移があったこともあり
当初は点滴と飲み薬による抗がん剤投与を半年する予定でした。
この抗がん剤がすごい薬で、まず点滴で気持ち悪すぎて動けず断念
先生がではその分を飲み薬にしましょうと計算して持たせてくれましたが、これも副作用がひどすぎて仕事にならず
毎日タクシーで早引きするようになって相談した結果、3分の一まで減らしてやっと仕事もいくらかましにできるようになりました
先生曰く
『投与量が少なくても途中でやめるよりは飲み続けたほうがいい』そうです。
※このあたりの考え方や投与量の差で先生の判断が変わるかと思いますので、信頼する先生を見つけたら相談しながら進めていきましょう。
副作用が全くでなくなったわけでなく、何とか8時間の仕事に耐えられるくらいになっただけで
飲むと30分後からきっちり吐き気やめまいに数時間、あとは手足の痛み味覚障害などよく聞く副作用は常に出てました。
少しマシになったら次の薬の時間・・・・
本当に本当に手に乗せて飲むのに勇気がいった薬というのはこれからもないと思います。
もちろん抗がん剤の副作用を抑えるために、漢方薬や胃薬やたくさんの支えの薬も飲んでいました。
それでも私は副作用に弱いほうだったと思います。
あくまで個人差であり、心の問題ではないというのは
私と同じ量でもダメで結局断念した人もいるという事
知り合いに強い抗がん剤と点滴でも全くと言っていいほど薬の副作用がなかった人がいたことから、
たった数例でも差があるということがわかると思います。
こんなに個人差が大きいのです。
以前は点滴の投薬は入院でしていたようですが、最近は外来で仕事をしながら通う人もいるそうです。
それこそ数年前、数十年前と比べて抗がん剤ははるかに効きが良く、副作用が減ったそうですよ。
なお私の場合再発率は約30%、薬で3パーセントほど減るという数字でした。
がんと聞いてイメージがまだ古く、慌てて仕事を辞めて治療に専念しようとする方もまだいるそうですが
今は入院も短いし、抗がん剤の投与や副作用で入院というまではまずないと思われます。
がんのための保険もできてきました
・・・ということは、お仕事を持っている年齢の方は、仕事とすり合わせができる限り手放さないほうがいいと思います。
ブログなどのSNSで現在進行形で発信されている方も増えてきました
ただ、これは私個人の想いとして書き足しますが、あまりほかの方の情報や自分の病気に対する情報を積極的に集めることはお勧めできない面があります。
抗がん剤という薬の毒のような裏面を考えれば、・・・病気のその後もそれなりの記録になってる方も多いのです。
まず最初は先生かケースワーカーさん、もしくはカウンセリングでお話してみましょう。
地味な工夫でしたけど、冬の痛みにカイロを手袋に張り付けてたのを青い顔をして帽子をかぶっていた年配のご婦人に渡したらすごく喜ばれました。
本来ならこういう方法があるよっていうのを見たいのはやまやまなのですが、
あまりにも強烈な薬と病気のため、ちょっとした工夫や生活の質を上げたような気になる方法などを発信することが非常に難しかったです。
ほんの少し、ほんの少しだけ緩和される方法や考え方しか書けずに本当にすみません。
それは人生の質という大きな問題で苦しんでる方に無責任なことを書けないという意味でもあります。