表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/219

6話 壮大な話

早くもふもふさせる、という決意のもとタイトルを変えました

さて、自分の評価が意外と高かったのには驚いたが、話がまだ途中だった。


「神々のお話は分かりました。それで、壮大な話というのは?」


今の話も壮大だけどね


「うむ、西洋の唯一神がのぅ、もう一回人間を減らさないかと主神会議で議題に出しての」


壮大だった~、思ってたのの数百倍は壮大だった。

また、ノアさんみたいに船作り頑張る人が出てくるんですか。


「曰く、

1:信仰心に欠けるものが多くなった

2:地球がこのままではいつどうなるか心配である(せっかく皆で作ったのに)

3:他人の痛みに鈍感になっていて見過ごせないところまできている

4:単純に数が多すぎて、罪のない子供が大勢来ていて子守が大変である

5:他の生き物達からも苦情が来ている

などじゃ。」


分かるだけに何も言えない。


「まぁ、どうもそういうことらしい。そこからは喧々囂々じゃよ。わし達も神じゃが、それだけ反響が大きかったのじゃ、言いたいことをここぞとばかりにの、合祀されている神も、ふだんは人間管轄の我々にあまり関わらない動植物の神も、この休憩所に集まって言いたい放題じゃった。」


・・・。


「そうして、話し合いになるまでに結構な年月が経ち、結論が出るのに更に年月を要した。」


「え?いつに出た議題なんですか?」


「詳しくは覚えとらんが、100年は前かの。向こうだって多神教が結論出すのに向いてないのは分かっているから、予め早めに議題にあげたのじゃろう」


何故か、申し訳ない気がする。

まだかまだか、と自分のところは早く決定しているのにと、我慢していたのだろうか。

・・・していたのではないかなぁ。


「結論を言うと、日本をはじめとし全世界的に人間を大幅に削ることで決定した」


驚く気持ちと納得する気持ちがブレンドされている。

日本の神様も耐え切れなかったのか。


「日本の場合は、唯一神殿の言うことに賛成した者や動植物関係の神の強い賛成。あとは別にどうでも良いといった無効票。明確な反対筆頭は閻魔殿じゃったな。もはや暴動寸前じゃった。日本版ラグナロクにでもなろうかというところでの」


ほっほっ、と笑っているが、何故そんなに反対したのだろうか。

人間でも納得してしまう部分があるほどなのに。


「いや、閻魔殿の反対意見が最も過ぎての。

曰くそんなに急に大勢来ても裁ききれない。今のペースでずっとやってきたのに、それではパンクしてしまう。しかも長いこと死者を待たせることになる。彼らの罰は地獄行きなのに、そんなに待たせては罰になってしまう。2重の罰は与えられないが、待つことを罰にはできないと。」


あぁ、死者を裁くのに特化した神様にはそれはまさに地獄のようなイメージだったろう。


「結局、磨かれた魂達や他の神が手伝うこと、閻魔殿の仕事ができるように第2・3の閻魔殿ができるように教育をしてからにする、地獄の拡張を皆で手伝う、ということでおさまったわい。閻魔殿も休憩をなかなかとれない方じゃからな、一番の山場を越えれば久々に後進と交代して長期の休養もできよう。」


他のところでも同じような話がでては、同じようにすることにしたらしい。


「さて、松田君にとっての本題はここからじゃ。」


ごくり、お茶ではない、緊張からつばを飲み込んだのだ。

繰り返すお茶ではない。


「全世界的に賛成になり、そろそろ準備も終えた頃。いきなり天変地異などで人を減らすのもどうかと意見がでた。お主もそうだったろう、できれば心の準備をさせてやりたいと。信仰に篤く、境内や教会などをよく掃除してくれている人達には少しでも信仰心を上げさせてから来させてやりたい、とな。」


ふむふむ


「信仰心が上がってから死ねば、厳しい修行は少しは減るということでいわゆる慈悲じゃな。割とこれにはすぐに賛成があがったよ。どの神達も一斉に自分のところに死者が来るなら、手伝いにすぐになれる人に来て欲しいからの」


なんか就職活動の「即戦力募集」を思い出す。


「そこで、各地域でカリスマを持った者を1名ずつ選出し、我らの代弁者になってもらおうとなった」


なるほど~


「もちろん、日本やインドネシアなどの島国は各1名ずつじゃ。アジアなどになると広過ぎて代弁者の声が届かないからの。」


そうかもしれない


「伝えることは先の話の通りじゃ。人間の数を減らすことに神々が決めたこと、信仰毎に死後は変わること、その日まで信仰心を上げること、などじゃよ。その内容で選出された者たちが一斉に世界各地で教えを説くのじゃ。たまに神も信じやすくなるように、なんかしようかという話も出ているがな。」


「唯一神様のところならば演説に合わせてマリア像や別の神の像から一斉に血の涙が流れれば信じてくれるかもしれないですが、日本とかは難しそうですね。信じやすくする奇跡とかは」


「富士山あたりでも爆発させようか、という意見もあるがな。」


「その時点で砂塵とかで環境が変わり、世界的に人口に影響出ませんか。」


「というか、富士の神に怒られた。何故、一発芸にそんなに体を張らせるのかと」


「奇跡がもはや一発芸レベルに・・・。」

神様達としてはそのレベルなんだろうか。


「まぁ、一発芸は置いておいて日本が最初に選出者を選び、事故などで気を失わせた後(植物人間可)で神からお願いをする予定じゃったのじゃ。こうなったので、こういう形で信仰を説いてくれと。

日本からになったのは単に誰が選出者に話をするかとかで時間がかかるかもと心配されたからじゃの。」


ゆる過ぎるって扱いなんだろう。仏様あたりの一緒にするなという声が聞こえる。


「仏様が説明すれば早かったのではないですか?」


「いや、仏教は新興宗教に扱われすぎているからの、多神教の代弁者という珍しい形をとりたかったんじゃ。」


あぁ、山岳信仰の、太陽信仰の、特定の神様の、と信仰はあれど全てを包括した形での代弁者というのは新しいのかもしれない。

仏教使って新興宗教作るより、やりにくそうだし。


「さて、遠い目をしておるの」


「察しましたから」


「そう、あの時事故に遭うのはお主ではなく、その選出者の筈だったのじゃ」


「鳥」って映画は見たことないけど、動物とか木々はそれくらい怒ってそうですよね

もふもふまであと何話か!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ