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22話 生まれながらにして世界を震撼(村編6)「ドワーフはいつでも頼れる、王様はいつでも疲れる」

ドワーフの長は人間達が家を建てるために木を切っていることを知るやいなや、オーガやゴブリンの長達の所へ行き、怒っていた。

「馬鹿者共!家に使うという木を真ん中から薙ぎ倒してどうするか!もっと下からじゃ、下!!」


オーガの長もゴブリンの長も、

「何でドワーフが??魔物、お前?」

と思ったが、素直に頷いていた。

仕事をすると人間に褒められるし、それがより良い仕事なら尚良いだろうと。


ドワーフの長は次に木を運べそうな魔物の長の所に行き、

「あ奴等が切った木をあそこへ運んでくれるかの?もちろん歯形とかつかんように丁寧にの」

と木材が現在集まっている場所を指差した。

もちろん、魔物の長達は了承した。暇なのだ。


龍は9匹で魔物達を連れて来た

龍1は北グループ、

龍2は北東グループと。

グループの魔物が全て終わらないと帰れない。

しかも、夜は酒盛りがあるらしい。なおさら帰れない。


ドワーフはドライアドの所へ行くと

「お主は木を自在に操れるそうじゃな?」


「自在とまではいきませんが、それなりには。それが?」


「ならば、ここの木材をこのくらい皮を均等に剥いてくれんかの。枝などは人間どもが落とすでな」

いつの間にか人間の仕事も割り振っている。


「ほれ、次は人間達よ、手先が器用な奴は大工道具を持って集まれ、ほれさっさと取りに行け」

とりあえず、言われるがままの村人達。


次は龍皇の所へ

「龍皇殿、誰か北方面の魔物を集めた龍殿にドワーフの長からの命令として、5人くらいドワーフを大工道具とともに来るように集めてもらえんか。北方面なら龍殿なら半時もあれば集落を見つけ、戻ってこれるじゃろう」

自分じゃないし、良いかと気軽に頷き指示をだす。

スライムが落ちない程度に早くといわれ、渋々行く龍。

肉パーティに参加していないので、落ち込んでいるのだ。

今夜の酒ありの肉パーティを餌にやる気を出させる。


なんと彼(?)は20分で戻ってきた。

やる気は作業効率を良くするのだ。

・・・訂正しよう、やる気は底力を生み出させるのだ。


ドワーフは戻ってきた村人達に

「王都なんかでは石で家を作るがの、ここは木に恵まれておる。全て木で作っても良いじゃろう。釘がなくとも作れるやり方を教えるから、しっかり学べよ」

と上から目線で説く。

実際に物作りといえばドワーフなのだから仕方ないが。

大工の棟梁が目を血走らせてドワーフを見ている。

技を盗む気満々である。


そして集まったドワーフには

「愛し子の育つ村のため、家を作るのを手伝う。今夜はなんでも酒盛りがあるそうだから報酬はそれじゃ、文句はあるまいな!」

酒があるなら文句などあるわけがない、流石の長よ!と拍手喝采。


ドワーフによる家作りが始まった。

ゴブリンとオーガの長が木々を薙ぎ、他の魔物の長が丁寧に運んでくる。

運ばれたものの枝を人間の手先が不器用な男が落とし、

なぎ払われた側面を鋭利な爪などで魔物が綺麗にする。

ドライアドがその特性からかんながけをし、

ドワーフが厚さの指定などをする。

ドワーフが大工道具で四角い穴をその木に掘り、

その穴に合うように凸型になるように木を細工する。

そして、器用な人間がハンマーなどで叩いて入れていく。


「分かったかの、この穴とそれに入れる所が肝心じゃ」


「これだけで抜けたりしないのか?」


「もちろん、これだけではない、基本じゃよ。しかし穴の大きさと嵌める木の大きさのギリギリ具合を測るのは思っておるより大変じゃよ?木は生きて呼吸しておるでな、湿気などを鑑みて穴の大きさを決めるんじゃ。そこが分かれば抜けはせん。ギリギリのところから更に中で膨らむのじゃからな。そして応用がこれじゃ」


先ほどのは穴だったが、次は木の幅全体に細長く穴が板状にあり、そこに嵌まるように木を削りだす。

そして、そのそれぞれに穴があいている。


「分かったかの?この幅のものをこうハンマーで叩くと」

それぞれの穴が同じ位置にぴったりと重なった。


「ここにこう」

木でできた杭のような形のものをはめ込む。


「こういう技法もあるでの、お主は見て学べ」

大工の棟梁にそう告げる。


「さぁ、お主等は我等ドワーフの指示する通りに動けぃ!我等が家をつくるなぞ滅多にないぞ!」


ドワーフが木を組み立てるのに必要な技法を、木に施す。

それを人間がハンマーで叩く。

それを魔物の長が柱とするのを立てたりするのを手伝う。

そこに人間が上りハンマーで叩く

人間がハンマーをたたくのは魔物の長だと壊すかもしれないからだ。


そうこうする内に木でできた家が1軒、2軒と立っていく。

夕飯時には壊れた数以上の家が建っていた。

生きた重機と阿吽の呼吸の指揮官(ドワーフの長)と小隊部隊長ドワーフ、余っている男手。

彼等は種族の壁をまたも感じさせないコンビネーションを発揮した。


また、女衆では編み物をしている女性の所に雌が集まっていた。

はぁ~、細かいわねぇ

でもこういうの綺麗ね

分かるわぁ、魔物用に尻尾用の穴とかがあれば

これは敷物にしたら気持ちよさそうね

人間は器用ねぇ

私達でできそうなのは妖狐とドライアドかしら?

妖狐は無理よ、飽きるもの。

ドライアドに学んできてもらって、魔物用のを作ってもらおうかしら


集まっているメスは、ハーピィや朱雀、フェンリル、スライム、ホワイトベアーなどである。

一部は雌かも怪しいが。


そうして待ち望んだ夜が来る。



その頃、王宮では

「では、場合に応じてだが、兵は5000で魔術士を1000を目安に、目的は村が奪われていれば奪還、人民に被害がなければ被害がでないように遠くに魔物を散らすこと、1週間を目安といったところかの」


「虎の子の飛竜部隊が戻れば、彼等も休みを取り次向かえます。」


「確かに数は少ないが、高所からの攻撃は大きい。それも準備しておくかの。魔術士を各飛竜に1人つけるように召集の数を増やしておけ。各部隊にも武具の手入れと集合する際の手はずなど整えておけ」


「王よ、これだけの数を動かせば他国からの侵攻があるかもしれません。その場合はどうなさるおつもりで?」


「どうしようもないわな、領土と人民は奪われるが、魔物に襲われて台無しにするほうが後々苦しい。奪われても取り返せるが、台無しにされると元に戻すのにどれだけかかるか。そもそも、侵攻はないと踏んでおる。他国とて魔物の異変位は察知しておろう。ここで侵攻する馬鹿はおるまい。人間同士が争っているところに魔物が来て、漁夫の利など笑うに笑えん。我等の国々がどうしてできたのかを考えれば、まぁあるまいよ」

と王は苦笑いした。


「彼等が無事ならば朝には帰ってこれるかの?」

半ば願うように王は外を見た。


ドワーフとかもふもふしてねぇよぉ。。あのヒゲをもふもふカウントには入れられねぇよぉ。

フェンリルとか、朱雀とか主役に進めたい。

でもキャラが勝手に動いているから、主役にできない。


まだ異世界来てからもふもふどころか、一声も発していない主人公

近くにはもふもふがたくさん来てくれているのに、認識すらできていない主人公。

カワイソウ(成長すればもふもふするんだし、良いよね(嫉妬)


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