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昌幸との話し合い

上野 岩櫃城



昌幸は信勝から相談を受けていた。


信勝「昌月らは味方につけた。余程、嬉しかったようだ。

北條に着こうとしたことは気にしてない。

もちろん理解している。」


昌幸「若殿。そう言えば、信幸や信繁らと話をしたとか」


信勝は笑って、「なかなか興味深い話だった、結論から言えば、古き武田家は父の代で滅びた。

私は武田家復興はもちろんのこと、新しい武田家を作る。

で、まず御主と話をしなければならぬ、安房守」


昌幸は頷き、「して、何を」


信勝「北條に調略をかけたい。かける相手は武将ではない。

北條の忍び集団、風魔だ」


昌幸は唖然とし、「風魔に、それはまた」


信勝は昌幸に耳打ちをした。


『私が生きている、死んでいるという密書を風魔と北條の重臣に渡るようにする。

風魔には本当の情報を、北條の重臣には違う情報を流す。

真偽を探るだろうが、氏政殿はどちらの情報を信じるだろうか』


昌幸「なるほど、早雲玄瑞の頃は、風魔を重用していましたが、氏政殿の代に至ると風魔は冷遇されている。

忍びの身分を下に見ていますな。

足軽以下としか見てない。

重用している重臣に情報が行けば、おそらく、氏政殿は重用している重臣の情報を信じる可能性があります。

仕掛けてみますか。」


信勝は頷き、「氏政殿が風魔の情報を信じなければよいように持っていく。

その時を見計らって風魔を口説く。

条件は1、頭領の地位にある者は重臣として遇し、侍大将の地位も保証する。

2、下忍至るまで士分として、取り立てる。

3、私が関東を取るに当たり、北條を滅ぼしたあかつきには、津久井城を与える。

これは、昌幸、御主の忍びにも同じ条件を考えているのだ.。

こないだ、信繁と話したが、織田との違いは何かを話した中、貴賎を問わない人材登用と言う話が出た。」


昌幸「なるほど」


信勝「まず、そこから始めていこうと考えているのだが」


昌幸「変わられましたな」


信勝「変わらざるを得まい」


昌幸「信勝様、調略の一件は私が責任を持って遂行します故、お任せ下され。」


信勝は頷き、「後は上野の内政についてだが、上野は山国故、甲斐と同じことが出来るだろう。

鉱物資源はあるが、限界が来るだろう。

鉱物資源に頼らない物を考えなければならない。

上野にある産業をしっかりしたものを作り、

売り出しながら、売った銭で火縄を揃える。

軍事力を強化せねばならない。

旧来のやり方では、もう通用しない。

織田に勝つには、古いやり方で失敗した。

全てにおいてやり方を変える必要がある。

反発する者もいるだろうな」

昌幸は息を呑み、信勝「失敗は許されないし、失敗すれば、滅びるだけだ」


信勝は滅びないように、自身に言い聞かせている口調で昌幸に話した。












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