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第6話 クラス転移③

更新がまるで亀のようだ・・・

 出席確認を取り少し気まずい空気の中、先生は今日の日程について話し始めた。



「これで今日のホームルーム終わり!

 一時間目は昨日やった英語のテストをやるからみんな復習しておいてねー!」



 そう言い残して先生は出ていった。そのころにはすでに先ほどまでの重かった空気もなくなり、生徒たちはいつものように話をしたりしている。



「はぁ~、しっかしさっちゃん怖かったなぁ~」



「元々熱血教師みたいなところもあるからね」



「天然もいいけど、熱血さっちゃん先生もいいなー」



「やっぱ正真正銘あんたもさっちゃん崇拝者よ」



「だから違うって!」



 僕が本を読んでいると佐藤達の会話が聞こえる。



「てか一時間目から英語のテストかよ!やべぇ~、全然勉強してねぇ!」



「ばーか、いつも寝てばかりでろくに授業も聞いてないからこうなるのよ。少しは親友の和人の事を見習いなさいよ」



「・・・すまん怜美、俺も昨日の英語は寝ていた」



「よっしゃ流石和人!俺と一緒に赤点取ろうぜ!!」 



「香奈子ー、テストの範囲教えてくれ」



「うん、いいよー」



「裏切られた!?」



 おそらく先ほどの先生の話だろうが中心であった千生については誰も話そうとしない。

 どれだけ嫌われてるんだ千生・・・



 話もしたこともない後ろの生徒に少し同情しつつも、本を読んでいると



「あれ?」



 一人の生徒が教室の扉の前で何かしている。



「おーうどしたー?」



「いやなんかドアが開かなくってよ」



「それはな・・・お主がTOBIRAに認められていないからじゃ!」



「なん・・・だと・・・!そうか俺にはまだこのTOBIRAの先へ行く資格はないというのか・・・」



「フォッフォッフォ、そこを退け!このわしが直々にあけてしんぜよう!」



「師匠!」



「ふんっ!・・・ぐぬぬぅ・・・ほわぁぁぁぁ!!

 ・・・無理だわしには開けられん」



「師匠・・・」



 何やらバカなことをしているが、教室のドアが開かないようだ。



「あれ?こっちも開かねぇ」



「え?マジで?」



 どうやら別のドアも開かないらしい。

 そうこうしているうちに他の生徒たちも扉が開かないことに気付いていった。



「やだ!窓も開かないわよ!」



「どうなってんの?」



「ウソだろ!?」



 いくら力を込めてもドアどころか、窓も開かないことに気付いたクラスのみんなは徐々に焦っていった。



 そして、



「チッ、そこどけ」



 一人の生徒の生徒がイスの足を持って窓に向かう。

 小泉だ。



「お、おい何する気だよ!」



「うるせぇな、こんなの割っちまえばいいだろ」



 小泉はイスを振り上げ開く気配のない窓に向かって、思いっきり投げた。だが・・・



「ウソだろ・・・」



 壊れたのは投げたイスの方だった。

 窓はイスを投げられたのにもかかわらず、割れるどころか傷一つないままかわらずそこにある。



「クソ!なんだよ!これはッ!」



 次々とイスや机を投げるが全く割れる気配がない窓。

 生徒達は不安になり大声を出して外に助けを呼ぶ。

 すると



「ごめんねみんな!待った?」



 と緊張感のない声で先生が扉を開けた。



「さっちゃん・・・先生?」



「うん?どうしたの、みんな・・・ってなにこれ!?」



 先生は教室を見るや否や、その惨状に驚愕する。



「ちょっと宗太くん!何やってるの!?」

 とサチ子が扉から離れ教室に入ってきた瞬間



 バタン!



「きゃ!なんなのー?」



 扉は勢いよく締まり、先ほどと同じように開かなくなってしまった。



「どういう事?」



 生徒たちに聞くが、皆わからないという具合に首を振る。




「その質問には私が答えましょう」



 唐突な声に皆が教壇に振り向くとそこには一人の女性が立っていた。髪は銀髪、肌は雪のように白く誰もが惚けるような美人だ。



「あなたは誰ですか?学校関係者じゃなさそうですが」



 サチ子は急に現れた不審者に警戒し、生徒たちを後ろに隠しながら言った。

 銀髪の女性は微笑みながら





「私は女神です。今日は皆さんに異世界を救ってもらうために来ました」


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