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第5話 クラス転移②

キャラが定まらない・・・



こんなものでも読んで頂けたら幸いです。


  ジリリリリリ!カチッ



  朝の目覚ましで青年、菅守時雨は目を覚ます。



  うるさく鳴り響く目覚ましを止めながら、彼は時間を見ては、はぁと溜息をつく。



  「学校・・・行きたくないなぁ」



  時雨は学校には行きたくない。学校で誰かと話したりするよりも、家にいて好きなマンガやアニメをと観ている方が彼にとってずっと良かった。



  それに学校に行ったって友達なんていないし



  出来ることなら引き篭もりたい。そう思う時雨だったが彼は彼の両親に、「学校に行かないならお前には家を出てもらう」と言われ、嫌々ながらも学校に行かなくてならないのだ。



「その前に」



  ベットから起き上がり学校に行く前に彼にはやる事がある。

  PCの電源をつけ、アニメやマンガの情報を得る事だ。



 カチカチ



「っと、もうこんな時間か」



  まだ見たいのがあるのに



  気が付いたら時計の針は8時を過ぎていた。

  これは遅刻だな。

 


  制服に着替え軽く朝食をとり、家を後にする。



  これ以降、彼は彼が好きなマンガやアニメが一切見れなくなる事も知らずに





  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



  学校に着いて教室に行くと、既にホームルームは始まっている時間になっていた。



  教室を見ると教師は居なく、生徒たちが雑談を繰り替えしていた。



  まだ先生は来てないのか



  そう思い扉を開けると、雑談をしていた生徒たちがこちらを見た。

 


  ・・・何僕を見てんだよ。モブキャラ風情が



  時雨は自分の席に向かい、最近ハマっている小説を読み始めた。

 


  前回は力に目覚めた主人公が、国を襲ってきた敵の将軍を倒したところだったな



  時雨が愛読している小説は、いじめられっ子の主人公が異世界へトリップして苦労しながらも、次々と対峙する敵を倒して世界を救うといったよくある小説だ。ネットなどではそこまで人気のある作品ではなかったが、時雨はこの本を気に入っていた。



  自分もこの主人公のように異世界へ行けたらなぁ



  そんなことを考えながら本を読んでいると・・・



「いよぉ〜、おまえまた学校に来たのかよ」



  数人の男子がニヤニヤしながら話しかけてきた。



  はぁ、またこいつらか

  いい加減に 近寄って来んなよ



  話しかけてきたのは出席番号5番、小泉宗太だ。外見は中性的でスラッとして身長が高く、髪も染めているのかそれにしては綺麗な金髪で、オマケにカナリの美形だ。だがよく暴力沙汰を起こしたりしているらしく学校でも問題のある生徒だ。



「前も言っただろ?本ばっか見てるんなら学校来んなって。おまえ見てると吐き気がすんだよ」



「宗ちゃん言い方が乱暴だぞ!せめておまえ見てると吐いてしまいました。って丁寧に言わないと」



「それって結局吐いてんじゃん」



  馬鹿みたいに声を出して笑う3人の男子生徒。

  小泉のことを宗ちゃんと呼ぶやつは出席番号9番、古賀誠。その次が出席番号17番綱森浩史。

  特に関わりのあったわけでもないのに、ある日急に僕に話しかけてきたと思ったら、いきなり今みたいなことを言ってくる。

  いつもは無視したり、寝ているフリをしているけどそうすると・・・



「おい、何シカトしてんだよ」



「キモオタのくせに何調子ぶっこいてんだよ」



「コイツいい加減締めるか?」



  と、言ってくる。しかし



「っけ、しらけた。もういい行くぞ」



「えー?締めないのかよ〜」



「つまんねェーの」



  小泉たちはそう言うと 自分たちの席に戻っていった。

  殴られたりリンチにされないのは良かったが、いつもこんな感じで何もしてこないので、結局何がしたいのかよくわからない奴らだ。



 


  それから5分ほど本を読んでいると、先生がやってきた。どうやら生徒名簿を取りに行っていたらしい。



「みんなゴメンねー!それじゃあ出席取るよー!」



  先生はそう言うと出席を取り始めた。



「千生さん、千生天楽さーん?


 ・・・はぁ、彼は今日も遅刻ですか~、来たらきつく言っとかないと!」



  僕の出席を取った後、先生はある生徒の名を呼んだ。



  千生天楽、出席番号11番で僕の後ろの席の男子だ。いつも朝は居なく、昼休み頃になったらふらっと学校へ来て、気が付いたらいなくなっているクラスの遅刻魔。そして・・・



「あの~、先生?」



「ん?なぁに倉持さん?」



「その・・・彼とはもう関わらない方がいいんじゃないかと・・・」



  クラスの嫌われ者だ。



「そうだぜ!いい加減やめなよさっちゃん先生!」



「なんかある前によしたほうがいいって!」



「さっちゃんに何かあったら俺は・・・もう・・・!」



  次々と上がる生徒の達の声。

  だが先生は



「静かにしなさい」



  凍てつくような冷えた声。その声を前に誰もが喋るのを躊躇う。

  教室がシーンとなる中、先生は



「なぜあなたたちはそんなことを言うのですか?」



  と、問いてきた。



「だって彼は!」



  間宮が答えようとするが



「彼は?」



「か、彼は・・・その・・・」



  そのまま間宮は黙り込んでしまった。

  先生は、無言になった間宮を見ると



「あなたたちが千生さんを嫌っているのは分かります。そしてどうしてそこまで必死に私を止めようとするのも」



  先生はゆっくりと答えた。



「だったらなんで!?」



  間宮が叫ぶ。



「先生だからです」



「ッ!」



「どんなに悪いことをしようと、どんなに問題を起こそうと、彼は私の生徒です。そして生徒は私の宝です。そんな私にあなたたちは彼に関わるなというのですか?」



  先生の言葉を聞き、誰もが意見を言えなくなる。



「では出席を取りまーす!」



  先生は何事もなかったように出席を取り始めた。



 

  なぜ、彼がこんなに嫌わらているかは僕は興味ないが噂によると

  曰く、彼に関わると事故にあって死んでしまう。曰く、彼と話すと頭がおかしくなる。曰く、彼は人間じゃない。



  と、いうことらしい。アニメと違い、現代社会のこの時代にそんなことを信じているなんて相変わらずこいつらは頭の中がどうかしている 。

  まぁ異世界トリップなんて妄想している僕もそうだが





転移まで地味の長い・・・



おかしい・・・こんな筈では

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