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五話

「遅刻です。」

腕時計をこれ見よがしに見せつけてくる嫌な男エリオットはたかが30秒遅れたことをねちねちと30分説教してきた。しかも説教時間と30秒は削られたのではなく延長にされた。


…時間を返してください。


国王の執事って暇なのかと本気で考えた。

「…さぁ、これさえあれば大体平気なダージリンからです。」

「……はい」

「まずは、口頭だけで教えますから一人でやってみてください。」

「…はぃ」

ところが…飲んだ瞬間

「………」

エリオットはわなわなと震えた。

「え?あ、あれ?ま、まずかった…ですか?」

「…まずいどころの騒ぎではありませんよ…いったい何分いれたんですか?」

「…5分です」

「…5分なわけがないでしょう?この渋み!どうやったんですか?お湯の温度も伝えましたよね?」

「…はぃ」

「いったいどうやって時間を計ったんですか?」

「…感覚で…」

「感覚!?貴方いったい今までどうやって…」

矢継ぎ早に言葉で攻撃され心が痛いローナ。


長い…長いよ…説教が…負けない!やるぞ!


「…はぁ…では、一緒にやっていきましょう。」

「はい。」

「いいですか?くれぐれも私のことを好かないように私は貴方に微塵も興味が無い」

「??はい。」

訳の分からんことを冷静に言うエリオットに冷静に返すローナ


「いいですか?このダージリンはファーストフラッシュ(春摘み)です。ダージリンの春摘みは、高い温度で淹れると「渋み」が出るものが多く、この紅茶葉でのおすすめ温度は、80~85℃沸騰前の熱湯です。分かりましたか?」

「………はぃ」

「一般的に部屋で使われているのはこのダージリンです。しかし、ダージリンは春摘み、夏摘み、秋摘みとお湯の温度が違います。春と秋は5分ですが、夏は4分ほどで結構です。ダージリンさえ覚えてしまえばなんとかなりますよ。」

この人は私が音を上げてやめるのを期待しているのではないかと思われる…。

そんなことはないだろう…。

「もう一度ゆっくり、最初からお願いします。」

「…!!分かりました。今日はもうおしまいです。疲れたでしょう?私がお茶でも淹れましょう。」

「??何故ですか?まだ3時ですよ?説教による延長が積もり積もって今日は4時までですよね?」

「そうですが…まぁ、今日は適性検査みたいなものだったのです」

「??」

「ようは、≪こんだけ厳しいけどついてこれんのか?やめるなら今だぞ?≫という脅しみたいなものを今日はしてみました。」

淡々と述べるエリオット。

「へぇーそうなんですか。」

関心のなさそうな堅い返事。

「…今日、他の指導もしましたが…貴方以外やめてしまわれた…勿論次の就職先は与えますが。」

「あらそうですか」

沈黙の中、エリオットが紅茶を淹れる音だけが響く。

残念ながらソファーは二人掛け一つしかなく、隣どうしで座る。

「「……」」

「あ、美味しいです…」

ふと彼女の口から洩れた。

「そうですか。それはよかった。」

安堵するエリオット。

「「………」」

ただただ紅茶をすする。

気まずいのはエリオットである。

彼はいいよる女しかあったことが無い。

みんな大抵好きなようにしゃべってくる気色の悪い女どもだ…


こういう女も扱いに困る…共通の話題を探すんだ‥


「…あの…ランドマン様」

質問を探していると彼女の方から話しかけてきた。

「どうしましたか?」

至近距離に彼女の顔がある。いままでまともに見なかったがなかなかの美少女…ではなく可愛らしい女性がいた。

彼は彼女の瞳に吸い込まれそうで視線を少し下へやるとキスを強請っているようなふっくらした唇…慌てて視線を戻すとまた瞳。唇…。

「あの…ランドマン様…近い…です」

エリオットは自分が無自覚にも顔を近づけていたことを知る。

「す、すみません…」

「ああ‥いえ…」

ローナの口調はやはり冷静なものだった。

しかし、同年齢だからかまたは職業が近いからかそんなに畏まっ様子はない。

朝のこともあるのでこの口調をやめるつもりはなかった。


この執事さんに注意されたら止めればいいや…


と、考えていた。


俺は何をしている?


エリオットの心境は乱れに乱れていた。


「そういえばさっき何を話そうとしてたんですか?」

「…あの国王様の執事様がこんなに長い時間いなくてもいいんですか?」

素朴な疑問だった。

「ああ…やることはすべてやってきました心配いりません」

「そうですか。」

「「……」」

茶をすする。

沈黙。

「そういえば、さっき『私を好いてはいけない。私はお前に興味がない』みたいなことを言っていましたがあれはどういう?」

いけないとは思いつつついつい聞いてしまう。

「ああ、あれも脅しですよ私のことを好きな奴のための」

「へぇーそうだったんですね。別に私も、ランドマン様のこと好きじゃないし興味がないので効きませんでした。」


私はちょっとまだ怒っている。

幼いって言って、あんなに説教までして…

だからちょっと反撃してやる。(効果ないだろうけど…)


何かが胸に刺さったような激痛が一瞬走った。


…たしかに好きになってはいけないとあの時言った。

興味がないとも言った。…後悔している。

今の今自覚した。私は…俺はこの小さな同い年に恋をした。

支離滅裂阿鼻叫喚そんな文章ですね‥勉強します‥。

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