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僕は渡り鳥

作者: 江角 稚

僕は自由な渡り鳥。




監視されてる自由だけれど。

僕は渡り鳥

実験室で生まれた

品種改良の渡り鳥


父親も母親も

兄弟さえ知らず 生まれた僕自身の名前すら

…分からないよ

僕に付けられた番号は

365番──初めての成功例さ


この空に 実験で放たれた僕の野生の勘

試すために


僕は渡り鳥

実験室で生まれた

品種改良の渡り鳥


初めて出たゲージの外

青空は何処までも

広がって…

何処まで行けるのかな?

空の果ては一体

どんな風になってるのかな?

翼広げて 飛び出した


電線のロープに

がんじがらめな空 雲

さぁ クリアーな世界へ

逃げ出そう

電気食い破って


視点を変えたら

ほら不思議

あっと言う間に ねぇ

逃げられたでしょ?


目指すは…この白い翼

思いっ切り

広げられる場所


明日と言う名の未来乗せて

飛び続けるよ 365日

冷たい湖の中へ

ダイブしたら 見えるかな僕の未来は…


ゼリーの海の中を

懸命に泳ぐグミのような魚達

まるで此処全体が

スイーツのような一体感生命(いのち)の始まりの場所

透き通る水は日に当たり幻想的な世界作る


冷たく濡れた僕の身体をほら 風がなぜて行く

まるで日溜まりのような優しさ秘めていて…

世界の何処へ行っても

地球って美しいな…


水の中も 空の上も

自由に生きて行ける

この身体は──

時々哀しい けど

今まで見えなかった

素晴らしい物見れた時

後悔なんて生まれないんだ

"この身体で…

この世に生まれて…

こんな景色に出会えて良かった"って


僕は渡り鳥

実験室で生まれた

品種改良の渡り鳥

綺麗な物 求めて

僕は今日も…飛び立つよ


僕は自由だ。




例え、与えられた自由でも。

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