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52.5話:民の声、江戸へ届く

安政三年十二月十八日。江戸の空は鈍く曇っていた。


 冬の陽は冷たく、白んだ空気の下、江戸城の大手門前には朝早くから群衆が集まり、町は妙な緊張に包まれていた。


 この日、将軍・徳川家定の正室として輿入れするのは、薩摩藩主・島津斉彬の養女として迎えられた篤姫である。血縁ではないにせよ、島津家の威信を背負った姫君が、御台所として大奥に入るというのは異例であり、同時に政治的な意味合いが強い婚儀であった。


 ――それは、将軍継嗣問題を巡る水面下の戦いの、重大な一手だった。


 島津斉彬の狙いはただひとつ。一橋慶喜を、十四代将軍に据えること。


 この姫の輿入れには、将軍家定の病弱と政務放棄を背景に、薩摩・一橋連合が“次の将軍”を確定させようとする意志が込められていた。


 


 そしてその動きを、遠く常陸の地――羽鳥の役所にて、藤村晴人も静かに見つめていた。


 「……いよいよ、仕掛けてきたか」


 早馬にて届いた江戸からの報には、輿入れの様子と共に、大奥内の空気、南紀派の動き、そして一橋派の支持状況までが細かく記されていた。


 その手紙を机に置いたまま、藤村は立ち上がり、硝子越しに外の空を見やった。


 羽鳥の冬は厳しく、屋根瓦には朝の霜がまだ残っていた。けれども、遠くに望む山並みはくっきりと晴れ、空気は刺すように澄んでいる。


 「この地にいても……できることはある」


 つぶやいた声は静かだったが、その瞳は燃えていた。


 


 「江戸での輿入れは、どうやら無事に終わったようです」


 報告に来たのは佐川町奉行であった。文を携えた彼は、やや沈んだ顔で言葉を続けた。


 「ですが、大奥は相変わらず水戸家に冷ややかです。女癖の悪さを今でも根に持っている者が多く……斉昭公への偏見が慶喜公にも及んでおります」


 「斉昭の評判が悪いのは……まあ、否定できないな」


 藤村は苦笑した。


 「ただ、そのことで慶喜の資質まで否定されるのはおかしい。問題は、“見せ方”と“語り口”だ。こちらから何もしなければ、江戸では勝手な評判だけが一人歩きする」


 彼は机に散らばる書類をひとつひとつ見直し、やがて地図を広げた。


 羽鳥から江戸へ通じる陸路。海運路。すべてを見ながら、彼の指は“書状の行先”に印をつけていった。


 


 「藤村殿、お出になるおつもりで?」


 佐川が問うと、藤村は首を横に振った。


 「いや、私は羽鳥から動かない。羽鳥を離れれば、ここで築き上げてきた“信”が揺らぐ。だが、文なら届く。言葉が届けば、人も揺れる」


 彼は硯を引き寄せた。


 「今、江戸で必要なのは、“一橋慶喜という人物が、恐れではなく希望をもたらす存在”であるという実例だ。……その“証”が、この羽鳥にある」


 


 その夜、藤村は三通の書状をしたためた。


 一通は水戸藩本家宛。常陸の羽鳥における学問・治安・郵便制度の改革報告。


 一通は一橋邸宛。人々の声が届く仕組みが、どれほど民の安寧を支えているかの具体例。


 そして最後の一通は、かつて薩摩の中臈として江戸に入った者を経由し、大奥へと届くよう工夫された文であった。


 その手紙には、羽鳥で行われている取り組みのごく一部――読み書きの普及、夜学の開始、郵便制度とその効果――を、静かな言葉で綴っていた。


 >「羽鳥の町では、灯火の下で書が読まれ、子が学び、親が働く時を得ました。

 >これは、ただの便利の話ではなく、“誰もが自分の声を持てる”という仕組みです。

 >その仕組みの先に立つにふさわしい方が、一橋様であると、私は信じております」


 


 翌朝、冷気を裂くように走る伝馬の蹄音が、羽鳥を出発していった。


 送り出した使者の背中を見送った藤村は、ふと小さく息を吐いた。


 「……あとは、言葉が届くかどうか、だな」


 空を仰げば、薄曇りのなかに、わずかに陽が滲んでいる。


 幕府の屋根に陽が差すか、雲に覆われるか――その分かれ目に、羽鳥の声が届くことを願いながら、藤村は静かに執務へ戻っていった。

江戸城・西の丸御殿。

 その奥、女人禁制の規律に守られた聖域――大奥は、外の寒さとは無縁なぬくもりと、しかし冷ややかな視線の交差する空間だった。


 篤姫は、障子越しに降りる冬の光を見つめていた。輿入れして五日。最初は歓迎の装いで迎えられたものの、時間が経つにつれ、大奥の空気は次第に硬質さを帯びていった。


 (やはり、水戸への反発が根強い……)


 表向きは笑顔の女中たちも、背を向けた瞬間に気配が変わる。

 とくに御年寄格の中には、かつて斉昭公が将軍家斉時代の御台所に侍らんとした話を蒸し返す者までいた。


 「女癖の悪さは、家風に出ると申します」


 「一橋様もあまりにお若い。品格は……まだ定まっておられぬでしょう」


 そうした囁きは、小声ながらも決して隠されるものではなかった。


 篤姫は、帯を正し、深く息をついた。


 (私は将軍の妻としてここに来た。だが、ただの妻で終わるつもりはない)


 彼女の本懐は、一橋慶喜を将軍継嗣とすること。斉彬公の意志であり、薩摩と幕府、そして日本のための選択だと信じていた。


 


 その朝、大奥の一角にひとつの文が届いた。


 表書きは、羽鳥役所。差出人は「常陸国羽鳥行政頭取 藤村晴人」と記されている。


 文を受け取ったのは、かつて篤姫の侍女として仕え、今は中臈の立場にある“君江”であった。彼女は文を丁寧に包み、誰にも見られぬよう部屋へ持ち帰ると、ゆっくりと封を解いた。


 


 墨のにおい。筆の丁寧な運び。文には羽鳥の町の様子が綴られていた。


 読み書きが行き渡り、子どもも老人も自らの手で言葉を記すようになったこと。

 夜には灯火の下で本が読まれ、町では“声”が届くための帳簿が開かれていること。

 人々が、ただ与えられるのではなく、自分たちの力で暮らしを変えようとしていること。


 最後の一文は、こう結ばれていた。


 >「羽鳥にて育まれし人の営みは、決して奇策ではございません。

 >静かに、しかし確かに、人を変え、町を変えております。

 >この積み重ねが“次の将軍”の姿をも定めるものと、私は信じております」


 君江は文を胸に抱えた。


 (この人は……本当に“外”から、変えようとしている)


 大奥という“内”の最奥にまで届いた手紙。

 それは剣でも金でもない、けれど、何より重い“説得”だった。


 


 その夜、君江は篤姫にそっと文を差し出した。


 「これは……羽鳥から?」


 「はい。御台様とご縁のあった方から、密かに届けられたものにございます」


 篤姫は文を静かに開いた。


 読み進めるごとに、彼女の目にわずかな光が戻っていく。


 「……あの方、まだ羽鳥にいるのですね」


 「はい。羽鳥に留まりながら、書を通じて江戸とつながる道を選ばれたようです」


 篤姫は文を閉じ、机の上に置いた。


 「力を持つ者が何かを変えるのではない。何かを変えたいと願う者が、力を生むのです――。そんな声が、届いてきました」


 


 翌日、大奥の中で微かな変化が起きた。


 君江がひとつ、篤姫の提案を口にした。


 「一橋様に関する噂が流れておりますが……近ごろ、水戸の羽鳥で起きていることをご存知でしょうか」


 女中たちの反応は鈍かったが、君江は構わず続ける。


 「水戸の血筋といっても、粗野なだけではございません。そこにあるのは、“民と向き合おうとする力”なのです。もし、それが江戸にも必要であるなら……御台所のお言葉が、道を照らすやもしれません」


 その場にいた者たちは一様に顔を見合わせた。

 噂ではなく、実績として語られる“羽鳥の仕組み”。その名が、大奥の女たちの間に入り込み始めた。


 


 その夜、篤姫は灯の下で文をしたためた。


 誰宛でもない、ただ“言葉”として、自分の思いを記したものだった。


 >「私は、この御殿に閉じ込められるために来たのではありません。

 >私は、誰かの道を照らすために来たのです。

 >もし一橋様が、その先に立つべき方であるなら――私は、そう信じる者の声を、ここに集めて参ります」


 小袖の袖口から、筆の先に墨が落ちた。篤姫はそれを気にせず、手を止めなかった。


 


 そして、数日後――。


 羽鳥の藤村の元に、一通の文が届いた。


 封に差出人の名はない。だが、文の最後にはこう綴られていた。


 >「灯火を守る者の声が、ここまで届きました。

 >その灯が消えぬよう、私もまた言葉を重ねましょう。

 >今はまだ微かな風音ですが、いずれそれは、誰かの心を動かす風となるでしょう」


 藤村は黙って文を読み終え、静かに頷いた。


 「……ならば、こちらももう一手、打つとしよう」


 彼の目は、再び筆へと向けられていた。

羽鳥の空は、年の瀬の色を深めていた。

 空気は冷え込み、田畑の畔に霜柱が立ち、街道沿いの松に結ばれた注連縄が風に揺れている。年末の市も近づき、町には正月支度にいそしむ人々の姿があった。


 だがその空気の中、役所の一室では、まったく別の緊張が漂っていた。


 


 「これは……一橋邸から?」


 藤村晴人の机に置かれた封書には、水戸藩の重臣・平岡円四郎の名が記されていた。

 文面は整っており、決して慌ただしさは感じさせないが、そこには、明確な危機感が潜んでいた。


 >「大奥内の空気、確かに僅かながら変わり始めております。

 >篤姫様の意志は届きつつあります。

 >しかしながら、南紀派の動きも活発となり、“御三家から将軍を”との声が老中首座周辺で強まっております。

 >とくに、紀州徳川家茂様の名が挙がりはじめ、“若年ゆえ御心の柔らかきことこそ相応”と評されております」


 藤村は、口を引き結んだ。


 「……つまり、こちらが一手進めば、あちらも対抗して一手打ってくる。“見えない戦”だな」


 佐川町奉行がそばで小さく唸った。


 「おそらく、南紀派は“穏便に治まる”人選として、年若き家茂様を推してくるおつもりでしょう。まだ十三か十四……政に関わるには早すぎる年齢ですが」


 「その“若さ”こそ、彼らにとっては好都合だろう。取り巻きで固め、操るためにな」


 藤村は静かに言った。


 


 「水戸は、敵が多い」


 その言葉を呟いたのは、小野寺だった。

 羽鳥の町で行政補佐を務める彼は、日頃は穏やかで無口だが、このときばかりは明確な感情をにじませていた。


 「水戸の改革は常に激しかった。斉昭公の手法も、賛否が分かれる。……藤村様、それでも、進めるおつもりですか」


 藤村は頷いた。


 「私が信じているのは、斉昭公でも、慶喜公でもない。――“人が変わる”という事実だ」


 彼は机上に置かれた一冊の帳面を開いた。それは“羽鳥の声”を記した記録である。


 小さな商人が、灯火のおかげで夜に帳簿をつけられるようになった。

 孤児の子が、郵便屋の手伝いで日銭を稼ぎ、学びの場に通うようになった。

 女たちが、夕刻の時間に読み書きを習い始めた。


 「これが、“力なき者が自分の手で運命を変える”証拠だ。将軍職を継ぐ者に必要なのは、そうした民の声を“理解しようとする意志”だ。……それを、羽鳥は形にしている」


 


 藤村は新たに筆を取り、一通の文をしたためた。

 宛先は平岡円四郎――一橋慶喜の側近であり、水戸藩の理知と戦略を司る男である。


 >「“聡明であること”が、なぜ不安を生むのか。

 >その答えは、“民が知られていない”からであると私は考えます。

 >民が何を思い、どう動いているか。

 >それを知らぬままに判断されれば、いかなる賢才も独断と見なされてしまう。

 >ゆえに私は、羽鳥の仕組みを、江戸の“誰でもない誰か”に、語らせたいと考えております」


 


 この一節は、やがて“江戸での演説”という大胆な構想へとつながっていく。


 もちろん藤村自身が江戸に赴くことはできない。

 だが、羽鳥で学んだ者が、あるいは文通を通じて育った若者が――“羽鳥の光景”を語れるのではないか。

 そうした人材を、彼は町の中から選びはじめていた。


 


 町の広場では、なつめが壁新聞を張り替えていた。

 新たな見出しは、こう書かれていた。


 >「羽鳥の光を、都へと届けよう」


 横で見ていた町の女たちが、「まぁ」と声を漏らす。


 「都なんて、大層な……」


 「けど、書いてあること、わたしらのことだわね。お蔭で本読めるようになったもんね」


 「うちの子も、読み書きができるようになって……」


 小さな会話が、光のように広がっていく。


 


 その夜、藤村の元に水戸本藩からの密書が届いた。


 >「南紀派の主張、“家茂様は大人しい”との評判が幕閣に広まりつつあり。

 >このままでは、“一橋様は気質が鋭すぎる”との印象に押されるやもしれず。

 >羽鳥の民の声を“継嗣に必要な徳”として、何らかの形で提示すべし」


 藤村は静かに文を置き、高台に出た。


 町には灯火が続いていた。


 石畳の通りには、今日も郵便屋が走っていた。

 母子が並んで文字を書いていた。

 老人が、隣の子どもに筆を教えていた。


 「ここには、声がある。――ならば、それを“証”としよう」


 彼の目は、冬空の下で確かに光っていた。

年の暮れを告げる短い冬至の翌日。

 羽鳥の町は、昼間の寒気を反映しながらも、凍てつくほどの静寂にはならなかった。日の増す気配が、町に新たな生気を注いでいるかのように感じられた。


 行政舎の奥、藤村晴人は一人、深夜にも似た薄明かりの下で筆を執っていた。

 机の隅には、昨日町から集めた“民声帳”が山のように積まれている。


 ――「夜に帳簿がつけられるようになりました」

 ――「幼い子らが、灯火の下で文字を練習しています」

 ――「郵便屋さんが来ると、町全体が期待でざわめく」


 その一つ一つに、彼はゆっくりと目を通していく。

 この“民の実感”こそが、将軍後継を巡る議論において最強のエビデンスとなる。


 そんな折、役所の門が静かに開かれ、水戸からの早馬便が届いた。

 届いたのは一通の書状――差出人は、水戸に戻った藤田東湖。

 羽鳥の民意と現況について、ひと言の激励とともに、今こそ慶喜支持の声を明確にすべきだとの意志が記されていた。


 ――幕府内ではすでに南紀派が支配力を強めている。井伊直弼ら譜代層が、若き家茂を次期将軍とする動きを進めつつある。

 ――斉昭公の遺志を継ぐ慶喜には、地方からの“証し”として羽鳥の変革がある。今こそ示すときだ、と。


 藤村は一瞬沈黙し、やがて穏やかな声で呟いた。


 「水戸も動いているか……」


 翌朝、町では冬とは思えぬ活気が戻っていた。広場には、朝刊が張り出され――それはなつめの手になる最新号“未来通信 第三号”だった。

 見出しにはこうあった:


 >「羽鳥から、江戸に届ける民の声」


 人々はその紙面を読み、互いに頷き合っていた。


 ――老人が妻へ、

 ――親が子へ、

 ――若者が語りかける……


 すべての声が、小さな一町から湧き起こる“確かな力”になっていた。


 藤村はその光景を眺めながら、そっと書状を手に取る。


 「ならば――」


 午後、西の高台に集められた若者たち四人。うち一人には、なつめも混じっていた。

 彼らの胸には、それぞれに想いのこもった布包みが握られている。


 「これは、羽鳥の“変化”を伝えるものです。江戸へ着いたら、どうか真っ直ぐに語ってください」


 藤村は一通ずつ包みを手渡しながら、ゆっくりと眼差しを送った。


 「ただ、政治を語るのではない。町の空気、民の声。どうして変えようと思ったか、その“気持ち”を届けてほしい。それだけで、相手の心は動くのです」


 一行は黙って包みを受け取り、うなずいた。


 「……わかりました」


 役所を辞し、四人は雪割りの道を南へと歩き出す。

 まるで光を運ぶ窓のように、雪が舞い穏やかに落ちはじめていた。


 ──夜が遠ざかるほどに、

 ──声は、道とともに、江戸へ伸びていく。


 月明かりに照らされた石畳を、若者は息を切らしながら進んでいく。


 「江戸に着いたら……きっと、届くはずです」


 なつめの声は、少しだけ震えていたが、まっすぐに先へと向かっていた。


 その背中を見送りながら、藤村は遠くを見つめていた。


 「阿部正弘が病に倒れるなら、幕閣は大きく揺れ動くだろう。だが――」


 彼は振り返り、広場に集まる町民を見渡した。


 「……負けない。

 この町で築いた『民の声』が、忽ち消えるものではない。

 まだ、風は吹き始めたばかりだ」


 その目は凛としており、灯火よりも強い意志が宿っていた。

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。


水戸藩から遠く離れた江戸の大奥、そして将軍継嗣問題という大きな歴史の渦の中に、羽鳥からの声が少しずつ届き始めています。

篤姫や慶喜の未来、そして地方に生きる民の想い――今後の展開も、ぜひ見守っていただければ嬉しいです。


 この物語が少しでも面白いと感じていただけたら――

**「評価」「ブックマーク」「感想」**のいずれか一つでも、ぜひよろしくお願いいたします。

皆様の応援が、物語を紡ぎ続ける力になります。


それでは、次回もどうぞお楽しみに!

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