30話:糸の道、民の手に
秋の風が涼やかに吹き抜ける水戸城下。大通りに面した蔵造りの一角では、見慣れぬ品がずらりと並べられ、人々の目を引いていた。
「香り石鹸、いかがでございましょう! 江戸では奥女中さま方にたいそう人気と聞きます!」
威勢の良い声を張り上げていたのは、町人あがりの才人・弥太郎だった。彼が中心となって設立した「水戸藩特産商会」は、ついに本格始動を迎え、今日がその“市”の初日だった。
香り石鹸、南蛮渡来の香油を使った髪油、晒し布で丁寧に包んだ入浴用薬草。すべてが藩内の技術と材料で作られたものであり、幕府の御目見え筋にも通じる品揃えだった。
「なんだいこれは、えらくいい匂いじゃないか」
通りがかった女性たちが鼻をくすぐられ、立ち止まる。
「水戸で、こんなもんが……?」
「江戸から取り寄せたのかと思ったら、水戸産? ほんとかよ」
人々のざわめきが、期待と驚きに満ちていく。
その様子を、離れた屋敷の縁側から眺めていた藤村晴人は、湯呑を傾けながらひとつ息を吐いた。
「始まったな、弥太郎」
彼の傍らには、経理担当の若き藩士・梅沢が控えていた。
「物流網の再整備、商会の設立、各町人の取りまとめ……晴人さまの采配なくしては到底、実現できませんでした」
「いや、あいつが動いたからこそだ。俺の役目は、道を示すことだけだよ」
梅沢が驚いたように目を丸くするが、晴人は構わず話を続ける。
「ただな、真に変わるのはここからだ。物を運び、人を動かし、藩の内と外を結ぶ。足元を固めなきゃ、上物なんて崩れるだけさ」
その“足元”の一端を支えるのが、いま晴人が力を注ぐ“もう一つの計画”だった――足踏みミシンの国産化である。
***
その晩、晴人は数人の職人たちを伴って、町外れの鍛冶場にいた。
火花が飛び散る音、槌の重みが鉄を叩く振動。鍛冶職の棟梁・佐平と、木工師の鶴造が並び立ち、目の前に置かれた奇妙な図面を眺めていた。
「……これが、“ミシン”とやらの構造で?」
「歯車とテコの組み合わせで、針を上下させ、布を縫っていく仕組みだ。足踏みで動力を伝えるから、手は自由になる」
晴人が取り出したのは、iPad。江戸の灯りの下に浮かび上がったのは、現代のミシンの分解図だった。複雑な歯車、クランク軸、針の上下機構まで、精密な設計が映し出されている。
「蒸気でも水車でもねえ……踏み板だけで、これが動くってのかい」
「動くさ。文明の力ってのは、時に足元から変わるものだ」
そう言いながら、晴人は画面を指で拡大し、各部品の機能と素材を説明していく。
「歯車は水戸の鉄で十分作れる。軸受けには銅合金、針は鍛錬された鋼が要る。フレームと踏み板は木で構わないが、反発力を活かすように細工が必要だ」
佐平と鶴造は顔を見合わせ、無言で頷いた。
「面白ぇ。やってやろうじゃねえか」
「ただし、針の精度は簡単じゃねぇぞ。普通の鍛冶仕事とは勝手が違う」
「わかってる。だが、お前たちになら任せられる」
晴人がiPadの画面を閉じると、鍛冶場の熱気の中に小さな静けさが満ちた。
職人たちは図面を持ち帰り、早朝から試作に取りかかることとなった。
***
翌朝――
藩政の会議を終えた晴人は、屋敷の書斎に戻っていた。
iPadの画面では、欧州で普及していた「シンガー型ミシン」の構造動画が流れている。針の上下運動と送り歯の連動、テンション機構の仕組み、足踏み板からのクランク駆動――
「歯車の比率を計算すれば……踏力を逃がさず、連続動作が可能か」
彼はメモアプリを開き、思考を走らせる。クランクの長さ、回転数、ギア比――藩政の合間に練られた知見が、指先で記録されていく。
ふと、机に置かれた古びた手帳に目が止まる。かつての幕臣が記した“家計と暮らしの記録”だ。
「女たちが針を手に、夜な夜な裁縫していた……あの労力を、軽くしてやりたい」
――文明は、足元から始まる。
――暮らしを変えれば、心も変わる。
そして心が変われば――国も変わる。
晴人の瞳が静かに光を帯びた。
「まずは、一台。水戸で作る。話は、それからだ」
その言葉とともに、水戸の地に、小さな“革命の歯車”が、音もなく回り始めていた。
火の気がまだ残る早朝の鍛冶場に、鉄と油の匂いが立ち込めていた。炉の残り火を確認しながら、棟梁の佐平は分厚い眉をひそめた。
「この歯車の山を全部作るのか……しかも、手のひらサイズで、隙間が一分(約三ミリ)もないだと?」
「それが“西洋式”の恐ろしさよ」横で苦笑したのは木工職の鶴造だった。「こちとら、釘抜きでも一分半のズレは誤差の範囲だったがな」
二人の背後では、職人たちが鉄棒を切り出し、小槌を打ち下ろしていた。木工の者たちは、漆を塗った細いフレーム材を丁寧に削り、足踏み台の試作に取りかかっていた。
その中央に立って、晴人は一枚の紙を掲げていた。記憶をもとに模写した、精密な歯車の配置図だった。
「この歯車が三つ、直線に並び、それを革のベルトで繋ぐ。回転運動を上下運動に変えるのが、このクランクだ。精度は……一分の一以下。刃先がブレると縫い目が乱れる」
「布を押さえる金具も必要だな」職人のひとりが口を挟んだ。
「ある。『押え』と呼ばれる部品だ。ばね仕掛けにして、布の厚みに応じて力を調整する構造だ」
「ばね?」と誰かが言う。
「鉄を熱して螺旋状に巻き、冷やして固める。道具で巻ければ理想だけど、まずは火箸の要領で巻いてみてくれ」
「妙なことを言う」佐平がぽつりと呟いたが、口元は笑っていた。
鍛冶場の片隅では、試作の“針”が何本も並べられていた。材質は安来鉄。もとは刀鍛冶が打ち損じた刀身の断片を使ったもので、精度が命とされる部品だった。
「この針が命。ほんのひと息、傾けば布を噛まずに空を打つ。ここは……俺がやる」
そう言ったのは、見習いながらも目の確かな若者・陣太郎。小柄な体躯で人混みに紛れていたが、晴人は初対面で“逸材”と見抜いていた。
「任せたぞ、陣太郎。お前の手先の器用さは、時計職人以上だ」
「へいっ!」
彼の目が、今までに見たこともない輝きを宿していた。
***
三日後。ついに“試作機一号”が姿を現した。
真鍮で固定された木枠。足踏み台は滑らかに動き、歯車も音を立てずに回る。しかし――。
「……布が送られない」
試しに晒し布を挟んで縫い始めた瞬間、針は上下に動いたが、縫い目が一点に集中してしまい、布が前に進まなかった。
「布送り機構が、ない」晴人がぽつりと呟いた。
「図面にもなかったな」佐平が額の汗を拭いながら言った。
「いや……あったはずだ。思い出した。歯車の陰に、小さな円盤があって、それが布を少しずつ送っていた」
晴人は、脳裏に焼きついた映像を頼りに、地面に指で素早く円を描いた。
「この“送り歯”が、針の上下に合わせて布を前へ送ってたんだ。円盤の表面に細かい突起があって、布を軽く押し上げながら進めるようになってた。……そういう構造だった」
「……見ただけでそんなことがわかるのか」
鶴造が目を丸くするが、晴人は頷く。
「見て、覚えて、真似る。それがこの時代の、最善手なんだ」
その夜、職人たちは再び設計図を描き直し、“送り歯”の軸構造を試作した。
***
翌朝、弥太郎が市場の様子を伝えにやってきた。
「香り石鹸、大当たりですぜ。女中衆が列を作って並んでます。特に“薫衣草と米ぬか”が人気とか」
「ほう、それは良かった」
晴人は笑いながらも、ミシンの部品に向けて目を走らせていた。
「それと、耳寄りな話がひとつ。あの品々を見た町人連中が、“こりゃ、江戸より先に時代が変わるかもな”って呟いてました」
「時代が……?」
「冗談混じりでしたけどね。でも、口にするってのは、変化の兆しがあるってことです」
晴人はふと手を止め、窓の外を見る。
外では、洗濯物が風に揺れていた。干された布が陽に透け、光を弾いている。
「あれを……もっと楽に、速く、美しく縫えるようになれば――暮らしが変わる」
弥太郎が小さく笑った。
「で、その小さな機械で、何が始まるんで?」
「……革命だよ。静かで、日々の暮らしを変える“民の革命”だ」
鍛冶場の隅では、陣太郎が、ひとつの針をじっと見つめていた。光を受けてきらめく、その小さな部品に、すべての未来が詰まっているかのように。
晴人は立ち上がり、皆に告げた。
「この一台を、今月中に完成させる。名もなき者の手に届く、機械にする。それが“始まり”だ」
職人たちの目が、火のように輝いた。
水戸藩が動き出していた。
それは、刀でも、銃でもない。
“針と歯車”が、国を変えようとしていた。
鍛冶場の炉に再び火が灯ったのは、夜が明ける少し前のことだった。まだ眠りの残る空気の中、赤く燃える炭火が、職人たちの顔を照らしている。
「……いい加減な作りじゃ、動かねぇってことがよく分かったな」
そう言ったのは棟梁の佐平。腕組みをして、前日に失敗したミシンの試作機を眺めていた。隣には、木工職の鶴造が、うんうんと頷きながら立っていた。
「送り歯ってやつ……あれが布を前に進めてたんだな。こりゃ確かに、道具じゃなく“仕掛け”だ」
晴人は紙の上に再構成した図を描いていた。iPadの記憶を頼りに、実物を見ずとも、頭の中の映像と手の感覚を頼りに、歯車の組み合わせや軸の位置、布送り機構の仕組みを導き出していた。
「布を送るのは、針の上下と連動したトゲ付きの歯車――“送り歯”だ。これを一針ごとに、少しずつ動かす必要がある。上下だけじゃダメなんだ」
「なるほどなぁ……歯車の下に、もうひとつ仕掛けを入れんといかんってことか」
「そう。しかも動きは“間接的”に伝える。直接だと、針の動きが狂う。だからクランクと連動するように、別軸を設ける必要がある」
職人たちはその説明に驚きながらも、すでに手を動かし始めていた。
――鉄は、鍛冶場の熱を帯びて赤く光り、
――木は、カンナと鑿で美しい曲線を描き、
――油は、金属と金属のわずかな隙間を滑らかに繋いでいった。
若い見習いの陣太郎は、相変わらず針を削っていた。だが、その眼差しは昨日とは違っていた。失敗を糧に、精度という言葉の重みを身をもって知ったからだ。
「……針が傾くと、縫い目が波打つ。布がずれる。……つまり、命の一突きなんだよな」
彼はそう呟きながら、一本一本の針先を丁寧に仕上げていく。仕上げた針は、顕微鏡もない時代の中で、ほとんど感覚だけを頼りに、光の反射でその出来を確認するという、高度な“勘”の世界だった。
その日の夕刻、再び組み上がった試作機が姿を現した。
今度は、木枠の下部に新たな歯車がひとつ追加され、針の動きと連動して布を前に進める“送り歯”が取り付けられていた。見た目はほとんど変わらないが、内部構造は大きく進化していた。
晴人が深呼吸をして、足踏み板を押す。
――カタン、カタン。
歯車が滑らかに回転し、針が上下する。その針に導かれて、布の下に設けられた小さなトゲ付きの板が、布を“前に、わずかに”送っていく。
「縫えてる……!」
誰かが声を上げた。白い晒布に、黒い縫い目がまっすぐに走っていた。先ほどまで一点に集まっていた針の跡は、もうどこにもない。滑らかに、一定の間隔で、布の上を糸が繋いでいた。
「これが……“ミシン”か……」
佐平の言葉には、畏敬と驚嘆、そして自分たちの手で作り上げたという誇りが混じっていた。
「これで……変えられるな、暮らしが」
晴人はぽつりと呟いた。その声に、職人たちはただ頷いた。
「縫うのに一日かかってた布が、半日で済む。いや、慣れれば一刻(約二時間)もあれば仕上がる」
「手縫いよりも、縫い目が整っていて丈夫。しかも、初心者でも扱える……」
「町の女衆が見たら、腰を抜かすかもしれねぇな」
皆が笑った。だが、その笑いの中には、これがただの“便利な道具”ではなく、時代を動かす力になることを、本能で感じていた証があった。
「このまま藩内に広げて、貸し出し制度を作る。そして、使った者が使用料を払い、藩の収入にもなる……」
「女中頭が欲しがるだろうな。道場の袴や、旅籠の寝具、何にでも使えるぞ」
「晴人さま、これを“目玉商品”にしませんか?」と弥太郎が提案する。
晴人はしばし静かに、木と鉄の塊を見つめていた。
「……これを、誰が見ても誇れる品にしたい。いつか、これを見た他の藩や国の者たちが、“日本の仕事は丁寧だ”と認めるような……そんなものを目指したい」
周囲がしんと静まりかえった。職人たちが、晴人の言葉の真意を飲み込もうとしていた。
「そのためには、数だけじゃない。“質”を守らねばならない。一つひとつ、丁寧に。信頼を積み重ねるように」
「……雑に作って、信用を落とすような真似はしねぇってことだな」
佐平が静かに言った。誰よりも“手の仕事”の価値を知る男の、重い言葉だった。
晴人は頷いた。
「そうだ。この技術が広まるほど、使う人も増える。そのとき、最初の一台の質が、すべての評価を決める」
「……わかった。俺たちが作るのは、ただの道具じゃねぇ。未来の民の、希望の種だ」
佐平の言葉に、工場の空気がわずかに引き締まった。
「よし。じゃあ次は、糸切れを防ぐために、針穴の形も見直してみるか」
「いや、針だけじゃない。布送りの滑りを抑える仕上げも試してみたい」
職人たちの視線が、それぞれの手元と機械に戻っていく。
晴人は目を細めた。
「これは、ただの機械じゃない。民が自分の手で暮らしを変える、“民の武器”だ」
――静かなる革命が、水戸の片隅から始まろうとしていた。
日が沈み、空に薄墨のような色が広がり始めた頃――。
鍛冶場の一角では、完成したミシンを囲みながら、静かな余韻が流れていた。
誰もが、成功の手応えと、次なる工程への緊張感とを同時に抱いていた。
晴人は、針の動きを見つめながら、小さく頷く。
「……ここからが、始まりだ」
職人たちが顔を上げる。彼らの手には、煤にまみれた工具と、試作品の残骸があった。それらが、まさしく試行錯誤の証だった。
「これを“産業”にしなければ、ただの珍品で終わる。藩の未来を支えるなら、これを広げ、育てなければいけない」
晴人の言葉に、佐平が頷いた。
「じゃあ、どうすんだ? もう何台も作れるもんでもねぇし、見よう見まねじゃ動かん代物だぞ」
「だから、“見本”が必要だ」
晴人は、囲炉裏の近くにあった紙の束から一枚を抜き取った。
それは、彼がiPadの記憶を元に描き直した、ミシンの分解図だった。
内部構造、各部品の形状、歯車の勘合、滑車の角度、針の可動域……。
それぞれに番号が振られ、注釈が記されていた。
「図面と、使い方の“手引書”を作る。そして、それを基に“技術伝習所”を開く」
「職人を育てるってことか?」
「そう。一人で十台作るより、十人で一台ずつ作れるようにしたほうが、よっぽど早い」
鶴造が低く唸った。
「……道具を作る人間と、使う人間。どっちも必要ってわけか」
「だから、仕立屋にも声をかける。女中頭や繕い職にも。道具と仕事の間をつなぐ人がいないと、ただの鉄屑になるからね」
そのとき、陣太郎が声を上げた。
「晴人さま! こっちの細い針、試してみませんか?」
晴人が受け取ると、手にした瞬間、その細さに目を見張った。まるで繊細な絹糸のように、針がしなる。
「……よくここまで削ったな。まっすぐに通ってる」
「はい。今日はずっと、光を反射させて“ぶれ”を見てました。たぶん、布が薄いときでも引っかからずに動きます」
晴人は、その針を機械に取りつけた。
晒布の代わりに、今度は木綿の柔らかい生地を置く。
――カタン、カタン。
滑らかに、音が重なる。
針が、まるで空気を縫うように軽やかに動き、布地にすうっと黒糸を走らせていく。
「……やるな、陣太郎」
佐平が感心したように頷き、彼の背中を軽く叩いた。だがその手は、職人として認めた証のようでもあった。
「晴人さま……」
今度は弥太郎が声をかけてきた。彼の手には、何かを書き連ねた帳面があった。
「これ、藩の出納担当に話を通して、量産化に向けた予算の目安を組んでみました」
晴人が帳面に目を通す。
部材ごとの費用、木枠と金具の仕入れ価格、見習いの工賃、道具の維持費、そして……。
「……貸出制度の利益モデルまであるのか」
「はい。“一日三文”で貸し出す計算です。月に十日稼働でも、元は取れます。三年で一台ぶんの償却が終わります」
「……一文の重みは時代で変わる。けれど、“手間が浮く”という価値は、どの時代でも普遍だ」
晴人は目を伏せながら呟いた。
ふと、幼い頃に祖母が言っていた言葉が思い出される。
――人の手で繕うということは、人の暮らしをつなぐということだよ。
その意味が、今ようやく骨の髄にまで染み入っていく。
「……俺たちの仕事は、“人の時間”を増やすことだ」
ぽつりと呟いた言葉に、誰もが顔を上げた。
「今まで縫い物に割いていた時間を、別の何かに使えるようにする。休む時間でも、学ぶ時間でも、商いの時間でも」
「“手間が減る”ってのは、“生き方の選択肢”が増えるってことだ」
佐平のその言葉に、場にいた全員がしばし無言になる。
やがて、誰からともなく、鍛冶場に笑みが広がっていった。
「晴人さま。あんたの言う“未来”ってのが、ようやく少しだけ見えた気がするよ」
「俺たちの手で、作れるもんなんだな……こんな“新しい暮らし”を」
「いや……これはまだ“はじまり”だよ」
晴人は、赤くなり始めた西の空を仰いだ。
暮れなずむ光の中で、ミシンの木枠が、まるで一つの“意志”を持っているかのように佇んでいた。
――それは、革命の原点だった。
火も銃も使わない。血を流すこともなく、ただ静かに、確かに。
人の生活を変えていく道具。
それが、晴人がこの時代に持ち込んだ“最初の矢”となる。
「さあ、次は……“糸”だな」
「糸?」
「うん。細くて強くて、よく撚れてる。品質を揃える技術が必要だ」
「……そっちも、作るのか?」
「もちろん」
晴人の目が、再び光った。
ただ“使えるもの”を作るのではない。
“見本”となるものを、未来に遺すために。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます!
『水戸藩から始まる幕末逆転録 ~俺、公務員だけど、日本を救います~』は、
おかげさまで多くの方にご注目いただき、
日間ランキング(パニック・SF)で最高【2位】を獲得!
週間ランキング【4位】、月間・四半期にもランクイン中!
という大きな反響をいただいております。
ですが――
ポイントや感想、レビューがまだまだ少なく、
「応援したい」と思っていただけた方の“ほんの一押し”が必要です。
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一言でも感想を添えていただけたら
そのすべてが、作品を未来へ進める力になります。
もし「続きが気になる」「この物語の先を見たい」と思ってくださったら、
どうか応援の気持ちを形にしていただけませんか?
皆さまの応援が、次の物語を描く大きな原動力になります。
今後とも『水戸藩逆転録』をどうぞよろしくお願いいたします!