第7章 性善説
1ヶ月後、再教育の過程を修了した彼女は現在、C区の病院での治療を受けている。
彼女は再教育途中で精神に支障をきたが、再教育を⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎私はほぼ拷問とも捉えられてもおかしくないような再教育の内容に反吐が出そうになったのだが仕方がなく続行した。そのため、私は新言語秩序よりも再教育を⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎自分に対して最も嫌悪感を抱いている。
その贖罪のためにもこれからの社会復帰サポートには全力を尽くそうと思う。
通常なら再教育中に精神に異常を検出したら、その時点で再教育は中止となるはずなのだが何故か新言語秩序は彼女に異様な⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎
この謎の解明の意味も込めて私は彼女の病室へと足を運んだ......本当はただの面会日なのだが、そうゆうことにしておこう。
個室のベットに座っていた彼女の膝にかかっているベットシーツは汚れており、部屋中に腐った果物のような匂いが充満していた。
「先日はお疲れ様でした。その後、お体の具合はどうでしょうか。何か変わったことでもありましか。」
⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎はテンプレート通りの質問を行う。
「......。」
彼女は私の言葉に一切動じない。それどころか入室したのにも関わらず、私の方を一切見ない。また日を改めるか。
私は「また来ます」と一言残し、部屋から立ち去ろうとした。⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎彼女の口が開いた。
「......りは?......」
「ん?」
振り返り、聞き直す。
「愛莉は.⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎
こんな状態でも友人の心配をするのかと感心したが、この話の結末は残酷なものだった。
「愛莉さんはあなたが捕まった同時刻に新言語秩序に拘束され、再教育を受け...」
「いやだ...」
私が⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎
「もう嫌だ。なんで、どうしてこうなるの!?これ以上私から何も奪わないで!!
「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎
「私は......あの夕焼けも見てなかったの!!お父さんとの思い出も全部嘘だったの!!
夕焼け?父との記憶?なんのことなのだろうか。今回の再教育と何か関わりがあるとでも言うのだろうか......
この騒ぎに医者が駆けつけ彼女に鎮静剤を打ち、⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎
私は状況説明などをしていた為、病院から出るのは20時を過ぎていた......
あの後、私はいつの間にか、新言語秩序の資料保管庫にいて、彼女のことについて⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎
名前、学歴、住所etc......まさにテンプレート通りの経歴を見て私の見当違いなのだろうかと肩を落とし、諦めかけていたその時
「えっ......」
思わず声を上げて⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎と言うよりかは絶句に近いだろうか。この一言の奇妙な記載により、新言語秩序の言動にも辻褄が合い、私の疑問も解消されていったのだが、しかしこれは⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎
彼女、梨多は今回で再教育は2度目だと言うのだ。