第3章 古いSF映画
希明は言葉ゾンビの若き活動家として路上の⬛︎⬛︎⬛︎や⬛︎⬛︎⬛︎の書き込みや、音楽や⬛︎や、言葉を用いた考えうる限りのテンプレート逸脱活動を行い、多くの若いシンパを生み出した。
新言語秩序は彼を無視できない危険因子として注視し、拘束すべくやっきになっていた。
そんな男が今、私の目の前にいる。
何故ここに希明がいるのだろうか? 新言語秩序に⬛︎⬛︎するべきだろうか?
そんなことを思案している内に、彼と目が合ってしまった。絶対に⬛︎⬛︎なことになる。関わりたくない......
希明の視線を無視し、そそくさと帰宅することを決心し、彼の前を通り、帰路に向かおうとしたその時、希明が口を開いた。
「君は梨多さんだよね、⬛︎⬛︎さんの娘の......」
「えっ......」
咄嗟に声を掛けられ反射的に振り向いてしまったが、全く⬛︎⬛︎が追いつかなかった。 なぜ希明が私の名前を知っているのか、私の父の名を知っているのか。私が混乱し呆然とし尽くしているとも⬛︎⬛︎⬛︎に希明は続けた。
「驚かせてしまってすまない。でも僕は君のお父さんを知っているんだ。言葉に誠実な人だったよ。」
「何故父を、、、私の名前をご存知なのですか。」
私は気づいたら関わりたくもなかった希明との会話を積極的にしていた。そして多岐にわたる質問を押し⬛︎して、それでも⬛︎しきれない質問を私は声を絞り出して希明に問うた。
「落ち着いて聞いてほしい。⬛︎⬛︎さんと僕は元々知り合いだったんだ。梨多さんも幼い時に何度か僕と会っているんだよ、君は覚えていないけどね。そして、、、君のお父さんは⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎で亡くなったんじゃない、⬛︎されたんだ。」
⬛︎された......?私の父は⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎で亡くなったはずだ。母が嘘をついているとでもいうのだろうか。突拍子もないことを言われ、私は沸々と⬛︎⬛︎の感情が湧いてきた。
「私の父が⬛︎された...?そんな嘘みたいな話、誰が信じると言うの。」
テンプレート逸脱を考えられないほど、私は⬛︎⬛︎に満ちていた。私の言葉はまるで闘牛士に猛進していく牛のように真っ直ぐにそして希明に突き刺さるように言い放った。
しかし彼は赤いマントをひるがえし、私の言葉をひらりと躱すかのように諭し始めた。
「君はその嘘みたいな話を信じ得る根拠を持っている。言葉が人間を形作るから君は言葉を⬛︎して生きるよう、作られてしまった。そして君が言葉を⬛︎されたあの日、⬛︎⬛︎さんは101人の死者を出した“S区暴動”を引き起こして新言語秩序に⬛︎されたんだ、再教育という表向きの理由でね。」
S区暴動、新言語秩序、拷問じみた再教育、、、段々と記憶が蘇っていく。
そうだ、私は⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎希明の発言に納得がいく。私の父は過度な再教育を受け、⬛︎くなったのだ。
その証拠に私は学校では教われない⬛︎⬛︎⬛︎の内容を知っている。あの⬛︎⬛︎⬛︎の景色を覚えている。
「君がもし、お父さんのことについて興味があるなら、ここに連絡してほしい。C区の⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎に僕たちはしばらくいるつもりだから。」
抵抗運動、言葉ゾンビ、テンプレート逸脱、、、全て理解った。なぜ今まで言葉を選んでこなければいけなかったのか。
“ 私は、言葉を取り戻さなくてはならない。”